4月3日(土)「陰翳礼賛」インエイライサン
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『陰翳礼讃』は、昭和8年に発表された、文豪・谷崎潤一郎の随筆です。
谷崎は、電気やガスが普及して近代化が進み、かつてあった風流さが日本家屋から失われてしまうことを嘆いています。全てを明るく照らしだす電灯や西洋風の内装を「落ち着かない」とし、日本ならではの美しさを懐かしみました。
それは、薄暗さがつくりだす陰影や、紙の温かみを感じる障子紙や行灯、手になじんだ器のやわらかい光沢などです。なかでも、陰影については特に思い入れがあり、次のように述べました。
 「美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にあると考える」
 日本人は、光の濃淡を計算して建物をつくり、そこに浮かび上がる美しさを愛でてきました。現代は文豪が生きた時代より合理化が進んでいますが、かつての陰影は寺社や歴史的建造物に見ることができます。時にはそれらの建物に足を運び、美しさに注目してみましょう。伝統工芸品や書画なども、日本家屋に置かれることで、本来の魅力を発揮することがあります。先人たちが培ってきた美意識を忘れないようにしたいものです。

【今日の言葉】日本古来の美意識を大切に

《一言コメント》
障子越しに入る、陽の温かな光は、とても安らぎを感じます。
日本ならではの美意識は、私たち日本人なら、誰でも持っているなと思いました。

皆さんの感想も聞かせてください。

※この記事は、コミニケ出版「月刊朝礼」より。ご希望の方は下記のHPで

https://www.kominike-pub.co.jp/