こんばんは。講師の櫻井です。

今日は、「なぜお風呂に入ると指先がしわしわになるのか」についてお話したいと思います。

お風呂に長く入っていると、指がシワシワになりますよね。多くの人は「水を吸ってふやけたから」と思っていますが、最近の研究では少しちがう説明が有力になっています。

現在有力とされているのは、指のシワは神経の働きによって起こる反応だという説です。手や足が水にぬれると、自律神経の一つである交感神経が働き、指先の血管をキュッと収縮させます。すると指の内部の体積がわずかに減り、皮ふが余ってシワができると考えられています。

実際に、手の神経がうまく働かない人では、長時間水に入ってもシワができにくいことが報告されています。このことから、単に水を吸ってふくらんでいるのではなく、体が能動的に反応している可能性が高いと考えられています。

さらに興味深いのは、このシワが「滑り止め」の役割を持っているのではないか、という説です。車のタイヤに溝があると水を逃がして滑りにくくなるのと同じように、指にシワがあるほうが濡れた物をつかみやすいという実験結果もあります。

もちろん、進化の過程まで完全に証明されたわけではありません。しかし少なくとも、お風呂で指がシワになるのは、体がただふやけているのではなく、何らかの意味をもった反応である可能性が高いと考えられています。何気ない現象の中にも、体の賢い仕組みが隠れているのです

 

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