6月13日(木)『耐久の思い』  
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今年のセンバツ高校野球では、和歌山県から県立耐久高等学校が出場しました。
惜しくも1回戦で敗れましたが、170年の歴史を持つ高校ということで話題になりました。
創立者は、幕末から明治にかけて活躍した実業家、濱口梧陵です。
若いころから見聞を広めていた濱口は海外留学を志しますが、幕末という時勢ではかないませんでした。家業を継いだ濱口は、嘉永5年に有志と共に稽古場「耐久舎」をつくり、それが現在の学校の基になりました。明治時代には海外の留学生を受け入れる革新的な校風だったそうです。
彼はまた「稲むらの火」という伝説のモデルになったことでも知られています。安政南海地震の際、紀州の庄屋が自身が刈り入れたばかりの稲の穂に火を点け、遠くの村人に津波の危険を知らせたという話です。濱口は、私財を投じて堤防を築いたり、橋の修復をしたりなどの防災事業も行いました。
耐久舎の名前には「永続」「長く持ちこたえる」という意味が込められています。夢を後進に託し、教育や地域の活性に尽力した偉人の思いは今も受け継がれています。

【今日の言葉】教育は未来を育てます

《一言コメント》
耐久 という校名が、創立者の思いが込められて、教育の理念として長く受け継がれているのは素晴らしいなと思いました。

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※この記事は、コミニケ出版「月刊朝礼」より。ご希望の方は下記のHPで
https://www.kominike-pub.co.jp/