5月6日(土) 『師匠の心づかい』


落語家のAさんには、次のような思い出があります。
20代のころ、師匠の元で修業していたAさんは、二つ目に昇進することが決まりました。故郷の両親は喜び、「ぜひ師匠にご挨拶をしたい」ということになったのです。
両親を連れて師匠の自宅を訪れると、いつもは厳しい師匠が、優しい笑顔で迎えてくれました。
そして丁寧に両親に挨拶すると、「A君はとても筋が良い。心配いりません。将来に期待していますよ」と言い、寄席の一番良い席のチケットをプレゼントしてくれたのです。慣れない都会に出てきて緊張していた両親が、ほっとした顔で何度も頭を下げていたのを覚えています。
そのときは単純に、「めったに褒めてくれない師匠から褒められた」と、喜んでいたAさんですが、今思えば、両親を安心させるために言ってくれた言葉だったのでしょう。
あらためて師匠の心づかいに感謝するとともに、自分も弟子ができたら、同じことをしようと心に決めています。

【今日の言葉】もらった恩を後進に送りましょう

《一言コメント》
その時は判らない、先輩の気持ちが後に判るようになる
それが、歳を重ねて成長するということだなと思いました

皆さんの感想も聞かせてください。
※この記事は、コミニケ出版「月刊朝礼」より。ご希望の方は下記のHPで
https://www.kominike-pub.co.jp/