熊本で初めての…若いオストメイト交流会です。
一昨年の、全国大会の時にも部会として若い会を開催しましたが…単独開催は初めての事です。

今年の4月に、2度の震度7の地震で大きな被害を被った熊本。
是非とも、応援したいとの気持から…の開催でしたが。
若いオストメイトの仲間か24名、全体で37名の参加で…とても良いお話を聞く事が出来ました。


当日は、熊本のスタッフの地震当時の状況の報告の後…

{509202DD-75A7-4D1F-8896-2E3365CC62B7}



熊本赤十字病院のWOCナースさんによる「熊本地震における 熊本赤十字病院WOCチームの活動」…という、講演がありました。

災害現場の、緊張感や医療関係者の素晴らしい責任感を感じる内容のお話でした。

熊本赤十字病院は、災害派遣医療チームを持っており…東日本大震災の時にも、40時間で東北の被災地まで自力で乗り込んだ実績の有るチームです。

スタッフのひとりで有るWOCナースさんが、語ってくれた熊本地震での事実は…
熊本赤十字病院が震源地に最も近い災害拠点病院だったという事から始まりました。
2度の震度7の震源地から3キロ程の距離に有る熊本赤十字病院は、地震の際に大きな被害を受けていました。
電源が落ち…非常用電源は、半分の施設にしか供給されず夜中に集合した看護士も対応に走り回ったとのこと…
天井の崩落、壁の亀裂、ガラスの破損、断水により迅速な処置が出来ない事、医療機器の損壊等…病院としての機能も大きな影響を受けたそうです。
そんな中…600数十名のスタッフが地震の直後から駆けつけて不眠不休で怪我人の救護や入院患者の看護、手術などに携わりました。
2週間以上も家に帰らすに、他県からの応援チームが来るまで頑張ったそうです。


緊急対応が終わってからも、避難所へ医療チームを派遣して…怪我人や褥瘡患者、エコノミー症候群の予防、感染症の予防などに走り回ったそうです。

実は、この避難所派遣医療チームは…
皮膚や褥瘡の専門ナースや、もちろんストーマのWOCナース、感染症専門のナースなど様々な専門知識を持った医療関係者で組まれています。
その中で、WATSANという専門の部門もこのチームに同行していたそうですが…
WATSANとは、何か?

彼らは…災害現場で水道やシャワー、トイレ、個室などをあっと言う間に作ってしまうチームなのです。


地震の後…救急医療の対応がひと段落つくと、今度は避難所での病気や体調不良、感染症などが発生します。
このチームは、避難所へ乗り込んで力を発揮するチームです。
褥瘡患者へのマットレスの手配や、避難所で過ごす重症の熱傷の患者の予後の治療など…
特別な資格を持つ医療チームだからこそ、災害の現場で気付くことがあります。


何度も、大きな災害を経験して…
日本の災害医療は、進歩しています。


災害に巻き込まれた時は…
このような、訪問チームが来た時に困っている事を要望してください。
恥ずかしがらずに、手を上げて…と
彼女は、言いました。


そう、私達オストメイトも個室で装具を交換する場所や水道が欲しいですよね。
困った時は…日赤の派遣医療チームです。
WOCナースさんもメンバーですよ。
比較的に元気だからと遠慮しないで、手を上げてくださいね。


後半は、みんなでワイワイ交流会です。
今回は、ストーマ別の男女で別れましたが…
圧倒的に女性が多い事を忘れていました。
7割5分は…女性でした。
男性陣…ちょっと寂しかったね(笑)
家族にも、友達にも話せない事もココではみんなに喋れます。
初めての参加の方も多くて、時間が足りなかったですね。

とても、良いお話を聞く事が出来たし…
たくさんの仲間に会えた、熊本の交流会でした。
では…また会いましょう。


今後の課題として…
日赤チームが上げたものは。
災害時に、現場での要望が医療チームに届かない事。
これは、発信する側と医療チーム側がうまく繋がらない事です。
SNSなどを上手く活用して、何とかならないものだろうか…
混乱時の、大きな課題です。