今年の豪雪も一段落した様子のこの頃、 やっと除雪以外の事が出来る日々が

戻ってきました。 まずは連日の除雪でやや疲弊気味の除雪機のオイル交換等をします。

家庭用の除雪機はガソリンタンク満タンを4~5回分位を目安にオイル交換推奨されています

気付かずにシーズン終わりまで使ってしまうとエンジン内部を損傷しかねないのです。

次に屋根の雪降ろしをして出来た雪山と家の外壁の間に隙間を作ります、これも必須で

外壁に寄り掛かった雪からの水分が構造材を傷めるのを防ぐ大切な作業です。

そんな事を淡々とこなしながら北海道の冬はいよいよ一番厳しい2月へ突入して行きます。

 

POD Vikingモデルもいよいよ最終の組み立てです。

作業時期は12月の後半、まだ大雪が降り始める少し前の頃でした。

これ1台でかれこれ1ヶ月程遊びました。

 

塗装も終了し内煙筒を鏡面に磨き上げたタンク、 ガスケット作成を忘れていたため中断して

居ました。

 

こちらはオリジナルのガスケットで所々に切れ目があり再利用は少し厳しい状態です、

それで・・・

 

前回のPOD8k同様に1,5mmのOリング線で同様のガスケットを作成しました。

 

組付け時にズレるのを防ぐため対角に6点ほどボンドで点付けしてタンクの所定位置に

合わせて置きます、

 

そうしたら外筒枠下側を取り付けるのですが、M4のネジで共締めになっているので

下側のナットの位置合わせと保持に苦労します、 

そこで、もう有名TeamJunker方式にてナットを固定し取り付けをサポートします。

こうしてナットをテープで仮止めしておいてネジを留めて行きます、 

苦労しながら見えない先のナットを締めるのは大変骨の折れる作業ですが

こうすると非常に楽です。

 

teamjunkerさんはアラジンのタンク修理ではほぼ未知領域に果敢にチャレンジして

我々ストーブ趣味人に貢献してくれている頼りに成る先人です。

 

 

 

無事に下枠を取り付け出来ました。

 

次は芯を芯ホルダーに装着します、

こちらは昨年8Kモデルの為に購入した芯で、予備にと2枚買ったうちの一枚が

早速役に立ちました。

 

何時もいろいろと新しい方法等にチャレンジしていますが、以前から気になっていたところ

芯をホルダーに接着してあるモデルがある事に気付いていました、 それを今回は

人柱的に実験してみます。

使用したのはエポキシの2液混合の接着剤です。

エポキシ樹脂は硬化前は有機溶剤やガソリンに溶けるのですが、完全硬化後は

ほぼ溶けだしは無くなります、 自動車のガソリンタンクのコーティング剤等もエポキシ樹脂

です。  こちらの接着剤は自分の車のキャブレターのガソリン連結パイプの根本を

固めるのに購入したもので、施工後3年程経過しますが耐ガソリン性は良好です。

今回使用するに当たり、ガソリンよりも攻撃性の小さい灯油である事等を加味して

チャレンジしてみる事にしました。

 

所定の位置に芯を装着したら隙間にエポキシ接着剤を塗布して接着します。

 

こんな感じに締結の為の針金等を省略してみます。

もちろん、昇降軸の歯車の掛かる段窓の部分は避けています

こうして暫く接着剤の硬化するのを待ちます。

 

次はタンクに一工夫、 自室のフローリング床に傷がつかない様にタンクのリップに

ゴムを嵌めて保護します。

購入したのはこのようなタイプで6mmぐらいの小さな断面です。

 

タンクのリップに合わせて長さを計測し、端部を合わせてシアノアクリレート系の接着剤で

接着します。  タンクには、長さをやや小さめに作って伸ばしながら嵌めているだけです

ので摩耗したりした場合は再度作成することが可能です。

 

こんな感じにぴったりと収まります。

 

次はキャップや燃料計のガスケットを作成します、

こちらは夜なべをして自室で暇を見てガスケット紙からちまちまと切り出しました。

 

所定の位置に装着します、

芯もエポキシ接着剤を内側から保持しながら硬化させるために装着してありました。

 

燃料計も・・・・・

 

芯外筒と内煙板を装着してみます、

少し芯外筒が緩い感じがしますが取り合えず、この状態で行ってみます。

 

外筒をタンクに合わせます、

真鍮製の軸で留める形です、このモデルは片側にナットがついていて、

もう一方をクリップで留める様になっています。

 

この3角形のクリップ、西欧諸国では入手可能なようです、

いつか機会があったら大量に購入して来ようと思っています。

(実際使うのは自分の人生で10個位なのに?)

 

上手く装着出来ました、 ロックのピンの突き出しが少し大きい様子で

外筒を立てる時にピンを引かないと嵌める事が出来ないのが少し気になるところ、

昨年の8kは外筒を立てるだけでカタンと嵌ってくれるので要調整かもしれません。

 

完成しました。

 

灯油を入れて芯に行き渡る迄しばらく眺めます。

いいですね~、 渋い実用に特化したようなそんなイメージがあります。

 

感動の初着火です、

着火の儀式はどのストーブも同じ、煤を発生させて内部を汚さ無いように必ず守ります、

小さめに芯を出して着火し、 金冠が回るのを待ちます、  

ガラス芯の特徴でこの段階で少しパチパチとはねるような音がします。

 

そうしたらブルーフレームになる様に芯を調整して完了です。

こちらの芯は昨年の8kの時も書きましたが非常に優秀で最初から簡単にブルーフレームが

出ます。 流石、PODに特化した芯ですね。

 

外筒の内側を耐熱シルバーで塗装したので、焼き付けの為しばらくガレージで使用します。

耐熱塗料が焼ける迄半日ほど匂いが出ますがその後は収まります。

 

早速自室へ上げて使用してみます。

自衛隊さんカラーは思いのほかナチュラルで自室のフローリング床や家具の木の色に

馴染みます。  己の存在を主張しない様に調色されているので当たり前なのですが

本当にこの色は自然です。

 

ブルーフレームも綺麗に出てとても良い、 

昨年の8kに比べて少しだけ調整がデリケートですが燃焼具合は同等です。

 

意図した通りブルーフレームの青を上面板まで反射させて到達するように外筒の内側を

耐熱シルバーで塗装した工夫も機能して、綺麗な青色を見る事が出来ました。

こうして、また一台素敵なストーブが蘇りました。

 

購入時には少し迷ったPOD8kVikngモデルでしたが、

完成してみると本当にやって良かったと思える仕上がりになりました。

 

その後、現在まで今年のメイン機になって自室を温めています。

お終い。