①img20120329093058516 b.JPG
http://matome.naver.jp/odai/2138391435758031901/2138410799757908503
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http://www.telegraph.co.uk/sponsored/rbth/business/8930612/Russian-federal-budget.html
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http://trendsupdates.com/russias-oil-monopoly-to-end-in-the-european-region/


現在、内戦状態に突入しようとしているウクライナですが、「そもそもなんでこうなったの?」と疑問を感じておられる方も多いだろうと思います。

ウクライナ情勢の背景には、とんでもなくドラマチックなストーリーがあり、もしこの事実を映画にしたとしてもすごく面白いだろうと思えるくらい壮絶で、時に笑ってしまうくらいコミカルです。

不謹慎に聞こえてしまったら申し訳ないですが、「興味深いストーリー」の展開は、悲惨な紛争に関心を寄せ、さらに「こういうことにならないように、正しい解決策を考える」上でも必要かと思いましたので、本ポストは少しエンタメ感出す感じで語りたいと思います。
(*おもしろおかしくするため、詳細を省略したので、多少事実と異なる部分もありますし、基本的にロシア視点で語っていますので反論もあるかもしれません)



現在のウクライナ情勢を語る上で、最重要項目が「天然ガス事情」です。

今からその辺の話を中心に語りますが、そのためには、まず「ロシア・プーチン Vs オリガルヒ(ユダヤ系新興財閥)」について言及する必要があります。

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http://condottiero.deviantart.com/art/Soviet-Union-Fact-sheet-87671090
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http://www.theatlantic.com/infocus
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http://www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten269/sec02/sec02_01.htm
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http://www.theatlantic.com/infocus/2011/12/20-years-since-the-fall-of-the-soviet-union/100214/

1991年、時の大統領ゴルバチョフ政権が瓦解し、ソビエト連邦が崩壊しました。

ゴルバチョフ体制後に大統領になったエリツィンさんの主導のもと、共産体制化では国営だったエネルギー系企業などが、どんどん資本家に買収されていくことになります。

その元国営だった企業を次々と買収していったのが、、欧米資本の後ろ盾をもとに、通貨ルーブルの下落を利用した取引で儲け、財を築いたオリガルヒ(ユダヤ系新興財閥)です。


ロシアとユダヤ人との愛憎の関係は、、1000年前のハザール王国の時代から始まるのですが、1700年代後半のポグロム(ロシアによるユダヤ人迫害と虐殺)や、1900年代初頭のロシア革命(日本では知られていませんが、欧米の教科書では「別名:ユダヤ革命」と記述されるくらい有名で、レーニンやトロツキーなどほとんどのボルシェビキがユダヤ人でした)に代表される事件の数々が物語るように、とても根深い。


さて、そのオリガルヒの主要メンバーが7人(内6人がユダヤ人)いました。

●ベレゾフスキー  :「政界の黒幕」 石油会社シブネフチ、アフトヴァース銀行、統一銀行、ロシア公共テレビ(ORT)、経済誌コメルサント紙、航空会社アエロフロートなど所有。、ロシア安全保障会議副書記
●グシンスキー   :「ロシアのメディア王」モスト銀行、独立テレビ」(NTV)、新聞セヴォードニャ、ラジオ局モスクワのこだま、衛星放送NTVプリュースなど主夕。世界ユダヤ人議会副議長
●ホドルコフスキー :石油会社ユコス社、メナテップ銀行など所有
●アブラモビッチ   :石油企業シブネフチ、自動車ロゴヴァス、、アルミニウム企業ルサール、プレミアリーグのチェルシーなどを所有。チュクチ自治管区知事
●フリードマン    :アルファ銀行、セメント・材木・ガラス・食品のアルファ・グループ、チュメニ石油など所有。 ロシア・ユダヤ人協会副会長
●スモレンスキー  :SBSアグログループ、首都貯蓄銀行(SBS)、グム百貨店、農工銀行(アグロプロムバンク)など所有
●ポターニン     :インターロス・グループ、オネクシム銀行など所有。 ロシア第一副首相


オリガルヒは「7人合わせるとロシア経済の半分を支配している」といわれていたほどですが、

オリガルヒはエネルギー、銀行、マスコミ業などを独占し、政界との強い癒着を得て、ロシアの政治経済を牛耳るようになっていきました。

ロシアの人口が約1億4000万人なので、単純に「7人 VS 7000万人」くらいのパワーバランスです。

映画「300」では、スパルタ軍300人 VS ペルシャ軍100万人でしたから、それ以上ということです(笑)


そんな中、1998年、ロシアはかつてからの財政の悪化とアジア通貨危機の余波も受け、デフォルト(債務不履行)してしまい、ロシア経済は再び混迷の時期を向かえることとなります。

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http://www.aquarianradio.com/planetary-oligarchy-series/
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http://artojh.wordpress.com/tag/oligarchy/
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http://blog.livedoor.jp/apgdj/archives/2008-01.html

1999年、KGB出身のウラジミール・プーチンが大統領となり、ロシアの財政危機に対し、劇的な経済改革をおこなっていきます

その改革のひとつが、ガスや石油などの国富を、外国企業に売り飛ばそうとする売国奴・オリガルヒとの対決。

プーチンは大統領就任直後から、旧KGB・警察・軍出身者(シロヴィキ)を登用し、

収賄や脱税などの罪で、オリガルヒを次々に逮捕、失脚させていき、彼らが所有していた企業を次々買収(国営化)していきました。

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http://marimoru765.blog.fc2.com/blog-entry-284.html



そしてとうとうロシア最大のエネルギー企業「ガスプロム」を、国民の手に取り戻すことに成功するのです。(国営化)

ちなみに、ガスプロムはロシアの天然ガス生産事業の9割を独占しています。

さらに、ロシアのGDPにおける天然ガス売買の占める割合は25%にものぼり、世界に流通する天然ガスの約40%がロシア産であります。

ロシアは、天然ガス立国なのです。

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http://shivukim.exblog.jp/tags/%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3/

さて、プーチンが大統領になって以降、ガス輸出の好調を背景に、ロシアの経済は奇跡的にどんどんと回復していき、2013年にはGDPでは世界第8位になり、G8入りまで成し遂げました

国民たちもそんなプーチンを支持し、その支持率は常時60~80%。
(欧米のメディアは往々にして、プーチンを独裁者と扱いますが、事実とはちょっと乖離しています)



ところが、経済的に大復活を遂げたロシアですが、2000年代は安全保障の面では欧米のグローバリスト勢力にかなりやられていました。


ユーゴスラビア紛争、クロアチア紛争、コソボ紛争、グルジア紛争では、「欧米勢力による、東欧諸国のロシアからの分断工作」で、散々煮え湯を飲まされ続けていたわけです。


ロシアとしては、「ロシアを中心とした隣国との経済ブロック」を作りたいのにもかかわらず、欧米にそれを邪魔される格好となっていたわけです。


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http://libya360.wordpress.com/2012/09/19/avaaz-imperialist-pimps-of-militarism-protectors-of-oligarchy-facilitators-of-war/


長くなったので次回に続けます。