上野の東京国立博物館(トーハク)に行ってきました。
http://www.tnm.jp/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E5%8D%9A%E7%89%A9%E9%A4%A8#.E6.9D.B1.E6.B4.8B.E9.A4.A8


今は写楽展やってますが、本館の常設は日本の美術が中心に展示してあって、日本史がまるごとわかってしまう感じでおもしろいです。

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ところで、この国立博物館の入り口の門を入ると正面に本館、右手に東洋館、左手に表慶館があるのですが、この三つの建造物の対比がなんとも好きです。

一見とてつもなくバランスが悪く、ちぐはぐな印象を受けるのですが、なんかそのちぐはぐ感が計算されていそうで、いなさそうで、すごく気になってしまい、引き込まれる。
(この三館の裏手には平成館や法隆寺館もあるのですが、こちらも見事にバラバラの建築様式です 笑)



正面の本館
これ、ガンツの映画版のおこりんぼう星人のシーンでロケに使われてましたよね!なんともいえない和洋折衷感です。
1881年(明治14年)、イギリス人建築家ジョサイア・コンドルの設計により開館したが、1923年(大正12年)の関東大地震で消失。現在のものは1938年に開館した。設計は公募で、渡辺仁の案が採用された。瓦屋根に寺院のような破風(はふ)を付した、帝冠様式の代表的建築とされるとのこと。
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左手の表慶館
ロココ建築って言うのかな、御茶ノ水のニコライ堂とかに似てますね。
調べてみたら、1909年片山東熊(ジョサイア・コンドルの弟子)の設計によるネオ・バロック様式とロココ様式のハイブリッド系とのこと。
初代本館がコンドル設計なので、なんか因縁を感じます。
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右手の東洋館 (休館中) 
実はぼくはこの東洋館が一番好きです。 
丹下健三の自邸とかコルビジェのサヴォア邸に通じるモダニズムも感じるんですが、同時に高床式の正倉院にも通じる。そして、シンメトリーで重厚でありながら、軽快な感じがなんとも好き。
こちらは谷口吉郎設計で、1968年(昭和43年)開館とのこと。
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ちなみに丹下健三は代々木第一体育館、広島平和記念資料館 、東京都庁、フジテレビ、東京モード学園コクーンタワーとか作った人ですね。
これは丹下自邸。東洋館と似てません?
cargo official blog powered by ameba-⑤丹下健三自邸.jpg

コルビジェは説明不要の現代建築のレジェンドですね。トーハクの隣のロダンの考える人がいる国立西洋美術館は日本で唯一のコルビジュ設計
の建築物らしいです。
これはコルビジェのサヴォア邸。これも東洋館と似てません?
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ついでに東大寺の正倉院も。東洋館の元ネタっぽくないすか?
きっと建築の専門の人にとってはそんなの当たり前ってことなのかな?
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この三つの建物に囲まれた真ん中の広場に座って、比べてると絶妙のバランス感に浸れる。
一見カオスなんだけど、計算しつくした三館に思えてくる。

洋+和÷現代+過去×カオスみたいな...。

この「無茶な合わせ技」感が日本のカルチャーそのものではないのでしょうか。

博物館の中の博物館である東京国立博物館は、日本の文化の集大成がここにあるといってもいいと思います。

こんなワケわからん景観、海外行ったらまずお目にかかれないですもんね。


ちなみにここは森鴎外が総長を勤めたこともあるらしいのですが、なんかわかるな~。



以上、本日も徒然なる感じで。