都議選は自民の歴史的大敗で幕を閉じ、一安心というところですが、新たな脅威も生まれてしまいました。
都民ファーストの大躍進です。
私は、むしろ都政に限っては自民より小池ファーストのほうが危険なんじゃないかとさえ思っています。
そもそも小池ファーストに投票した方で、小池知事の言う「東京大改革」の中身を知ってる人ってどれだけいらっしゃるのでしょうか(笑
え?マスコミが必死に「小池小池」「改革改革」と報道し続けていたのに中身を知らない?笑
まあそりゃそうですよね、だって小池自身が中身を語らないんですから。
東京大改革の真髄は構造改革です。
国家戦略特区で規制緩和や移民受け入れを推進し、医療や教育を破壊、都民の財産を外資に売り飛ばす、ということです。
要するにこれ、新自由主義改革ですね。
安倍首相のやってることとまったく同じです。
残念、都民はまた騙されちゃいましたね。
本日は、その新自由主義(ネオリベラリズム)とは何なのか?そしてそれがすでに世界では過去のものになり、嘲笑の的にさえなっていることを伝える記事を紹介させてもらいます。
*例によって英語力の貧弱さから間違っているかもしれませんので、内容を正しく原文知りたい方は原文チェックお願いします。
(元ソース)
▼ Nobel Prize-winning economist Joseph Stiglitz: neoliberalism is dead
Aug. 19, 2016,
http://www.businessinsider.com/joseph-stiglitz-says-neoliberalism-is-dead-2016-8?r=UK&IR=T
ノーベル賞受賞の経済学者、スティグリッツはなぜ「新自由主義は死んだ」と言うのか
· ウィルマーティン
· 2016年8月19日
新自由主義は死んでいる。Getty / Win McNamee
ジョセフ・スティグリッツ(ノーベル賞受賞エコノミスト、元米大統領ビルクリントン前顧問)は、新自由主義経済思想を取り巻くコンセンサスは終わったと述べる。
最新の本「Euro:共通通貨がどのようにして欧州の未来を脅かすか」を発表した後、 Business Insiderと会談し、ユーロや欧州の経済の根本的な欠陥が、ユーロシア大陸に大きな問題を引き起こしていると主張しているスティグリッツは、過去30年ほど西側の経済思想の支配的考えだった新自由主義が死にかかっていると主張した。
1980年代後半から、いわゆるワシントン・コンセンサス以来、新自由主義(自由貿易、開放市場、民営化、規制緩和、民間部門の役割を高めるために設計された政府支出の削減)は、世界最大の経済と国際通貨基金(IMF)や世界銀行などの国際機関の考えを支配している。
米国のロナルド・レーガンとクリントンと英国のマーガレット・サッチャーの政策は、しばしば新自由主義のゴールドスタンダードとして掲げられているが、近年の英国のジョージ・オズボーンとデイヴィッド・キャメロンの経済政策においても、新自由主義の伝統は継承されてきた。
新ネリベリストの2大チャンピオンであるマーガレット・サッチャーとロナルド・レーガン。REUTERS /ラリー・ルーベンシュタイン
しかし、2008年の金融危機以来、新自由主義のコンセンサスが、世界を前進させるための正しい道ではないかもしれないといった意見が、経済界および政治界の双方で盛り上がっている。 過去数年間、成長率が低く、不平等が激しかったことで、その意見のうねりが牽引力を得たかたちだ。
2001年に情報非対称性に関する研究でノーベル経済学賞を受賞したスティグリッツは、近年の新自由主義の最大の批評家の一人であり、1980年代から世界を掌握してきた"新自由主義の幸福"はすでに去ったと言う。
ビジネス・インサイダーが「ネオリベラリズムを取り巻く経済的コンセンサスが終焉を迎えているかどうか」を問うと、スティグリッツ氏は、「学問の観点から、あるいは政策の面から話すことができるが、学問の観点からは、非常に拒絶されてきている」と答えた。
「若い学生は、新自由主義の仕組みを確立することに興味がありません。彼らは市場の失敗が広がっている現実を理解するなかで、どこで失敗するか、またその破綻に対して何ができるかを理解しようとしています。それはミクロ経済とマクロ経済の両方に当てはまります。それがどこにでもあるとは言いませんが、私はそれは支配的だと思います。」
「政策立案のサークルでも、同じことだと思います。もちろん、これを認識していない米国の人たちもいる。しかし、右派の人々の多くでさえ、市場があまり有効に機能してない、そして政府が問題を修正することができないということを認識しています」
スティグリッツは、新自由主義イデオロギーの中心的な考え方の一つである、市場が単独で放置されたときに最も機能し、規制のない市場が経済成長を高める最善の方法であるという考え方は、今やかなり反証されていると主張している。
「“市場は大抵いつもうまくいっている”、また“政府のやり方を進め続けなければならない”という新自由主義の陶酔から離れ、“市場は機能していない”と認め、政府がこれを軽減できる方法で機能するように議論しなければなりません」と彼は言う。
ほかに、スティグリッツは「新自由主義は途上国と先進国の両方で死んでいる」とも述べている。
スティグリッツによる、このコンセンサスが「死んでいる」という主張は、ある意味ほかの意見よりも率直なだけであり、彼の新自由主義が問題を抱えているという信念が孤独しているわけではない。 5月のブログ記事では、IMF(長年の新自由主義のチャンピオン)の3人のエコノミストが、新自由主義の、特に不平等の創造に関して、いくつかの側面の有効性に疑問を呈したのだ。
Joseph StiglitzとChristine Lagarde、国際通貨基金(International Monetary Fund)マネージングディレクター。LagardeはIMF内の新自由主義に疑問を投げかけている人物の1人ではない。ロイター/ Philippe Wojazer
ジョナサン・オストリーとプラカシュ・ロウンガニ、ダヴィデ・フルセリは 、「不平等を促進させた財政的開放(financial openness)と、成長を損なう緊縮財政を、新自由主義のアジェンダが意図をもって推進している」 「不平等が成長のレベルと耐久性の両方を大幅に低下させる可能性があるという強い証拠が出ている」と主張した。
オストリ氏は、ブログが公開された日にファイナンシャル・タイムズに次のようにも述べている。「この点においては、多くの人々が、基本的に新自由主義的アジェンダのいくつかの側面を考え直さなくてはならない、と同じ考えを持っている」そして「その危機が、私たちが考えてきた方法は正しくない、と示している」と加える。
新自由主義の衰退
新自由主義の衰退は、2010年に保守党が政権を取って以来、緊縮財政により統治されてきた英国でも明白である。デビッド・キャメロン首相とジョージ・オズボーン財務長官は、6年間の緊縮財政プログラムを通じ、財政赤字の縮小を記録しことを統括した。
しかし、キャメロン首相が英国の欧州連合(EU)離脱投票に続いて辞任して以来、英国の財政支出策は、成長を刺激する実行可能な手段として再び牽引力を増し始めている。 新たに設置されたテレサ・メイ首相の下院議長であるフィリップ・ハモンドは、秋の声明で財政緩和(fiscal easing)のいくつかの形を発表することが広く予想されている - 昨年末(11月末) )。 Business Insiderのオスカー・ウィリアムズ・グラウト氏は7月中旬に「英国の緊縮財政の年月は終わった」と主張した。
大西洋の向こう側の、米国大統領候補のヒラリー・クリントンとドナルド・トランプの両者は、インフラ・プロジェクトに資金を提供するために政府の借入を拡大することを支持した。
先週Barronの雑誌でRandall W. Forsythが主張したように:
「我々は今や皆ケインズ主義者だ。リチャード・ニクソン大統領は1971年にニュー・エコノミック・プランを発表したことで有名だが、その考えは今広がっている。2つの主要政党の大統領選挙候補者は、特にインフラプロジェクトのための政府支出の増加を求めている。」
スティグリッツが主張しているように、新自由主義は完全に死んでいないかもしれないが、確かに多くの角度からの挑戦が見られる。