北杜市には野草茶を販売しているお店があります。

とてもユニークなお店で、80代後半のオーナーの話を聴かなければ野草茶は買えません。

オーナーの安田さんは40歳の時に癌になりましたが、野草を体内に取り込むことで癌を完治させました。

山の恵の素晴らしさ、野草が起こす奇跡のお話を伺いながら、無料の美味しい昼食をいただき、買い物が終わると卵のパックや野菜などをいただいて帰ります。

最近、本を出版されましたので、ご紹介します。

 

「かりん」に野草茶を買いに来る度に様々な方々との語らいになります。

養蜂をされている方、温熱療法をされている方、そして今回は建築会社をされている方と同じテーブルになりました。

 

お店に入ると「クマともりとひと」という冊子が目につき、テーブルに着くなり読み始めました。

そして、なんとも言えない気持ちになりました。

 

世の中には知らないことがたくさんありすぎます。

生きている間にどれくらい知ることができるのか途方に暮れます。

熊が里まで降りてくるニュースを見るたびに、地球温暖化のせいで森の形態が変わってきて、動物たちの餌がなくなってきているのかと思っておりました。ある人からは熊が冬眠から目覚めた時に一番に食べる餌を鹿が食べてしまうから熊は仕方なく降りてくるという話を聞きました。鹿が増えすぎているのが問題でもある、と。

私が移住した頃、鹿を見かけるのは主に冬でした。山に餌がたくさんある夏に鹿を見かけることはありませんでした。

けれど最近は春になろうと初夏になろうと鹿は降りてくるのです。

 

無知なことは罪ではありません。けれど、知るための努力や知ろうとする意欲は常に大事だと思います。

今回、この冊子に出会えて、私はやっと熊が降りてくる理由を知ることができました。

これは兵庫県の理科教師と中学生の生徒たちが1992年の新聞の記事、ツキノワグマ環境破壊に悲鳴「オラこんな山いやだ」〜雑木消え腹ぺこ眠れぬ真冬なのに里へ、射殺〜をきっかけに始まった活動が記された冊子でした。

 

熊が里に降りてくる理由は、戦後の拡大造林という国策によって、山の木々がスギやヒノキなどの針葉樹だけの人工林に変わったからだったのです。餌場を失った動物たちは山から人里へと降りてくるようになったというのです。

拡大造林が一番最初に始まった九州ではすでに熊は絶滅していて、四国は十数頭。

動物は300頭を割ると近親交配により絶滅が始まり、100頭を割ると絶滅は避けられず、つまり、四国も絶滅は時間の問題だというのです。

 

冊子を途中まで読んだ頃、私のテーブル席の斜め前に男性が座りました。

食事をしながら、私は冊子のテーマの話を始めました。

彼は建築会社の方で、その前はなんと林業に携われていて、実際にスギやヒノキを植樹されていたそうです。

スギやヒノキは建材用でしたが、最近は海外の輸入品の方が安いのでスギやヒノキの人工林は荒れ果てているというお話も伺いました。

なんということ!

 

故石原慎太郎元知事が花粉症になり、「多摩地域のスギを全部切ってしまえ。」と言われた話を聞いたことがありましたが、検索してみると林業を取り巻く根深い話がネックのため、スギ花粉は年々増え続けているとのこと。

スギ花粉の被害、動物たちへの被害、一体私たち人間は何を目指しているのでしょう。

 

冊子には「愛は言葉ではなく行動である」というマザーテレサの言葉が最初のページに記されています。

私ができることな何か。

まずは日本熊森協会のくまもり会員になろうと思います。