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どうも。

ここ10日間くらいのシリア情勢です。

最近は、テレビ新聞でもそこそこ中立的に、かつ頻繁に扱うことが増えましたので、みなさんも情報を得ておられると思いますが、

アメリカの下院で来週にも、「シリアへの攻撃是非」をめぐる審議が行われようとする中、新しい動きがありました。

米仏の軍事介入を回避できるかもしれません。


シリア、化学兵器を国際管理下に置くとのロシア提案を支持=首相
2013年 09月 10日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE98901020130910



とにかく、ギリギリの攻防で、今後どうなるかわかりませんが、ここ10日間くらいのシリアに関する良いまとめ記事がありましたので、転載させていただきます。


北野幸伯さんは、元ロシア共和国大統領顧問で、政治アナリストで、個人的にもすごく信頼しています。


世界を二分するシリア問題(どの国が攻撃に賛成?どの国が反対 ?)
ロシア政治経済ジャーナル:北野幸伯
http://archive.mag2.com/0000012950/20130908061111000.html



ロシアのサンクト・ペテルブルグでG20が開かれました。


一番話題になったのは、やはり「シリア攻撃問題」。


シリアは、「世界を二分する」大問題になっています。


今回の話は、以下二つと深く関連しています。

まだ読まれていない方は、まずこちらからご一読ください。



http://archive.mag2.com/0000012950/20130621163136000.html
★欧米 対 中ロ、世界大戦としてのシリア問題

http://archive.mag2.com/0000012950/20130830021059000.html
国連は、「化学兵器を使ったのは【反】アサドだ!」と発表していた(証拠つき)



なぜオバマは孤立した?


「そもそもなんで、アメリカはシリアを攻めたいの?」


本音についてはこちらをご一読ください。

http://archive.mag2.com/0000012950/20130621163136000.html
★欧米 対 中ロ、世界大戦としてのシリア問題


しかし、表向きの理由は、アサドが自国民に「化学兵器」を使った「疑いがあること」です。


その事件は、8月21日に起こったとされています。


しかし、アサドは、「反アサド派が化学兵器を使った!」、

「反アサド」は、「アサドが化学兵器を使った!」と主張している。




<シリア政府と反体制派、化学兵器使用の疑いで非難の応酬

AFP=時事 8月25日(日)8時43分配信

【AFP=時事】化学兵器が使用された疑いが指摘される内戦下のシリアで、政府と反体制派は24日、互いに相手側が化学兵器を使用したとして非難し合った。

一方、緊急医療援助団体、国境なき医師団(Medecins Sans Frontieres、MSF)は「神経毒性」の症状で先週355人が死亡したとしている。>




これについて、日本は「米英情報ピラミッド」に洗脳されているので、


「アサドはウソをいっている!」

「反アサドはホントのことをいっている!」


と考えるでしょう。


しかし、国連の調査団は4ヶ月前、


「化学兵器を使っているのは、【反】アサドだ!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


という、衝撃の発表をしています。




<シリア反体制派がサリン使用か、国連調査官

AFP=時事 5月6日(月)17時37分配信

【AFP=時事】シリア問題に関する国連(UN)調査委員会のカーラ・デルポンテ(Carla Del Ponte)調査官は5日夜、シリアの反体制派が致死性の神経ガス「サリン」を使った可能性があると述べた。

スイスのラジオ番組のインタビューでデルポンテ氏は、「われわれが収集した証言によると、


反体制派が化学兵器を、サリンガスを使用した」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とし、「新たな目撃証言を通じて調査をさらに掘り下げ、検証し、確証を得る必要があるが、これまでに確立されたところによれば、

サリンガスを使っているのは反体制派だ」と述べた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



国連は5月5日時点で、「化学兵器を使ったのは【反】アサドだ!」と結論している。


ですから8月21日の事件も、「アサド派がやった!」と断定しているのは、実際のところ「アメリカだけ」という状況なのです。



で、どうなったか?

公正であるために、国連の調査団が現地に入ったのですね。



<シリア化学兵器使用疑惑、国連が現地調査開始 「有益な証拠を収集」

AFP=時事 8月27日(火)7時1分配信

【AFP=時事】シリアの首都ダマスカス(Damascus)近郊で化学兵器が使用された疑いが出ている問題で、国連の調査団は26日、現地調査を開始した。>



国連の代表が26日に現地に入り、調査を開始した。

それなら、その結果報告を待てばいいんです。


ところが、アメリカは、国連の調査結果を待たずに、


「化学兵器を使ったのは、絶対、絶対、絶対アサドだ!」


と決め打ちして、「シリア攻撃をする!」と発表
しちゃった。




<ケリー米国務長官、化学兵器使用「否定できない」―軍事介入示唆

ウォール・ストリート・ジャーナル 8月27日(火)12時42分配信

 ケリー米国務長官は26日、シリアの市民に対する化学兵器の使用は「モラル面での不愉快さ」を示すものだとし、オバマ政権がアサド政権攻撃の準備をしていることをこれまでになく強く示唆した。

 ケリー長官はワシントンでの声明で、化学兵器使用は「否定できない」と述べるとともに、オバマ政権は化学兵器が先週、シリアの首都ダマスカスの近くで使われ、数百人の死者が出たとの決定的な証拠を得ていると語った。>




これも変な話ですよね~。

別に国連の調査結果を待ってもよいのでは?

オバマさんも。





<化学兵器>米大統領が演説で断定「シリア政府が使用」

毎日新聞 8月29日(木)11時56分配信

 【ワシントン白戸圭一、ロンドン小倉孝保】オバマ米大統領は28日、米公共テレビ(PBS)とのインタビューで、シリアのアサド政権による化学兵器使用疑惑について「シリア政府が(化学兵器による攻撃を)実行したことは間違いないとの結論に達した」と明言した。

21日の化学兵器使用疑惑でオバマ大統領がアサド政権による使用を断定したのは初めて。>



▼誰も「アメリカの決定的な証拠」を信じない



アメリカは、「アサドが化学兵器を使ったからシリアを攻撃する」と主張している。


でも、「アメリカは、シリアを攻めたいから、アサドが化学兵器を使ったことにしているんちゃうの?」


洗脳されている日本人以外の大部分は、こんな風に考えています。


やはり、「イラク攻撃の理由が、『全部大ウソだった』こと」がひびいています
ね。




「米上院報告書、イラク開戦前の機密情報を全面否定

【ワシントン=貞広貴志】

米上院情報特別委員会は8日、イラク戦争の開戦前に米政府が持っていたフセイン政権の大量破壊兵器計画や、国際テロ組織アル・カーイダとの関係についての情報を検証した報告書を発表した。>

(読売新聞 06年 9月9日)



<報告書は『フセイン政権が(アル・カーイダ指導者)ウサマ・ビンラーディンと関係を築こうとした証拠はない』と断定、大量破壊兵器計画についても、少なくとも1996年以降、存在しなかったと結論付けた>

(同上)



それでプーチンは、「アメリカはウソをいってるんちゃうの?」とつっこみます。




<ロシア大統領、「化学兵器証拠なし」=シリア問題で英首相と電話会談

 【ロンドン時事】キャメロン英首相は26日、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、シリアでの化学兵器使用疑惑について協議した。

米国はアサド政権が使ったと判断しているが、英BBC放送などによると、プーチン大統領は「化学兵器による攻撃があったのかどうかや、誰が行ったかについての証拠はない」と語り、慎重な見方を示した。>




そもそも、化学兵器による攻撃はあったのか?

あったとしても、ホントにアサドがやったのか?

「証拠はない!」と断言しています。


さらに、中国は強烈な皮肉をいいます。




<シリア武力行使は無責任、イラク戦争での米主張思い出す必要=新華社

ロイター 8月27日(火)18時49分配信

[北京 27日 ロイター] - 新華社は27日、シリアへの武力行使は危険で無責任な行為だという見解を示し、

イラク戦争は大量破壊兵器をイラクが保有しているという米国の主張で始まったが、この主張が正しくなかったことを世界は思い出す必要がある、と指摘した。>




<イラク戦争は大量破壊兵器をイラクが保有しているという米国の主張で始まったが、この主張が正しくなかったことを世界は思い出す必要がある>


だそうです。

今回にかぎっていえば、中国の主張にも一理あります。


▼世界がオバマを見捨てた?


そして、中国とロシアの主張は、力を増していきます。


親米の国々も、どんどんシリア攻撃に慎重になっていきました。


特に、「いつもアメリカと一緒に戦争をしている」イギリスの離反は痛かった。




<シリア軍事介入、国連調査後に判断 英政府、議会に配慮

朝日新聞デジタル 8月29日(木)11時43分配信

 【ロンドン=伊東和貴】シリアのアサド政権による化学兵器使用疑惑をめぐって、英政府は28日、議会に軍事介入への慎重論が強いことを考慮し、シリアに派遣されている国連調査団の調査終了を待ってから最終判断を行う方針を固めた。>



<英国会>シリア参戦阻止「憲法改正並みの出来事」 150年先例なく

毎日新聞 8月31日(土)9時20分配信

 【ロンドン小倉孝保】英政府が計画したシリアへの軍事攻撃を国会
(下院)が29日拒否したのは英国史上、極めて異例だ。

「憲法判断を変えるほどの出来事」との指摘もある。>

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日本では、「欧米」と記されることが多く、

「欧州とアメリカは一つである」と思われることが多い。

しかし、親米であるはずの欧州も、シリア攻撃に反対しています。


AFP=時事 8月30日付を見てみましょう。



まずドイツ。


< ドイツでは、テレビ局ZDFの世論調査で、回答者の58%が軍事介入に反対。

欧米諸国はシリアを攻撃すべきだと答えたのは33%だった。>




ドイツは、イラク戦争にも反対でしたが、今回も慎重です。

メルケルさんは、「国連で対応すべき」といっています。



< 米英仏3か国の政府はこれまで先頭に立って軍事行動を呼び掛けてきたが、フランスでは世論が二分している。

2つの世論調査の結果では、「国連決議があれば」という条件を付けても、賛成する回答は55%、45%にとどまった。>




イラク戦争に反対する一方、リビア戦争を主導したフランス。

オランドさんは、当初攻撃に積極的でしたが、徐々にトーンダウンしていきました。



< イタリアは、2011年のリビア攻撃の際には基地も提供したが、今回は国連安全保障理事会(UN Security Council)の決議がない限り、あらゆる軍事介入への参加の可能性はないとしている。>




安保理は、中ロが拒否権を使うので、イタリアは事実上不参加決定?



< オーストリアとスペインでは、政治家やメディアが慎重な対応を訴えており、国連調査団が証拠を提示するまでいかなる行動も起こすべきではないと強く主張している。>


<また米国の忠実な同盟国であり、イラクやアフガニスタンにも大規模な軍を派遣してきたポーランドさえ、強硬な軍事介入には反対している。>


< 一方、米国の主要な同盟国であるカナダは29日、欧米諸国による軍事介入を支持する意向を表明した。

ただし、自国は参加しない方針だという。>



さらに、決定的なことが起こってきます。




NATO、シリア軍事介入に不参加へ 事務総長が明言

朝日新聞デジタル 8月31日(土)11時42分配信

 【ロンドン=伊東和貴、ニューヨーク=真鍋弘樹】シリアでの化学兵器使用疑惑で、北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長は30日、「アサド政権に対する国際的な対応で、NATOの役割は見いだせない」とデンマーク紙に語り、NATOとしては、米オバマ政権が検討する軍事介入に参加しない方針を明らかにした。>




NATOは不参加。

さらに、国連事務総長も。




<シリア攻撃の自制求める=国連総長

時事通信 8月31日(土)5時17分配信

 【ニューヨーク時事】潘基文国連事務総長は30日、シリア問題をめぐり安保理5常任理事国代表と会談した。

潘氏は国連化学兵器調査団の活動を説明するとともに「国連憲章の重要性」を繰り返し強調し、安保理決議なしのシリア攻撃を自制するよう求めた。>



パンさんは、9月に入って、より強く「反対の立場」を明確にしました。



<シリア攻撃に反対=国連総長、オバマ政権けん制

時事通信 9月4日(水)6時17分配信

 【ニューヨーク時事】国連の潘基文事務総長は3日の記者会見で、シリアでの化学兵器使用疑惑を受けてオバマ米大統領が決断した対シリア武力行使について、「いかなる懲罰的な措置も、それがさらなる流血の阻止や紛争の政治解決に向けた努力に与える影響をわれわれは考慮しなければならない」と述べ、

シリアへの武力行使に反対する姿勢を明確に示した。>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




日本については、いいかげんなこというパンさんですが、シリア攻撃については「原則論」を語っています。

「国連事務総長」の反対は、アメリカの痛手です。


▼オバマ、「揺らぐ決意」


国際世論が「シリア攻撃反対」に傾くなか、オバマさんの決意も揺らいでいきます。


なんと、「議会の承認」を求めたのです。





<米大統領、シリア攻撃決断…「議会承認求める」

読売新聞 9月1日(日)3時54分配信

 【ワシントン=山口香子】オバマ米大統領は8月31日、ホワイトハウスで声明を読み上げ、シリアのアサド政権が化学兵器を使って自国民を殺害したとして、「米国は軍事攻撃をするべきだと決断した」と述べた。

 その上で、「武力行使について米議会の承認を求める」として、
議会に武力行使の是非をはかる方針を発表した。>




アメリカは、議会の承認を得なくても、大統領が戦争をはじめることができます。

それなのに、オバマさんはあえて「議会の承認」を求めた。


これは、「自分一人で責任を負いたくない」ということでしょう。


彼自身も、戦争の正当性に疑問をもっているわけです。


わかんないですが、前日プーチンにいわれた「イヤミ」もちょっとは影響しているのでしょうか?




<露大統領>ノーベル平和賞のオバマ氏、シリア攻撃やめて

毎日新聞 9月1日(日)0時10分配信

 【モスクワ田中洋之】ロシアのプーチン大統領は31日、シリア軍事介入を準備するオバマ米大統領に対し、ノーベル平和賞受賞者として攻撃を決定しないよう呼びかけた。>


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▼しかし、G20で巻き返す


9月5~6日、ロシアのサンクト・ペテルブルグでG20が開かれました。

もっとも重要な(非公式の)テーマはシリアです。


「シリア攻撃の支持を取り付けたい」オバマ 対 「シリア・アサド政権を守りたい」プーチン。


結局、アメリカはG20中、10カ国(米も含め11カ国)の支持をとりつけ、
共同声明を発表することに成功
しました。


毎日新聞9月7日。



<【ワシントン西田進一郎、ベルリン篠田航一】6日閉幕したサンクトペテルブルクでのG20サミットでは、日米など参加国の一部によるシリア問題に関する共同声明が発表された。

経済問題を集中討議するため創設されたG20サミットで一部の国が政治声明を発表するのは異例で、G20内の分裂をより印象付ける結果となった。

 共同声明は、20カ国中、オーストラリア、カナダ、フランス、イタリア、日本、韓国、サウジアラビア、スペイン、トルコ、英国、米国の計11カ国の連名

シリアでの化学兵器使用疑惑を「シリア政府の責任」とし「強力な国際
的な対応を求める」と明記した。

シリア攻撃への政治的支持を求める米国の働きかけによるとみられる
。>



これはなんでしょうか?

軍事行動に消極的だった、カナダ、イタリア、スペインなどが入っていますね。


「これら10カ国は、アメリカが国連安保理の決議なしでシリア攻撃することを支持する」

ということだそうです。

「軍隊を送る国」ではないのですね。


わが国も、「支持国」の中に入っています。




これを見ると、明確に「反戦の国」もわかります。

G20から、声明に参加した国をのぞけばいいのです。



ドイツ、ロシア、中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ、インドネシア、アルゼンチン。





ブリックス(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)が反対。

さらに、欧州では、ドイツが反対。


まさに、「世界を二分する状態」になっています。



▼今後のシナリオは?


オバマさんにとって、もっとも望ましい展開は、


・国連調査団が、「化学兵器を使ったのはアサド政権である!」と発表すること。


この場合、アメリカは「大義名分」を得て、安保理の承認なしでも、あまり問題にならないでしょう。

(「反体制派が化学兵器を使用した」という4ヶ月前の国連報告は、この場合、無視されることでしょう。)




やばいのは、「アサド政権が化学兵器を使った証拠は見つからなかった」と調査団が報告した場合。


この場合でも、アメリカは、シリアを攻撃することができます。


しかし、国際世論はアメリカに冷淡になり、同国の評判は失墜します。


「それでも、アメリカは経済力、軍事力で世界最大なのだから関係ない」

と思われる人もいるでしょう。


しかし、03年のインチキ・イラク攻撃を見ると、そうではないことがわかります。


アメリカは、戦争に勝ちましたが、「情報戦」では負けました。


そして、アメリカの権威は失墜し、もはやこの国を「正義の味方」と考える人はいなくなった



ブッシュが去り、オバマが大統領になり、アメリカの権威は少し回復しました。


しかし、国連調査団が「アサドが化学兵器を使った証拠はない」と報告し、

なおもシリア攻撃をすれば、

オバマは、「ブッシュと全然変わらない」ということになります。

長期的悪影響は避けられません。



もう一つの可能性。(小さな可能性ですが・・・。)


・「アサド政権が化学兵器を使った証拠はないと、調査団が報告

・アメリカ議会もシリア攻撃に反対


そして、オバマは、今回のシリア攻撃を断念する。


これは、国連安保理と、調査団のネガティブな報告を無視するケースより、マシでしょう。

少なくとも、国際社会は、「オバマはブッシュと違う」と認識します。

ただその場合、イスラエルロビーの不満は極限に達するでしょうから、

いろいろオバマ潰しの動きが出てくるかもしれません。


▼大戦争の可能性


アメリカは「地上軍を出さない」「最長でも3ヶ月で終わらせる」としていることから、

現時点では大戦争になる可能性は高くありません。


しかし、「シリアを支持する!」と断言している国もあります。


そう、イランとロシア。(+レバノンのヒズボラ)


まずロシアから。




<プーチン大統領:ロシアはシリア支援を継続-米が攻撃すれば

Bloomberg 9月7日(土)0時44分配信

  9月6日(ブルームバーグ):ロシアのプーチン大統領は、米国がシリアに対する軍事攻撃を実施した場合、ロシアはアサド政権への支援を続けると語った。 

プーチン大統領は6日、サンクトペテルブルクで記者団に対し「ロシアはシリアを支援する」とし、「既に兵器の面でシリアを支援している。経済・人道面でも協力している」と述べた。

大統領はこの日、20カ国・地域(G20)首脳会議で、オバマ米大統領ら各国の首脳とシリア問題について協議した。 
.
プーチン大統領はG20首脳会議の前日に、米国がシリアに軍事介入した場合は高性能地対空ミサイル「S300」の対シリア輸出を再開する可能性があると述べていた。>




これを見ると、一番の支援は、「武器供給」ということでしょう。

さすがに、「ロシア軍が米軍と戦う」という話は出ていません。


次イラン。




<イラン、シリアへ軍事介入すればイスラエルへ報復と脅し

ウォール・ストリート・ジャーナル 8月29日(木)9時17分配信

 【ベイルート】シリアとイランは28日、米軍がシリアへ軍事攻撃を仕掛ければ、イスラエルへの報復措置など中東地域に大混乱が起こると警告、米国を強く非難した。>



アメリカがシリアを攻撃すれば、イランは「(アメリカを操る)イスラエルを攻める」と断言しています。


そして、そういう可能性はあるでしょう。


アメリカがシリアを攻める。

イランがイスラエルを攻める。

イスラエルがイランに反撃して、イスラエル・イラン戦争勃発。

アメリカはイランに宣戦布告。


大規模な戦争になる可能性が一番高いのは、こんな感じでしょう。



ちなみにシリアで起こっていること、去年の4月時点で知っていた人たちがいました。

そう、この本↓ を読んだ人たちです。


今のところ、すべて予想どおりに進展しています。

興味がある方は、是非ご一読ください。






「もし、プーチンが日本の首相だったら?」






【4刷決まりました!】

【アマゾン(社会・政治部門)1位!】



●「プーチン最後の聖戦」 (集英社インターナショナル)

(詳細は→ http://tinyurl.com/8y5mya3 )



<プーチン本はいろいろ出ているが、これが独特で面白い。>

(立花隆 「週刊文春」2012年7月12日号)