みなさまこんにちは。

数学科4年、講師の山本です。

 

あるときトイレの個室に入って鞄をいつも通りフックにかけようとしたとき、

 

(うん?これどっちにかければいいん?

 まあええか、きっと滑り止めがついてる上が正解だろ。)

 

と思い、上のフックにかけました。

 

 

たまーに、迷っちゃうんですよね。

迷う度に

 

「どっちが正解なんだろう。どっちにかけてもいい?」

「でも上は滑り止めがあるな。でもでも下の突起もかけたものが落ちないように曲がっている…?」

「そもそも突起一本だけで十分では?てことは安定性のために下にも突起があるのか?」

 

などと考え、その考えている内に用は済まされ、個室を出ると考えていた記憶は飛び去るんですね。

つまり毎回謎は解明されず。

 

 

ですがこの間は、

 

(う~ん、やっぱ上、かな~…。)

 

と、いつも通り考えていたら、

 

(あ、これ今度の講師日記の題材にしよう!わくわく。)

 

といういつもと違った思考の流れがございまして、今執筆中というわけなのです。

 

 

というわけで、このカタチの正体を解明していきましょう!

(私も今から調べます!調べながら書きます!!)

 

 

そもそもこのフックの名前は?

名前がわからなければ調べようがありません。

ということで。

 


 

出てきました!!

なんやら「戸当たりフック」と呼んでよさそうです。

 

戸当たりフックの商品ページを見てみよう

戸当たりってそこのことか!?


戸当たりにフックが付いているため、コートなどを掛けられます。

(出典:スガツネット, “戸当りフック”,

(2026.6.19))

 

 

先程から疑問なのですが、「戸当り」ってなんでしょう?

 

戸当りとは扉を全開にしたときにハンドルや取手が壁などに直接当たらないように取り付けるストッパー的な役割をもつものや扉の開き過ぎなどによる衝撃を和らげるクッション材的な役割をもつ金物です。

(出典:川喜金物株式会社, "戸当りとは", https://www.kawaki-sowa.co.jp/media/column/a78(2026.6.21))

 

なるほど、ということは、上の突起の黒いゴムがその「戸当り」たる部分なのでしょう。

つまり、上の突起こそ「戸当り」なのでしょう。

そうであれば、下の突起より上の突起の長さの方が

長いことに納得です。もしゴムのついてない下の方が長かったら、扉が壁などに当たったときに衝撃を受けてしまいますもんね。
 
さらに、以下のような記述もあります。
 

扉が当たる部分には衝撃を和らげるためのゴムを使用

扉が当たる部分にはエラストマーを使用しているため、衝撃を和らげます。

(出典:スガツネット, “戸当りフック,”

(2026.6.19))

 

 「エラストマー」をネットで調べてみると…

一般的にエラストマーというとき、柔軟性と弾性をもち射出成形が可能な高分子素材のことを指します。

(出典:コーティングマガジン, "エラストマーとは?分類と用途について解説",

(2026.))

 

「柔軟性」や「弾性」とあるので、きっと“長いフックの先端についてる黒いゴム”が「エストラマー」で間違いないでしょう。

やはり上の突起は扉と壁などとの衝突の際の衝撃を和らげるためのものなのですね。

 

それでは、スガツネ工業だけでなく、他の会社の商品紹介ページも見てみましょう。
 
…と思ったのですが、調べてみても特に知りたい新しい情報は得られませんでした。
 
では、最初の疑問に立ち返りましょう。
 

「どっちに掛ければいいの?」

この疑問は、上下ともそもそもフックなのかどうかという謎を出発点としていました。

 

ここまでで、フックの用途については
下のフックはフックとしての用途が考えられている
ということがわかっています。
 
では、上の突起はフックなのでしょうか?
勿論、フックとして使えるでしょうが、本来の用途が気になります。
 
ここからは推測です。
 
「戸当りにフックがついている」
という文言から、
「(上の突起)=(戸当り)」
であり
「(下の突起)=(フック)」
なのでしょう。
 
加えて、突起が一つの「戸当りフック」には、掛けたものが落ちにくいように、その突起部の一部が凹んでいたり出っ張っていたりします。

(出典:スガツネット,

)

 
これは、突起が一つしかない故「戸当り『フック』」と呼べるようにするためではないでしょうか。
一方で、突起が2つある「戸当りフック」は、下の突起が掛けたものが落ちにくいフックの形になっています。
 
以上より、
「どっちに掛ければいいの?」
という疑問に対する私の見解はこうです。
 
「下の方に掛ければよい」
 
ちなみに、これは突起が2つのタイプの話ですが、突起が1つのタイプの場合、
 
掛けたものが落ちないようなデザインが
 ある⇒戸当りフックである
 ない⇒フックではなくただの戸当りである

といえるのではないかと思います。

 

終わりに

結局のところ、物を壊すなど他人の迷惑にならなければ、掛けたものが落ちないようなデザインがあろうとなかろうと自由に鞄を掛けて良いと思いますけどね!

私は自分の中でこれから迷うことがなくなって嬉しいです。

 

ちなみに、突起が2つのものの方が、それを接着する部分の面積が大きいため、耐荷重に優れているのではないかなーなどと思っています。


追記(実際に聞いてみた)

スガツネ工業さんに実際に「2つの突起のもの」と「1つの突起のもの」の違いを聞いてみました。


公共施設のトイレは、扉上部に壁が無い仕様が多いため、扉の上から手を伸ばすと、フックに掛けてあるバッグなどを盗むことが出来てしまいます。

2段式のタイプは、上の戸当たりが邪魔になることで、引っ掛けているものを外から取りにくくしています。

この考え方から、「上段:戸当たり」「下段:フック」

の役割となります。

戸当たりの上に荷物を掛けてしまうと、盗難対策にはなりません。

フックと戸当たりが兼用となっている製品は、扉上部が塞がってる想定でご利用頂いております。


感激です。答え合わせができました。

そして「盗難防止」という観点があることも知れました。最高です。