「社会人基礎力」の普及・促進に取り組む「社基塾」ブログ。 -15ページ目

「社会人基礎力」の普及・促進に取り組む「社基塾」ブログ。

「社会人基礎力」は、経済産業省が提唱している「3つの能力/12の能力要素」から構成されています。「自ら考え、自ら行動し、チームに貢献する自立型人材」への近道です。

自立型人材育成の「社基塾」塾長、古木です。

 今回は「コーヒーブレイク」として、先日、明治安田生命保険から発表された今春の新入社員に聞いた「理想の上司」について見てみましょう。

 生命保険会社による統計発表では、第一生命保険による「サラリーマン川柳」が有名ですね。みなさんは、どんな句が印象に残っていますか?私は、第6回の「さからわず いつも笑顔で 従わず」などがOLの処世術をうたった句として気に入っています。

 一方、新入社員のタイプについては、日本生産性本部が発表する「新入社員タイプ」があります。ちなみに昨年度の新入社員タイプは「自動ブレーキ型」でした。その年のトレンド商品とからめていますが、なぜか「なるほど・・・」と感じさせるから不思議ですね。

 さて、今年発表された「理想の上司」を見て驚いたことがあります。なんと、「社会人基礎力(3つの能力)」との共通点を発見しました!どうぞお聴きください。

 まず「前に踏み出す力」としては、昨年の10位から2位に上がった松岡修造氏です。あの熱血パワー、まさに「ミスター・前に踏み出す力」ではないでしょうか。

 続いて「考え抜く力」としては、昨年の2位から1位に輝いた池上彰氏です。グローバルな視点から課題を発見し、だれにもわかるように考え工夫して説明してくれる姿は、まさに「ミスター・考え抜く力」にふさわしいと思います。

 最後に「チームで働く力」ですが、こちらは長谷部誠氏です。サッカー日本代表キャプテンとして、外国人監督・海外勢・国内勢などからなるチームをまとめあげている姿は、まさに「ミスター・チームで働く力」だと思います。

 いかがでしょうか。このように「理想の上司」と「社会人基礎力」とは、共通点が多いと感じられませんか?ということは、上司自身が「社会人基礎力」を高め、その上でそれを「強化するスキル」を身につけ、最終的には部下・後輩の「社会人基礎力」を強化していくことが、部下からも組織からも理想とされる姿なのではないでしょうか。

 今回は、女性「理想の上司」(天海祐希さん、仲間由紀恵さん、真矢ミキさん)に触れることができず、申しわけありませんでした。

 今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
わずかでも、「自立型人材」育成のきっかけになれば幸いです。
自立型人材育成の「社基塾」塾長、古木です。

 今日は前回に引き続き、「中間とりまとめ」の「Ⅰ.職場や地域社会で求められる能力」についてみていきたいと思います。

 約20年前、私は金融業界から人材育成業界へと移りました。そのきっかけのひとつに、半年間の米国研修があります。米国のビジネス最前線を訪問し、いろいろなお話を伺うという機会に恵まれました。

 ある日、ヒューマン・リソース部門、日本でいう人事部門を訪れた時のことでした。担当者から人材育成方法、評価制度、コーチングなどについて説明を受け、大きなショックを受けました。「ここまで進んでいるのか!」「日本はだいぶ遅れている!」と痛感し、頭をガツンと殴られたような衝撃は今だに忘れることができません。

 さて、そんな人材育成の先進国では、「基礎力」について、どう取り組んでいるのでしょうか。「中間とりまとめ」の中では、「社会人基礎力を重要視する傾向は、近年、先進国において相当程度共通するものとなってきている。」として、米国の事例を紹介しています。


【米国】 「21世紀スキルパートナーシップ」

21世紀の職場で求められるスキルとして、以下の能力の育成に取り組む動きが展開されている。

 ①Information and communication skills
   :情報・メディアリテラシー、コミュニケーション力

 ②Thinking and Ploblem-solving skills
   :分析力、問題発見・解決力、創造力

 ③Information and self-directional skills
   :協働力、自己規律力、責任感・協調性、社会的責任

 いかがでしょうか、「社会人基礎力」と共通点が多くありませんか。
21世紀は、世界的に「基礎力」が見直される時代になりそうな予感がします。

 先日、日本経済新聞にJリーグチェアマンの村井満氏のこんな話が紹介されていました。
「現役生活を長く続けられる選手と、早々と終える選手の差は何だろう。各クラブの育成組織の指導者の考えを集めたところ、心技体にはさほど差がなく、成否を分けているのは選手の人間力だという。観察力、思考力、判断力、伝達力、統率力、実践力を総合した力が成功へのカギになるのだと私も感じている」

 私自身の経験でも、このようなことがありました。ある銀行の行員研修に登壇した時のことです。研修の合間に人事担当役員の方と意見交換する機会がありました。その時に「支店長になれる人となれない人がいます。何が違うと思いますか」と聞かれました。 私は「強い営業力や豊富な金融知識でしょうか」とお応えしたのですが、残念ながら不正解でした。そのカギは「コミュニケーション力」だと、その方は自信を持っておっしゃいました。

 「成功のカギ」は、やはり基礎・基本なのですね。

 次回は、いよいよ「Ⅱ.社会人基礎力の内容」に入っていきたいと思います。「3つの能力」「12の能力要素」の登場です。

  最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
わずかでも、「自立型人材」育成のきっかけになれば幸いです。

自立型人材育成の「社基塾」塾長、古木です。

 「社会人基礎力」のバイブル的存在である「中間取りまとめ」では、前回取り上げた「はじめに」に続いて「Ⅰ.職場や地域社会で求められる能力」について書かれています。今回と次回は、この章についてみていきたいと思います。

 さて、最近のビジネス環境の変化について、「早いなあ」「ついていくのに精一杯だ」と感じませんか?

 私も講師として、昨年も北海道の網走から九州の長崎まで、いろいろな業界のいろいろな階層(管理職から新人・内定者まで)の研修に登壇する機会に恵まれました。そこで感じたことは、どこも大きな変化に直面していること、どこも大きな変化に対応することに苦労していることです。

 ようやく苦労して必要な能力を身につけたと思っても、また次から次へと新たな必要な能力が現れます。そんな時こそ、一度身につければ「一生もの能力」、たとえ異動しても「どこへでも持ち運べる能力」を身につけたいと思いませんか?

 この章では、そんな「コア」となる能力が示されています。


 まずは、「①基礎学力」です。
これは、読み、書き、算数、基本ITスキルなど、学生時代に身につける能力です。最近は国語や歴史の教科書が売れているそうですが、社会人になってからこの「基礎学力」の必要性・面白さに目覚めた方が増えているようです。

 
 次は、「②専門知識」です。
これは、担当業務に必要な知識や資格に関する能力です。担当業務や技術革新などにより、常に新しい知識・能力を習得していく必要があることが特徴です。

 
 そして、「③社会人基礎力」です。
これは、コミュニケーション、実行力、積極性などであり、「基礎学力」と「専門知識」を結びつけ効果的に発揮させるために必須な能力となります。今回のメインテーマとなる能力です。

 
 最後に、「④人間性、基本的な生活環境」です。
これは、思いやり、公共心、基礎的なマナー、身の周りのことを自分でしっかりとやるなど、すべての基本・前提となる能力です。「人間力」などとも言えると思いますが、これは決して「生まれ持ったものもの幼少期の育成環境によるもので変えられない」ということはありません。時間はかかりますが、「習慣」により変えることができる能力です。


 1,000回以上の研修に登壇してみても、「中間取りまとめ」の中で示されている「求められる能力」は、まったく同感です。基本的に必要な能力はこれで十分なのです。
強いてつけ足すとすれば、「⑤実務経験」でしょうか。


【イメージ図】


《基礎学力》 ⇔ 《社会人基礎力》 ⇔ 《専門知識・実務経験》
       ↑          ↑
      《人間性、基本的な生活環境》


 
 能力開発・人材育成と言われますが、基本は、これらの能力を「体系的」に身につけていくことだと思います。

■自分はどこが強く、どこが弱いのか。
■強い所をどのような方法で、より強化していくのか。
■弱い所をどのような方法で、克服・強化していくのか。

などがポイントになります。


 次回はグローバルな視点から、米国や英国での「必要となる能力」についてみていきたいと思います。