12月22日(水)「見返りの窓」
日本の初代総理大臣、伊藤博文には、次のような逸話があります。
博文は少年時代、武家に奉公をしていました。ある冬の大雪が降った日、奉公先の用事で出掛けた博文は、実家に立ち寄りました。あまりの寒さに耐えかねて、家に入れてもらおうと思ったのです。
門前で応対した母親は、わが子に「ご主人に了解を得てやってきたのか」と問い質します。しかし返事が曖昧だったため、「仕事中に無断で帰ってくることは許しません」と言って、追い返したそうです。
現在、史跡となっている伊藤博文旧宅には、「見返りの窓」と呼ばれる小窓が遺されています。何度も振り返りながら遠ざかっていくわが子を、母親は涙ながらに窓から見送っていたのです。
すぐにでも迎え入れてやりたい気持ちを抑え、心を鬼にしたのは、武士として一人前の心構えを教えるためでした。
時代が変わったとはいえ、教育には時に厳しさが必要なのは同じです。育てる側の人は、誰しもその切ない親心を経験するでしょう。育ててもらう側の人は、厳しく指導される理由を理解し、その心に感謝したいものです。
【今日の言葉】愛のある厳しさが人を育てます
《今日の一言コメント》
私の母は優しい人でしたが、厳しい所もありました。今は、それが愛情だったことが良く判ります。
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※この記事は、コミニケ出版「月刊朝礼」より。ご希望の方は下記のHPで
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