少し前に、こんな雑誌がでましたが。。。
AIが進んだらなくなる職業、なんてことが言われてますが、社労士の仕事はどうなるかといえば、増えます。確実に。
理由は2つ。
1.電子化が進めば専門知識の重要性は増えるから
2.電子化によって「作業そのもの」の問題が解決されればされるほど、純粋な「人」の問題が残るから。
1.電子化が進めば専門知識の重要性は増えるから
便利なクラウドツールが増えて、役所の手続は電子化の波です。しかし電子申請は便利ですが、あくまで、いままで紙とペンでやっていたことを、パソコンでやるだけ。
つまりはツールが変わるだけで知識が不要になるわけではないのです。お客様と社労士の間の、データのやり取りは確かに簡単にはなりますけどね。
ボタンひとつ、ワンクリックですべての手続きが完了!
…しません。
なぜなら、関わる役所や手続、専門分野が異なるから。
正確にいえば、紙でこれらの手続きが自分で出来る方であれば楽になるかもしれませんが、システムを使って楽になるのは、一定の専門知識や経験があることが前提です。
少なくとも、たとえば税金と社会保険と労働保険の違いがわからない状態で、それらが使えるのかといったら、使えません。
では、テクノロジーが発達したら、それらは解決されるのか?
…されません。
なぜなら、扱うものが法律だから。
技術が発達しても、大元の法律が変わらなければ、手続きの簡素化は進みません。
これは、しょーがないです。通常の業務改善と異なり、行政手続きは、法律にしたがって行う行為であり、自分たちのやりたいようにカスタマイズできないからです。AIは、何でもこたえてくれるかもしれませんが、そもそものシステム仕様が複雑なわけで、そこまで簡単にできるものではないからです。
たとえば、法改正で健康保険も年金も雇用保険も労災もなくなって、全部「税金」に一本化されたら、簡単になるかもしれません。
が、法改正ってそれほど簡単じゃありません。
大体、それぞれ意味があってできてきた仕組み。電子化のために本来の趣旨が変わるのであれば、おかしな話ですし。
年金なんて、20歳で積み立てたものを60過ぎになって受給するという、その複雑な計算ロジックつじつま合わせて税金とひとまとめにしましょ、って、そんなに簡単な話じゃないですから。
しかも、電子化が進むにつれて、窓口対応が簡素化されて、非常に不便になってます。
よくわからなければ、窓口に印鑑と書類もっていけば、その場でだいたい解決したんです。それがね、電子的に手続きするってことはね、完璧なデータを送らないと、エラーになっちゃうんですよ。
窓口で書類みながら「これまちがってませんか~?」「ごめんなさい~なおします~」で5分ですんでいたことが、電子化することにより、
「データ送りました」→数日後に「まちがってる」との連絡が入ります→でもたまたま電話とれませんでした→折り返しました→電話つながりません→やっとつながった→担当者不在→折り返し、、、、で、数日単位の時間がかかる、なんてざらです。しかもかゆいところに手が届かないってことなんです。
これは、ノウハウのある専門家に頼んだ方がよっぽどいいです。
実際に、クラウドシステムの会社には、システム導入した会社から、行政手続きそのものについての質問が相次ぎ、でもシステム会社はツールの使い方は答えられても法律上の問題は答えられない、というところで苦労されているケースも多いようです。
いいですか?
知識がなくてやろうとする電子申請は、紙での申請よりよっぽど大変です。電子申請は、知識のある専門家が使って初めて、それを依頼するお客様にも価値が生まれます。
ということで、バックオフィスの電子化に対応できる社労士をお探しなら、全面的にご支援もうしあげますよ!
2.は、またこんど~。