3月9日(土) 『工夫と改善』 


図書館で働くFさんは、「絵本読み聞かせの会」を任されることになりました。人気の絵本や図書館推薦の絵本を、子どもたちの前で読み聞かせます。
以前に先輩がしているのを何度か見たことがあったので、気楽に引き受けましたが、いざやってみると予想以上に難しいことがわかりました。「声が聞こえない」と言われたり、飽きて騒ぎ出す子がいたりなど、Fさんは「自分には無理だ」と自信をなくしてしまったのです。
先輩に「担当を変えてほしい」と申し出ると、次のように言われました。
「読み聞かせは心を込めて読むだけじゃなくて、聞き手側に立つことも大切なの。次の会は私が替わるから見学してみて。できないと思って投げ出す前に、工夫や改善ができないか考えてみてね」
先輩の読み聞かせは、子どもたちの反応を見ながら語り掛けるような口調だったり、場面に合わせて声に抑揚を付けたりなど、大人のFさんが見ても引き込まれるものでした。子どもや自分の座る位置も工夫していました。
Fさんは、先輩の仕事を学ぼうという気持ちで見ていなかったことを反省し、もう一度チャレンジしようと決意したのです。

【今日の言葉】先輩の仕事から学びましょう

《一言コメント》
この先輩は、部下にお手本を見せて、自分で工夫するように指導しています。とても良い指導方法だなと感心しました。

皆さんの感想も聞かせてください。
※この記事は、コミニケ出版「月刊朝礼」より。ご希望の方は下記のHPで
https://www.kominike-pub.co.jp/