本ポストは、前回のこの記事の続きとなる。

 

前回の記事では、親露派系の報道に登場するマリウポリ住民が口々に「アゾフやウクライナ軍に『人間の盾』にされた」「アゾフに撃たれた」と訴えている証言が異様に多いことを示した。
今回は西側のメディアにおける住民証言を確認する作業となる。

ちなみに、前回・今回の記事は「マリウポリ」に限ったことなので、他の地域で起こっていることとを補完するものではない。(若干マリウポリ以外の例もある)
マリウポリはアゾフの支配地域であり、特殊な土地で、ロシア軍も民間人に気を使いながら侵攻していると予想される。
つぶさにリサーチしたわけではないが、ハリコフやへルソン、ミコライウにおける露軍の侵攻はマリウポリや他のドンバス地域より雑なのではないかと推測する。

 

米欧メディアの住民インタビューには「詳細」が存在しない


ウクライナ寄りの証言映像を見ていて気づくのが下記の点である。

① テレビ局が住民証言を「短く編集」してしまう
② 住民証言は「抽象的」で、殆ど「詳細」に触れない
③ 「英語の話せる見た目の良い若い女性」が頻出する
④ 「お涙頂戴」演出が行き過ぎている

米欧メディアに買収されたクライシスアクターである場合もあるだろうし、テレビ局側がわざわざ上記条件に合う人物を選ぶ場合もあるだろう。さらに都合の悪い箇所はカットし、作為的な作りにしたのではいかと感じることが多々ある。

カットする意図は要点を抜き出すことにある場合も多いのだろうけど、それにしても、前回の記事で紹介したロシア寄りの人々の証言映像と比べたら生々しさがなく、どこか人工的なものを感じてしまうのだ。
米欧メディアは編集テクニックを駆使して作り込み過ぎなのかもしれない。

米欧メディアが、事実を報道することでロシアを糾弾したいのであれば、それこそアナウンサーやリポーターによるプロパガンダ構文の朗読に頼ることなく、500万人もいる難民に5分、10分と実情をしゃべらせればいいだけなのだが、尺の長いマスコミ映像がなぜかほとんど見つからない。

極論ではあるが、こういう素敵なペンダントをした難民に好き勝手にしゃべられたら困るからだろうかとも勘ぐりたくなる。

https://odysee.com/@TheTruthSeeker:d/ukrainian-nazi-comes-to-poland:1

私は「ロシアは民間人を攻撃していない」等と言いたいのではない。ましてや「米欧メディアの出演者は全員嘘をついている」と言いたいわけでもない。
当然ながらロシア側も非道なことをしているし、砲撃等で殺害されたウクライナ人も多い。

しかし、米欧メディアと親ロシア側メディアのインタビュー報道を比較すると違和感しか感じないのだ。 
結局、米欧主流メディアのインタビューからは、マリウポリでロシア軍やウクライナ軍が何をしていたのか、いまいち伝わってこないということだ。

私の抄訳の文章はあくまで短縮のために意訳してあるが、できたら英語やロシア語が堪能な人に、双方のインタビュー映像の細かいフィーリングも確認してもらいたい。

 

 

米欧メディアの住民インタビュー映像

 

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▼ Escape from Mariupol | Russia-Ukraine War
2022/03/29 The New York Times 
https://www.youtube.com/watch?v=Ws0mMP7uM34
〇女性A 「産科病院爆撃で妊婦を助けた。マリウポリの町は完全に破壊されてなくなってしまった」

〇男性A 「多くの人が亡くなった。自分も友達を亡くした。」
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映像では、避難する複数の車のドアやミラーに「白い布」が結ばれている。白い布は一般的に、ロシアに対する友好を示すものだ。
未確認ではあるが、地域によっては単に「白旗」を示すとも言われる。

結局、上記映像はインタビューに答える人々の話が断片的に編集されており、「誰にどのように攻撃されたのか」等の具体性が殆どない。
NYTが都合の悪い部分を切り取ったのかもしれないとも感じてしまう。

 

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▼ Mariupol evacuations: 101 civilians arrive safely in Zaporizhzhia, describe life in Azovstal
2022/05/04  FRANCE 24 English (フランスの公共放送)
https://www.youtube.com/watch?v=ruUP0YN0CKE
〇アゾフスタルから逃れてきた青年 「食糧も尽きて電気もなかった。ロシアの砲撃の音が聞こえて怖かった」
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▼ What happened in Week 6 of Russia’s assault on Ukraine: Peace talks, Mariupol evacuation attempt
2022/04/02 CBS(カナダの公共放送)
https://www.youtube.com/watch?v=z3UT8moivJc

マリウポリ市長 「ロシアがマリウポリ市民の避難を阻止しようと企てている」

〇アナリスト(?) 「ウクライナ政府は現在、人道回廊を設置するつもりはないと言っている。インテリジェンスは、これらの回廊をターゲットにしたロシアによる挑発行為の可能性を示唆する情報を持っているためです」

〇マリウポリ市民の女性 「マリウポルは美しく発展した都市でしたが一週間で塵になりました。私はがれきの下敷きになっていましたが、助けを呼んで6時間もかけて掘り起こしてもらいました」

〇ミコラエフの女性 「悪夢です。女の子が私のいた階で死んだんです。どういうことなの?これは冗談なんですか?」

〇キエフから生存した英語の話せる女性 「私は助かりましたが罪の意識を感じています。いまだに多くの子供たちが国中の地下で助けを待っているのです」

〇英語の話せる小児科の広報 「多くの子供の身体から榴散弾(Sharpnel)が見つかりました。子供たちが毎日死んでいます」

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マリウポリ市長らは「ロシアが人道回廊を攻撃する恐れがあるから設置しない」等と言っているが、いつも通り証拠は一切示されない
前回の記事で示した通り、数々の住民証言が示すのは「ウクライナ軍やアゾフが人道回廊に逃げる人々を撃っていた。人間の盾にしていた」というストーリーである。

ロシア軍が人道回廊の中継地点等で食糧等の支援物資を配る映像は山のように存在するが、殆ど報道されない。
https://odysee.com/$/search?q=russia%20humaritarian%20corridor

3月17日のMedia Corp(シンガポール公共放送)は、マリウポリからの人道回廊は2本あるがいまいち機能していないという報告をしている。
https://www.youtube.com/watch?v=3HujffzxHUQ
3月20日のチャンネル4(イギリスの公共放送)は、人道回廊は一本しかないと報道している。
https://www.youtube.com/watch?v=521y58zf5CU

今回収集した西側メディアによるインタビュー映像でも「人道回廊に逃げる人をロシア軍が攻撃した」などの証言は下に示した一件だけであった。

 

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▼ Ukrainians face hellish escape from besieged Mariupol
2022/03/29 ABC News
https://www.youtube.com/watch?v=BymHa8udfvI
〇英語の話せる女性 「ロシアは民間人への攻撃をやめて下さい。電気も水もネットもなくマリウポリで12日間生き残った。妹とその夫が生きているかわかりません。ロシア軍が来て逃げざるをえなかった。車で街を出る時にロシア軍に撃たれたんです(車の弾痕を示しながら)」

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米欧メディのインタビューでは、とにかく「英語の話せる見た目の良い女性」が頻出する。

 

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▼ Evacuated Mariupol resident: 'In my yard, there are graves now' | DW News
2022/04/02  DW (ドイツの公共放送)
https://www.youtube.com/watch?v=lvt2FroomH8
〇英語の堪能な若い女性 「砲撃の下で食べ物も電気も情報もなかった。怖かったです。人道街道も支援も何もなかったので友達は両親を探しに再度戻った。4日経ったけど彼女から連絡はまだありません。私の家の庭には砲弾跡があり、いつ帰れるかわかりませんが、街を立て直すつもりです。」

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それにしても、なぜやたらと「英語の話せる見た目の良い若い女性」が頻出するのだろうか。
英語が話せるということは基本的には親米英派ということになるが、印象操作を狙いすぎると逆に怪しく感じさせてしまうから、「か弱く善良な被害者」を過剰に演出する手法はやめたほうがいいと米欧のテレビ局ディレクターにアドバイスしたくなる。

下記映像はカタールの半公共放送Al Jazeeraの取材だ。
カタールは基本的に米国やサウジ王政にすり寄る傀儡国と見なせるが、最近はイランにも近づくなど微妙な立場の国だ。

 

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▼ About 30,000 Ukrainian refugees have fled war-torn Mariupol
2022/03/18 Al Jazeera (カタール政府の出資するメディア)(英語字幕)
https://www.youtube.com/watch?v=CwRLJDCu28M
〇高齢女性 「マリウポリでは息子はロケットミサイルが飛び交うなか水を汲みに行っていました。…ドラマ劇場で爆発が聞こえたとき私達は車に飛び乗って逃げました。幸運にもザポリージャに向かうコンボイを見つけここまでたどり着きました。…私達の家が爆撃されて86歳の母が死にました。助けることができませんでした。マリウポリの90%は破壊されました」

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このインタビューも実に抽象的で、誰がどのように攻撃したのか等の状況がよくわからない。
どうも都合の悪そうな証言をカットしているのではないかという疑念がつきまとう。

下記は米国の公共放送PBSだが、こちらもアゾフスタリ製鉄所から逃げてきたという高齢女性に「もう私達には家がありません」としゃべらせるだけで一切の詳細がない。

 

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▼ Ukrainian civilians desperately try to flee the hellscape of Mariupol amid Russian attacks
2022/05/03 PBS (アメリカの公共放送)(英語字幕)
https://www.youtube.com/watch?v=AIUAIFErUM0

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上記PBSでインタビューを受けていた高齢女性の映像は使いまわしされている。イギリスの公共放送Channel4の報道では尺が少し長いバージョンが使われるが、やはり具体的な供述がない。

 

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▼ Russia Ukraine conflict: First civilians evacuated from Mariupol steel plant
2022/05/03 Channel4(イギリスの公共放送)(英語字幕)
https://www.youtube.com/watch?v=OxyDSnwFdc0
〇アゾフスタリから逃れてきた高齢女性 「私にはもう家がありません。毎日爆撃されて無傷の家はもうありません。アゾフスタリのシェルターにいた時も常に爆撃がありました」

〇アゾフスタリから逃れてきた女性 「アゾフスタルが近くにあったので、街から逃げませんでした。砲撃や空爆が常にありました。私の家は二階建てでしたが全壊し焼け落ちました。」

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NHKもマリウポリからの「見た目の良い若い女性」の避難者にインタビューを行っているが、例のごとくいまいち詳細がない。

 

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▼ Mariupol's citizen "I don't feel alive I have to stop Putin"
2022/4/26  NHK (英文)
https://www.tellerreport.com/news/2022-04-25-mariupol-s-citizen-%22i-don-t-feel-alive-i-have-to-stop-putin%22.B171wWsNHc.html
〇女性 「先月初めに通信、電気、水道などが遮断された。私の家の窓ガラスは爆撃で壊れ、さらに寒くなった。バケツで収集した雪を溶かして日常生活に使った」「同じアパートに住んでいた一人が攻撃に巻き込まれ、死亡した」

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ロシアの砲撃であることが前提になっているからわざわざ言及しないのかもしれないが、他方で、ロシア寄りの人々の証言は、どっちの方面から砲弾が飛んできたようだとか、南側の窓が割れただとか、そういう詳細にも触れている。
例えば、上記インタビューの女性は「一人が攻撃に巻き込まれ、死亡した」と言うが、ロシア寄りの人々は「アゾフやウクライナ軍が〇〇方面からやってきて、迫撃砲でガレージを撃って、がれきの下じきになって親族の〇〇が死んだ」など、具体性を伴うのだ。
都合の悪い部分をカットしているのか、もしくは台本を読んでいるのかという疑念は尽きない。


以下のSky Newsの映像では、アゾフスタリ工場から避難した生存者が目の前に数十人いるのにインタビューさえしない(笑)
レポーターが聞き飽きたプロパガンダを延々と話し続けるだけである。
録画・編集後でないと住民の証言は放映できないのだろうかと邪推したくなる。

 

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▼ Ukraine War: Mariupol steel plant civilians reach safety
2022/05/03 Sky News (英豪のメディア)(英語字幕)
https://www.youtube.com/watch?v=JwPQzRx_8bs

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そのスカイニュースによる他のインタビュー映像があった。
3月16日に爆発があったドラマ劇場をその目で見たという人だそうだ。
(どうしても見た目の良い若い女性を出演させたいようだ)

 

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▼ Ukraine War: A family who escaped Mariupol say it's now 'a city of death'
2022/03/18 スカイニュース
https://www.youtube.com/watch?v=nkm3c9WaRtk
〇女性 「朝は砲撃の大きな揺れで目が覚め、子供を守るのに身体を被せます。マリウポリには47万人も住んでいるのに誰も避難させてくれません。みんな恐怖の中で暮らしています。こんなことは21世紀に起こるべきではありません」

〇男性(夫) 「劇場には最初は2,300人だったが最終的には4000人がいた。1000人以上はいた」

〇女性 「多くの人が砲撃で亡くなりましたが、外は危険なので埋葬することができませんでした。マリウポリでは水を探しにいっただけの普通の人々が死んでいるのです」

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この頃、ウクライナ側の人道回廊が存在しなかった理由は、上述した通り、「ロシアに攻撃される」との真偽不明の理由からウクライナ政府が積極的に設置しなかったためだ。

これまでの住民証言等からは、ウクライナ側が人道回廊を設置しなかったのに、「ロシアが攻撃して邪魔をした」とありもしない妄想を言い立てながら、実際はアゾフやウクライナ軍が市民を意図的に攻撃していたことがわかる。
信じられないかもしれないが、証言を検証した結果はこうなるのだ。

そして劇場には1000人~4000人がいたというが、彼ら証言者は、300人も死んだというその凄惨な現場に関してはまったく語らない(語らせない)。


多くの西側のインタビュー動画を観たが、殆どの住民証言は5秒や10秒に編集されている。 
これでは実態がわからないので、なるべく長尺のインタビューを探した。

3月16日に爆発があったドラマ劇場にいた「英語の話せる見た目の良い若い女性」に、CNNが割と長尺でインタビューしている。

 

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▼ 'I'm Maria from Mariupol': One woman describes harrowing story of Russian attack
2022/03/30 CNN

〇英語の話せる生存者マリア 「ロシアに攻撃されたので私たちはドラマ劇場に逃げ込んだ。そこでは飛行機と爆撃の音を聞いた。爆発のあとはみんな口々に家族の名前を叫んでいた。その時、母親と妹が怪我をした(軽傷)。劇場から逃げる時もいろんな場所で爆撃があった。ロシア軍は病院や幼稚園にも爆撃している」
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CNNいわく劇場では300人が死んだ、マリア氏と家族は西ウクライナに避難するという。

しかしここで気づくのは、上述した家族と同じで、この生存者のマリア氏も「劇場で大勢が死んだ」などと言及していないことだ。
これは非常に奇妙だ。
300人も死んだ凄惨な現場を目にしたはずなのに、彼女が何の描写もしないのは一体なぜなのだろうか。

まったくわからないが、CNNが肝心の箇所をカットしたのだろうか?

この事件では、死体の写真や映像がまったく存在しない
偽旗作戦・捏造ではないかとの疑いが深くなる話は多くある。
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12742032826.html


もう一人、劇場の生存者(若い女性)のインタビューを見つけた。

 

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▼ Survivor Recalls Attack on Mariupol Theater Packed With Civilians in Ukraine
2022/03/27 bloomberg

〇劇場爆撃の生存者 マリア・ラディオノヴァ 
「ミサイルが着弾したとき、玄関前の階段にいました。一瞬、ホイッスルが聞こえ、私は後ろから男に掴まれ壁際で伏せるよう促されました。彼はいつの間にかいなくなっていました。…階段から男の人が吹き飛ばされてうつ伏せで倒れていました。近くには怪我をして血を流している女の人もいました。その女の人は倒れた男を起こそうとしていました。
そして大きな騒ぎ声が上がり人々が口々に家族の名前を叫びながら走っていきました。子供には『お母さんを探してあげる』と言ってる人もいました。…私は犬を亡くしました(*注:この事件で亡くしたのか不明瞭な言い方)。私は劇場の中に何が起こったのか確かめに見に行かなかった。そこでただ二時間泣いて立っていました。そして人々は散り散りになりました。私は爆発跡には行っていませんが、多くの人があの中で亡くなっているのは確実です。誰も見ていないけど(?)爆発時にパニックがあって人々が出口に殺到し押しあっていて、それで空爆以上に人が死んでいたと思います
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この証言はだいぶリアリティを感じる。
しかし、なんと、このラディオノヴァ氏は、劇場の外にいたので、300人が死んだとされる爆発現場は見ていないとのことだ。
そればかりか、爆発による死者よりも、出口に殺到した時に圧死した人のほうが多いのではないかとの見解であった。
「圧死した死体を見た」という証言ではないことも気になるところだが、圧死で300人以上も死ぬとは考えられないので、おそらくだがせいぜい多くても十数人といったところなのだろうか。

だとしても、ブチャやクラマトルスク駅の事件のような死体の写真が存在しないのはナゼなのだろうか。
ウクライナ政府はこれまでも被害者数を数倍盛りでアピールしてきたのだから、この事件についても写真等を示して大騒ぎしてしかるべきではないだろうか。

悲惨な経験をしたラディオノヴァ氏には心底同情する。
しかし、死体を見たという証言でもないのに、ブルームバーグは「300人が死んだ」とキャプションをつけ、本当かどうかわからないものに事実であるかのようにイメージづけをしている。
「300人が死んだ」とする話のソースは、当時マリウポリにいなかった唯一人のアゾフ関係者の発言であることが有力視されているのだ。

本当に300人が死んだのなら、その凄惨な現場がどうだったのか語ることのできる目撃者にインタビューしたほうが、間違いなく視聴率が上がるとブルームバーグやCNNにはアドバイスしたいし、「爆発で家族を亡くしましたが、私は怪我だけで助かりました」というような生存者にインタビューをしたほうがテレビ的には見栄えが良いだろう。
何よりロシアを悪魔化できる絶好の材料になるはずなのに、なぜやらないのだろうか。

一度に300人も死んだ事件なのに、なぜ目撃者や遺族、写真・映像が存在しないのだろうか。
非常に不可解な事件である。


驚くべきことに、事件の3日前に「アゾフのネオナチたちがマリウポリの女性、子供、老人をマリウポリ演劇劇場の建物に集め爆発させるつもりで、その犠牲を「ロシアの砲撃」のせいにする計画がある」と内部リークするマリウポリの地元ロシア系住民たちからの情報も存在した。
偽旗作戦が決行された可能性が高められた。下記ツイートの日付を確認してほしい。
 


劇場の謎の関してはまた改めてまとめて検証する。


マリウポリからキエフに逃れてきた、マリウポリ市の都市設計に携わったエンジニアだったというユダヤ人高齢女性の証言は傾聴に値する。
彼女は第二次世界大戦時のホロコーストの生存者でもあるそうだ。
(これがアゾフの系譜であるOUNによるポグロムだったのかは語られていない)

 

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▼ Mariupol Worse Than WWII Siege Of Leningrad, Says Ukrainian Holocaust Survivor
2022/05/03 Radio Free Europe/Radio Liberty (アメリカ政府出資の在チェコメディア)(英語字幕)

〇高齢女性 「この状況が嘘だったらと思います。ロシアが侵攻すると聞いた時、軍事施設へのピンポイント攻撃なので市民は標的にされることなく心配はないと思いました。でもマリウポリは1942年のレニングラードより酷くなったのです。一日中砲撃されていて、一日が48時間に感じました。砲撃の爆音が絶え間なく、シャーペルがそこら中を飛んでいました」

〇高齢女性 「ロシア軍は自分達が何をやっているのかわかっていますよ。市民がメインターゲットにされていたのです。美しいマリウポリの街は全てが壊されてしまった。ベンチに座っていた男は砲撃で顔が吹き飛んでいました。死体は数日間そこにあったんです。」

〇高齢女性 「アゾフスタルでは男たちがロシアを止めるために最後まで戦っています。プーチンは全ての国の法や文化は尊重されるべきだと言いましたが、彼は何をしたんですか?彼の手は多くの血で染まり、神に許されることはないでしょう。私たちはロシアによる殺戮を目撃したんです。私は黙っていることはできません。プーチンにはこの殺戮をやめなさいと言いたい!」

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だいぶ具体的な証言で胸を打つが、これには注意が必要だ。
例えば、その目で見たかのようにアゾフスタルのことに言及しているが、彼女がいつ逃れてきたのかわからないので、キエフでのプロパガンダTVの情報を得たうえで話していただけかもしれないという点などだ。
もちろん貴重な証言であることは間違いない。カメラの前で話してくれたことに感謝したい。

 

 

以下は、マリウポリ脱出までの経緯をスマホのカメラに収めたという15歳の少女の話だ。

 

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▼ Ukrainian girl vlogs siege of Mariupol: 'My nerves collapsed'
2022/04/07 ガーディアン

〇15歳の女性 「空爆が始まるので朝4時に起きます。一日がとても長いです。マリウポリを逃げる日までスマホで撮影しました。破片が飛んできて家の窓も割れました。私達はマンションの廊下に隠れていますが本当に疲れます。水が出ないので雪を集めて沸かすのです」
「向かいの団地に爆弾が落ちました。家の周りも壊されました。」

「マリウポリから逃げられて今はハッピーです。ウクライナは必ず勝って、そしていつか街を立て直したいと思います」

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子供の映像を見るのは本当につらい。無事に脱出できて良かったと心から思う。


個人的に、どうも芝居がかっているなと感じたインタビューもある。

下記のCNNのインタビューでは教会が爆撃されたと言うが、話にどうも具体性がないように感じる。このインタビューを行った場所も本当にウクライナ国内なのだろうかとの疑問さえ湧き上がる。
インタビューに答える四人はアメリカ人男性と結婚したウクライナ人女性、その父親(ホスピス勤務)と叔父(牧師)という設定だ。

 

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▼ 'I'm trying to learn how to smile' - Man who escaped Mariupol reunited with family
2022/04/01 CNN (英語字幕)

〇英語の堪能な見若い女性(娘) 「ありとあらゆるニュースやSNSを見て情報を集めました。私はもう二度と家族に会えないかもと思いました。」

〇叔父(牧師) 「私は笑顔の作り方を再び学ぼうと努めている。…教会に最後まで残っていたが『親ウクライナ派はマリウポリから出て行かなければ牢屋に入れられる』と児童センターの責任者に言われ仕方なく逃げてきた。…プーチンはまさしく悪魔の手のひらの上の道具だ」

〇父親 「プーチンにはマリウポリに来て実際に人々がどう生き、死んでいくかを見てほしい。ロシア人は自身の嘘のプロパガンダに騙されている。ロシア軍の将校にナチスから解放するために来たと言われた。私は彼の目をのぞき込んだが彼はその嘘を信じているようだった。私が彼に、自分はかつてロシア国民だったがマリウポリで一人もナチスなんか見たことがないと言ったら、彼は驚いていた。彼らはそれでもチェックポイントでナチスのタトゥーを入れた人物を探している」
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CNNのインタビューには、ほぼ100%「英語が話せる見た目の良い若い女性」が現れる。

そしてまるで舞台役者がセリフを読んでいるかのような誌的表現を使い、逆に誰でも想像・創作できそうなシンプルな情景説明しかしないのはなぜなのだろうか。
彼らの職業が牧師や医療関係者だから、話ぶりが説教臭かったり示唆的な表現を多用するのだという見方もできるが、怪しいと感じてしまう。

パトリック・ランカスターやRTのインタビューに答える親露派系の住民は、もっと支離滅裂で文脈もめちゃくちゃで突飛だし、情景描写も地元の固有名詞だらけでだいたいがわけがわからない。そして同じことを何度も訴えたり、また無関係な話に脱線したりするのだが、逆にそこにリアリティーを感じる。
CNNのインタビュー動画はどうもストーリーが出来過ぎているし、芝居がかっていて怪しいと感じるのである。


別のCNNの映像では救急隊に密着しているが、ここでも「英語を理解する見た目の良い若い女性」が主人公だ。
CNN社内でそういう取り決めがあるのかもしれない。

この取材中には近くで砲撃があるが、なぜか誰が爆撃したのかには触れないし、住人へのヒアリングもない。救急隊も詳細は答えない。

https://www.youtube.com/watch?v=Ctq3R509anc

次の動画は同じくCNNで、やっぱり「英語の堪能な見た目の良い若い女性」がインタビューに答えるが、こちらはリアリティを感じる話ぶりだ。

 

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▼ Mariupol evacuee describes hardships of survival under shelling
2022/03/31 CNN

〇若い女性 「マリウポリか3月23日に逃げてきました。空襲があった時も母とずっと地下に隠れていました。電気もガスもネットもなかった。民間人が死ぬのを何度も目撃しました。食糧は近所の人たちと協力して倉庫や食器棚に残されたものを探して分け合いました。強盗に襲われた食料品店からの横流し品を売る闇市もありました。」

〇インタビュアー 「プーチンはウクライナ市民とロシア系市民を開放するために来たと言っていますが、どう思いますか?

〇若い女性 「一部のマリウポリ市民がロシアのプロパガンダの影響下にあるので、その質問に答えるのは簡単ではありません。ロシアのメディアを10年視聴していた人は『ロシアの春』が来たと感じ、解放を支持するでしょう。私の近所にもそういう人がいましたが、まったくしゃべらなかったし協力もしませんでした。彼らは何が起こっているのかわかっていないようでしたが、原因となったこの30年間のロシアの政治に怒っていました。」

〇インタビュアー 「あなたはロシア軍が設置した11の検問所を通って逃げてきましたね?様子を教えてください」

〇若い女性 「実際はウクライナ側の2つの検問所、ロシア側の16の検問所ですが、幸運にもザポリージャまで抜けれました。道中で戦車の残骸や人の死体が転がっているキャンプのような場所でロシア兵を見ましたが、目を合わせないようにしました。とても怖かったです」
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CNNは本当に「英語の堪能な若い女性」が好きである。
当たり前だが「英語のしゃべれる人」というのは、ほぼイコールで親英米派である。

彼女の言うように、マリウポリでロシアの放送局の電波が届き、ロシアの放送を視聴できるのかわからないが、ゼレンスキーは2021年に野党系のテレビ局三つを強制的に閉鎖させている。
ロシア語の公共の場での使用や、ロシア語の出版物の輸入・発行なども禁じ、徹底的にロシア語話者を弾圧した。
そこまでロシアのプロパガンダの影響にあったのか疑問である。
むしろ2014年以降はキエフ政府の大本営発表の影響のほうが強かったのではないかと思う。

それにしても、主流メディには珍しく「本質を突く」ような証言者を用意したなと感心した。
この証言では、親露派は、民間人の巻き添えには憤りを覚えつつも、ロシアの軍事作戦を歓迎していることが示された。
単純に、親露派と親欧米派で分けるとすれば、それぞれの目から見える景色は、真逆に近いほど違っているということだ。

親露派にとってはSBU(元KGB、治安局)やアゾフの弾圧に耐えてきた8年間であったし、まさしく「解放」であっただろう。
ロシアを擁護するようなことを表で言うと、「分離主義者」や「テロリスト」と烙印を押され、元KGBやネオナチに拘束・誘拐・拷問される恐れがあり、被害にあったとしても報復を恐れて弁護士さえつかないのだから、恐怖でしかなかっただろう。

しかし逆を言えば、親露派住民は被害妄想に陥ったり、過去の恨みから狂言によってウクライナやアゾフを陥れようとする可能性もあるため、この点は気を付けなければならないだろう。

SBUやアゾフら志願兵大隊(≒国家警備隊)による残虐な拷問と、ウクライナ司法・検察組織による度重なる隠蔽・でっち上げ・ネグレクトは、国連やアムネスティなどの国際組織の報告にも頻出する。
ウクライナ政府支配のドンバス地域で、どのような恐怖政治がしかれていたのか想像するに難くない。




上記の国際機関の報告から、ウクライナの警察や司法機関の語る話は一切信用できないこともわかる。
この人達の話を鵜呑みにして、まるで事実であったかのようにそのまま報道する米欧のメディアはまったく誠実さがない。

数年前にマリウポリのバス停で突然武装集団に拉致され、拷問を受けたあと、SBUにウクライナ将校殺害の罪ででっちあげられ投獄された女性の話がある。下記URLでインタビュー映像(英語字幕)を確認できる。
https://southfront.org/victims-testify-about-crimes-of-kiev-regime-in-ukraine-video/

実際にSBUが民家に押し入り、「プーチンの画像をスマホに所持していた」だけの男性を逮捕、連行する動画も存在する。恐怖にひきつる妻の懇願する姿がショッキングな映像だ。
https://odysee.com/@Jano:7/exported:c


4月末の映像だろうか、信じがたいことに、ミコライウ市の行政長が「ロシアを支持する市民の処刑」を要求する動画も存在する。
ヴィタリー・キムはインタビューの中で、ロシアの軍事作戦を支持するすべてのウクライナ国民を死刑にするよう呼びかけた、とのことだ。


ミコライウはへルソンの少し北にあり、マリウポリとオデッサの中間あたりにある都市だ。


「Radio Free Europe」は東欧にある米国のプロパガンダの拠点で、2014年の頃から(良く言えば)ロシア側による違法な人権侵害を告発し、(悪く言えば)ロシアの悪魔化に血道をあげていた。

このインタビューでも例の如く「若くて見た目の良い女性」のテンプレが用意される。
逆に言えば、ロシア側のプロパガンダの方針は「疲れ切ったおじいさんやおばあさん」に証言させることかもしれない。

 

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▼Azovstal Evacuees Tell Harrowing Tales Of Survival In Mariupol's Besieged Steelworks
2022/05/06  Radio Free Europe/Radio Liberty (アメリカ政府出資の在チェコメディア)
https://www.youtube.com/watch?v=Frh6i1pelDk
アゾフスタリから避難した100人にインタビュー
〇若い女性A 「ロシアの検問所では(ナチスの)タトゥーがないか身体中を調べられた。下着の中まで見られた。スマホのメッセージもチェックされた。軍人や警察に友達を持つ女性がいたが、ロシア兵が『旦那のクビは後で箱に入れて送り届ける』と言われて怖がっていた」

〇若い女性B 「アゾフスタルはロシア軍に取り囲まれています。海側や空から爆撃されていました。3トンもの爆撃があって死体が水道管の所に並べられていました。人々は死ぬか怪我をしながら避難を待っています」

〇高齢女性 「あのあたりでは水のある場所がアゾフスタルしかなかったので逃げ込みました。水がないと3日で死んでしまうので逃げ込むほかなかったんです」
〇南方系の顔立ちの女性(ロマ系?) 「30人の大人と10人の子供がいて、最も若い子は18カ月でした。空爆と船からのグラッドミサイルの砲撃がありました。ウクライナ兵は私達の意に反することはさせませんでした。」

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ロシア兵に『旦那のクビは後で箱に入れて送り届ける』と言われたというだが、これは事実かもしれない。

逆側の犯罪的行為は映像に残る。
ウクライナ兵が、殺害したロシア兵のスマホを使い、彼のガールフレンドにテレビ電話し「お前のボーイフレンドは吹っ飛ばされてケツと足しか残ってないぜ(笑)後は犬に喰われるだけだ、ガッハッハッハ(笑)」と嘲笑する映像が存在する。

https://odysee.com/@Fingerbob:c/Ukrainian-soldier-mocks-dead-Russian-soldiers-girlfriend:0
この動画は残虐な映像こそないが、あまりに胸糞が悪いので【閲覧注意】である。


民間人がアゾフスタリに逃げ込んみ、立て籠った理由として、水の確保が一つであるようだが、アゾフの司令官自身が「外に出れば民間人は収容所に送られる」等と話しているので、洗脳されていた可能性が高い。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20220428-OYT1T50000/2/

また、民間人ではなく捕虜の話だが、「ロシア軍に捕まれば拷問されて殺される」と聞いていたので投降できなかったとしている。
もちろん下記はロシア側のプロパガンダであり、言わされてる可能性もあるが、証言の一つとして採用したい。



https://odysee.com/AFU:81ea17c49b9a7d602e1e84e3ac952c2ca580087d

アゾフ司令官の話とは裏腹に、ウクライナ軍に拿捕されたロシア兵が無残に惨殺される映像は5,6本確認できている。
眼球をナイフで突き刺したり、膝を撃って動けなくした後に殺したりとあまりに残虐であるため、普通の人は直視に耐えないだろう。

恐ろしいことに、「我々の軍は捕虜は取らない。ロシア兵には墓を用意するだけだ」と自慢しているウクライナ兵の集団もいる。

当然だがこれは国際法違反だ。こんな当たり前のことも知らないウクライナ軍には軍規は存在しないのだろうか。

https://odysee.com/@Jano:7/exported02:5


本筋からはズレるが下記動画は興味深い。イギリス公共放送のレポーターとロシアのスポークスマンがやりあっている。

 

〇Ukraine Russia conflict: Soldiers street fighting in Mariupol
2022/03/20 Channel 4 News(イギリスの公共放送)(英語字幕)
https://www.youtube.com/watch?v=521y58zf5CU
イギリスのレポーターがロシアのスポークスマンに「ロシアではメディアがコントロールされていて、私達が見ているような”事実”をあなたは見ることができない!」と本気で憤っている。
これには「その言葉をそっくりそのままお返ししたい」と苦笑するしかない。

ロシアのスポークスマンが「マリウポリではナチスの民兵大隊が民間人を『人間の盾』として利用しているため作戦に遅れが出ている」と言うと、イギリス側は「あなたはプーチンとあなたの軍をサポートしているからそう言うのでしょう。しかし多くの人が犠牲になっているのですよ!あなたは申し訳ないとは思わないのですか?我々のリーダーはプーチンを戦争犯罪人として捜査しようとしていますよ!」と捨て台詞のように畳みかけた。


罪の意識を植え付けようと被害をことさら強調し、相手を黙らせようとする手法はポリコレマンの常套手段だ。
戦争は、2月16日にウクライナ側から始められた事実を知らないために、狂信的になってしまうのだろう。
https://ameblo.jp/cargoofficial/entry-12741340851.html


結局、米欧メディアの取材報道も3、40件はチェックしたが、どれも住民に対する踏み込んだインタビューがない印象だった。
米欧のメディアの取材は内容に乏しく、ウクライナ政府の発するプロパガンダの外には出ない。

もし住民にとってロシア軍に残虐なことをされたことが確定的であったのなら「恨み節」のひとつもぶちまけたいだろうし、世界にロシアの非道を知らしめたいと思うはずだ。
もし私がその立場であったならマイクを握って離さないだろう。
そういう証言が殆ど存在しないというのは、どうも不自然に感じる。

それとも、ウクライナ軍が自分達を攻撃するなどとは夢にも思わないので、砲撃などの攻撃は全てロシア軍のものだと思い込んでいるのだろうか。
このあたりは推測でしかないので、よくわからないとしか言いようがない。


再度となるが、私は、ロシア軍は民間人を攻撃していないなどと言うつもりはない。敵をせん滅するためにほぼ無差別に近いかたちでの砲撃もしただろう。
しかしこのような報道状況の偏りに接するに奇妙で仕方がないということだ。

なぜロシア寄りの人々が異口同音に「アゾフやウクライナ軍にやられた」と訴えるインタビュー動画は無尽蔵に見つかるのか。
なぜ欧米以外のメディアからしか「〇〇通りの西側から砲弾が来た」「水を汲もうと外に出たら〇〇学校の前でアゾフに撃たれた」「ウクライナ軍に火をつけられて、駆除対象だと言われた」「ウクライナ兵に地下に閉じ込められて、基地にすると言われた」などと詳細を語るインタビューが出てこないのか。


次回は、もう一度ロシア寄りの証言の数々を確認してみよう。
RTやスプートニクだけでなく、個人発信のものも「無尽蔵に」見つかるし、その証言も多種多様でバラエティーに富み、リアリティがある。
なにより、あまりにもテンション感が違う。

しゃべり出したら止まらないおばさんが、早口で年金が少ないなどと関係のない話を延々がなり立てたり、放送禁止ワードを連発しながらゼレンスキーを延々とディスるお爺さんがいたりと、生々しいにもほどがある。

そして興味深いことに、ほとんど「若くて見た目の良い、英語が喋れる女性」が出てこない(笑)
「ロシア系のメディアのインタビューなんだから英語を話すわけない」と考える人もいるだろうが、ランカスターやRT、TeleSURは基本的に英語の報道メディアだ。


ではまた次回。


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