美意識と美学


美学aestheticsとは ...

・美の本質、美的価値、美意識、美的現象などに
 ついて考察する学問
・美しさに関する独特の考え方や趣味

美意識aesthetic consciousnessとは ...

・美に関する意識のことで美しさを創造・受容する心の働き
・何をもって美しいかを決める基準や考え


美しいと感じることが「美意識」であり、それを考察して表現することが「美学」といえるのかと思います。






人生における美意識と美学





あくまでも個人的なお話しになり、最近の風潮的にはバッシングを受ける要素のある発言なのかも知れませんが、人生における美意識と美学を静かに・明確に持ち、心の奥に鈍く光る刃を磨き続けて携えている男は、人として信用が出来て好きです。

そして、人生における美意識と美学を過剰に持ち過ぎず、母性に通じる慈愛の優しさを自他に持ち、素直を大切にしている女は、人としての信用とともに異性としての魅力を感じて好きです。

言葉を変えるなら、「他者に対して自己犠牲の精神を持てる男、家族に対して自己犠牲の精神を持てる女」というものに魅力を感じ、強く惹かれるというのがボクの持つ対人上の美意識・美学のひとつなのかと思ってみたりします。


こうしてみると美意識や美学とは、その人の固有の価値観・人生観であり、これを如何にも身に纏ってます風な方には嫌悪を感じ、これを表には出さずに自分自身の機軸の芯として持つ人には強く惹かれると言い換えられるのかとも思います。

美意識と美学などと余所行きの言葉ではなく、「その人なりの好き・嫌いの価値観の魅力~生き様」といっても良いのですが、そんなことを知人宅に一緒に暮らす二人の姿を見つめながら考え続けていたのでした。




猫の美学と犬の美学


ネコさんは、自由気ままな芸術家

イヌさんは、主に忠実な騎士



ひとりの彼女は、人間に「猫・ねこ・ネコ」と
呼ばれている女の子で、彼女の生き様としての
美学は「自由気ままな芸術家」。

もう一人の彼は、人間に「犬・いぬ・イヌ」と
呼ばれている男の子で、彼の生き様としての
美学は「主に忠実な騎士」。

対照的な美学を持つ二人は、後輩の家で一緒に暮らしている家族なのでした。



ネコさんは、自由気ままな芸術家

ネコさんは、自由気ままな性格で、予測不可能な行動をする生き物であるため人間の思い通りには動いてくれず、この時、愛情に基づき相手を理解しようとする心が作用して惹かれていくのか、ネコさんのツンデレは人を魅了する大きな特性のひとつに思えます。

本来群れで暮らすことなく孤高に生きる彼等が家族にみせる愛情の姿とどこまでもしなやかで美しい動き・澄んだ瞳に秘められた神秘・柔らかな毛並みにも似た他者尊重を前提にした愛情表現 etc. 生きること=幸せに過ごすことの命題に対してシンプルに向き合う姿こそがネコさんの美学なのかと思います。
そして、それこそは芸術家の如き感性で人生を形付けているようにも感じます。



イヌさんは、主に忠実な騎士

イヌさんは、群れの中で社会的コミュニティを大切にし、主を頂点として、ヒエラルキーに忠実で従順な姿勢をとる生き物です。
そしてその姿は強制されて従うようなものではなく、主に対して強い愛情を持ち、常に寄り添い、守ろうとする、忠誠心、勇敢さ、そして純粋な愛情に溢れています。

ネコさんの美学が見守り寄り添うことだとするなら、イヌさんの美学は真っ直ぐに係わり寄り添うことといえるのかと思う程、人間の言葉を理解し、喜怒哀楽を共感することができ、素直な感情表現は、私たち人間の心を温めてくれ、その姿は愛する人を守り続けるナイト(騎士)の如くでもあります。



人間としての美学とは

半ば正反対にも感じられるネコさんと犬さんの
美学と美学ですが、二人の仲の良さといったら
周りがジェラシーを感じる程で、後輩夫婦は幸せに
包まれているのですが、二人の子供の内のどちらかが
先に虹の橋を渡ることになった時、残された方の子は
大丈夫だろうかと心配するほどの仲良しさんなのでした。

イデオロギー(Ideology)とは、
観念 (idea) と思想 (logos) を組み合わせた言葉で、
「観念形態・思想形態」とも呼ばれます。

思考・感情・行動の原則行為において、ネコさんとイヌさんにおいては思考における知性が少ないと仰る方がいるかとも思いますが、知性の学び続けが遺伝子となるとするなら、人間より知性が低く、思考力に掛けるといわれてしまう彼等であっても、無駄なイデオロギーなどに拘るのではなく、本能に忠実に従い、違う種であっても愛情を以って受け容れ合える姿を踏まえるならば、人間などより優れたものを持っているといえるのではないかと思いもします。

そしてその姿は、人間には無いとても正しい姿だとも気付かせてくれるのでした。




ネコさんとイヌさんの美学は、

それぞれ異なる魅力を持っています。

どちらが優れているというわけではありません。

大切なことは、個性としての美学の前に

猫・犬としての種別の美学を持っていること。




美意識を以って美学を全うすることは

とても素晴らしいことだと思います。

問題は、美意識と美学を正しく使えているかどうか ...



他者尊重をせずに描く美意識と美学など醜さの極み

戦争を放棄できぬ人間なら醜い知性のみを身に付けただけの獣であり、

それを以って知性などというのは笑止というものかと思います。




個々人の個性ではなく

人間としての美意識と美学





個性はとても大切なことだと思いますが、

人間としての美意識と美学を持ち過ごすことが

先ずは基本のようにも想います。



学び・真似なければならぬ姿は身近にあり

ネコさんとイヌさんの美意識・美学に学ぶことが

人間の成長に繋がるように思えるのでした。











笑顔の行方を見つめて

all written by careerwing  T.Yoshida@ponyo



素敵な笑顔溢れる1日でありますように!