①httpwww.billboard.comart b.JPG

前回までのこれ↓↓↓の続き

世の中をダメにしようとしている人間は、1日も休まない~Bob Marleyの系譜を再考①
http://ameblo.jp/cargoofficial/entry-11803177666.html
世の中をダメにしようとしている人間は、1日も休まない~Bob Marleyの系譜を再考②
http://ameblo.jp/cargoofficial/entry-11811039086.html



「BABYLON SYSTEM」 Bob Marley━━━━━━━━━━━━━

We refuse to be
What you wanted us to be
We are what we are
That's the way it's going to be. You don't know
You can't educate I
For no equal opportunity
Talkin' 'bout my freedom
People freedom and liberty!
Yeah, we've been trodding on the winepress much too long
Rebel, rebel
Yes, we've been trodding on the winepress much too long
Rebel, rebel!

Babylon system is the vampire, yea!
Suckin' the children day by day, yeah!
Me say de Babylon system is the vampire, falling empire
Suckin' the blood of the sufferers, yea-ea-ea-ea-e-ah!
Building church and university, wo-o-ooh, yeah!
Deceiving the people continually, yea-ea!
Me say them graduatin' thieves and murderers
Look out now they suckin' the blood of the sufferers

Tell the children the truth
Tell the children the truth
Tell the children the truth right now!
Come on and tell the children the truth

'Cause we've been trodding on ya winepress much too long
And we've been taken for granted much too long

Trodding on the winepress
got to rebel, y'all
We've been trodding on the winepress much too long - ye-e-ah!

From the very day we left the shores
Of our Father's land
We've been trampled on
Oh now! Lord, Lord, go to
Rebel, rebel now!


バビロンシステム

僕らは拒否する
あんた達の言いなりになることを
僕らは僕ら それがあるべき姿
まるめ込まれはしないのさ

この世に不公平があるかぎり
自由を語るんだ 自由と開放を
僕らはこんなに長く束縛されてきた
たちむかうんだ

バビロンシステムは吸血鬼
子供の骨までしゃぶる
バビロンシステムは吸血鬼
悩める者たちの生き血を吸う

教会や学校を建てては人を欺き
泥棒と人殺しを世の中に送り出す
見ろよ 悩める人達の生き血を吸っている

子供に真実を語ろう
子供たちに真実を伝えよう

こんなに長く僕らは束縛されてきた
こんなに長く まるで当然の事のように
さあ たちむかえ
父なる地を離れた日から
僕らはずっと虐げられてきた
そして今 すべてを知ったんだ

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上記の曲はボブ・マーレーの「バビロンシステム」という曲ですが、おもしろいですね。

ボブにとって、ラスタファリアンにとってのバビロンとは,,,
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教会や学校を建てては人を欺き
泥棒と人殺しを世の中に送り出す
悩める人達の生き血を吸っている
子供たちに真実を伝えよう
---------
ということらしいです。

ボブは、教育システムや教会でさえウソを言ってる、として批判しているのです。



そしてボブは、”Smile Jamaica Consert”において「この世の中をダメにしようとしている人間は、1日たりとも休もうとしない。だから僕は休まない」と語る原因となった1976年12月3日の銃撃に関して、こんなインタビューを残しています。
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インタビュアー 「犯人は見ましたか?」
ボブ      「そうだな、その時は見ていない。」
インタビュアー 「でも、知っているのですね。」
ボブ      「ああ、今は知っている。」
インタビュアー 「捕まりましたか?」
ボブ      「いいや。。。
         警察なんかに捕まる連中じゃないさ。」

   『警察なんかに捕まる連中じゃない』

http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Live/9130/vol26.html
---------

教育システムや教会のみならず、警察機構やその裏側にいる”黒幕”の存在まで示唆し、それらを批判しています。

警察でさえ支配下におき、世の中をダメしようとしているやつらがいる、と。


社会規範を遵守する善良な人間の視点から見ると、これはもう完全に病気ですよね。。笑

あえて悪く言うならば、ボブの抱く幻想は反社会的思想であり、かなりオウム真理教的な状態です。




さらに、ボブは1978年ヨーロッパ・ツアーのライヴを収録したアルバム「Babylon by bus」を発表していて、欧米こそがバビロンである、と暗に語っています。
(Babylon by busとは、バビロンをバスでツアーするという意味です)




ここまでを端的にまとめると、「世の中をダメにしようとしてるバビロンシステム」とは、、、、

「白人たちが作り出した資本主義社会の搾取システム」

「一部の権力者や黒幕が富を独占する社会」

ということが言えると思います。


だんだんと点と点が線でつながってきましたが、、まだプラクティカルな資料が乏しく、メタ次元の視点まで引き上げられませんので、もう少しだけバビロンについて掘り下げることによってさらなる理解を深めようと思います。
抽象度を上げるためには、一度Digすることが大事ですので。


②バベル800px-Pieter_Bruegel_the_Elder_-_ b.JPG

バビロンは、紀元前3000年頃から前100年頃まで存在したメソポタミア下流のバビロニアの首都です。

紀元前597年のバビロン捕囚により、ユダヤ人たちを数万人規模で捕虜にしたこともあり、ユダヤ教の成立過程で正義の対抗概念のイメージを背負わされており、さらにキリスト教文化圏においては、退廃した都市の象徴(大淫婦バビロン)として扱われることが多い。

ユダヤ教やキリスト教的な視点では、バビロンは悪の象徴という扱いをうけています。


バビロン捕囚によって、バビロニアに連れて行かれたユダヤ人たちは、数十年にも及ぶ奴隷生活から開放され、主に二手に分かれました。
(紀元前539年にアケメネス朝ペルシアが軍をバビロンへと進め、新バビロニアが滅亡したことにより、約半世紀にわたるバビロン捕囚は終焉を迎えました)
①バビロニアに住み続け、金融業などを生業にしていった者たち
②バビロニアを去り、世界中に散っていった者たち(エチオピアに行った人たちもいれば、イスラエルに戻った人たちもいるし、さらに失われた10支族の例ではアッシリア捕囚後に東方に向かった人たちもいたようです)


バビロニアに残ったユダヤ人たちは、今も脈々と継承される「ユダヤ教」の大本を作り、他のバビロニアの人々とは相容れず独自の風習を守り暮らしていました。

さらにおもしろいことに、このバビロニアにいついたユダヤ人たちが金融業、銀行業の起源であったともされています。


エチオピアの始祖とされるソロモン王とシバ女王の子、メネリク1世の時代(紀元前10世紀頃)とは時間的乖離がありますが、

ラスタファリズムにおいては観念的に、バビロンやアッシリアという悪徳帝国主義(資本主義)に取り込まれてしまった悪しき人たちと、バビロンやアッシリアを去ってエルサレムに帰還した善き人たちというように対比して解釈しているようです。

そしてバビロン的な悪しき資本主義と一線を画すソロモンの正統な血縁であるエチオピアと、バビロンを去ってエルサレムに帰還した善き人たちを、観念レベルで同一視しているということになります。

なにぶんラスタファリズムは教義も成文化されていないので、明確な指針が存在しないのですが、点と点が具体的につながってきました。

そもそもユダヤ教における"唯一神ヤハウェ信仰"が確立されたのは、ユダヤ人たちがバビロニアにいた頃なので、ラスタファリアンがジャーを信仰するのは、理論的にはちょっとおかしいのかもしれませんが、まあ観念的に上記のような構図にあるわけです。


ちなみにですが、専制と隷従の道具となった金融システム(国際金融資本/銀行システム)は、歴史的に「バビロニア→フェニキア→カルタゴ→ベネチア→アムステルダム→ロンドン→ニューヨーク」と移動をしてきたという研究もあります。
http://www.asyura2.com/0601/hasan47/msg/695.html


③i shot the sherrif b.JPG

さて、ようやく結論が見えてきました。

ボブ・マーリーの言う「世の中をダメにしようとする人たち」はバビロンやバビロンシステム、もしくはそれらに取り込まれてしまっている人たちということです。

そして、バビロン・システムとは、アッシリア/バビロニアの時代に自分達正統なソロモンの継承者であるユダヤ人と袂を分かつことになった、バビロニアで金融システムを構築したユダヤ人を中心とした人々であると。

さらにバビロニアのユダヤ人が作った金融システムとそれに追随する白人たちが、現代に至るまでに構築した「バベルの塔」たる「略奪形資本主義」であると。

そういうことになります。


そうです。

結局、我々アンチ・グローバリストやリヴィジョニストが言ってることとほぼ同じなんです。

(*何度も言いますが、ぼくはユダヤ人を差別していません。現代の金融システムを構築した中心になったのがユダヤ人(ハザール・アシュケナジー)であった事実を踏襲しているまでです)



おもしろくないですか?

ボブ・マーリーがよく曲中で「ジャー!」とか「ラスタファーライ!」とか叫んでいたのには、こういう理由と背景があったんですよね(^^)


だからボブはどうしようもなくて、”シェリフを撃った”。


ラスタの人たちが言っていた「バビロン」は抽象的、観念的なものではなく、実際的に存在しているものだったんです。



さて、またまた話が長くなってきました(笑


次回でこのシリーズを最終回にします。

次回はボブ・マーリーとラスタファリズムの系譜が現代にどう引き継がれているか、について語ります。




【参考】
金融の起源 バビロニア
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=211565

裏の支配勢力史1 ヴェネチア~十字軍・騎士団~スイス都市国家
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=211294

銀行,銀行家 ? ものみの塔 オンライン・ライブラリー
http://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1200000554

バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか【あらすじ】
http://sclo.hatenablog.com/entry/2013/12/01/182450

迫害から生まれた金融システム
http://d.hatena.ne.jp/rainbowring-abe/20050902

バベルの塔
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%99%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%A1%94

イスラエルの失われた10支族
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%A4%B1%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%9F10%E6%94%AF%E6%97%8F

Bob Marley - Talkin bout Ras Tafari - Part 1 .
http://www.youtube.com/watch?v=1tmwoTixkqc