11月14日(土)「豊かな時間」
ドイツの作家、ミヒャエル・エンデの児童文学「モモ」をご存じですか。
少女、モモは街の人たちに愛され、楽しく暮らしていました。聴き上手のモモと話していると不思議と悩み事の答えが見つかることから、困っている人がいると、みんな「モモのところに行ってごらん」と言うのです。
しかしある日、街に「灰色の男たち」が現れ、人々に無駄な時間を節約するように働きかけます。
床屋さんは、短時間でたくさんの人の髪を切ることに専念し始め、友だち付き合いをやめてしまいました。ゆっくり時間を過ごせたレストランは、せわしないファストフードの店に変わります。子どもたちは、おもちゃを与えられてほったらかしにされました。
大人たちは時間を節約することで時間に追われる生活になり、心のゆとりを失ってしまうのです。その後、主人公モモの活躍で、人々は心豊かな時間の過ごし方を取り戻し、この物語は幕を閉じます。
『モモ』の世界は、現代の私たちの状況にも似ています。効率化や合理化も大切ですが、豊かな人生とは何か、あらためで考えてみたいものです。
【今日の言葉】「モモのところに行つてごらん」
《一言コメント》
無駄な時間を節約すると、時間に追われ、ゆとりを失う。
つまり、生産性を向上させると、心に余裕を失う。危険性を忘れないようにしたいなと思いました。
皆さんの感想も聞かせてください。
※この記事は、コミニケ出版「月刊朝礼」より。ご希望の方は下記のHPで
https://www.kominike-pub.co.jp/