遠藤周作さんと「狐狸庵」先生


幼少時代を満洲で過ごした帰国後の12歳の時、カトリックの洗礼を受けたことが人格形成に大きな影響が受けたのだろう、キリスト教を主題にした作品を多く執筆された小説家の「遠藤周作」さんは大好きな作家でもあり、既に何度目を通したであろう作品にもまた手が伸びてしまうのである。

文学としての作品の奥深さは、時間が経って読み返す都度、はじめて出会う新鮮な気付きと深い感動を呼び覚まされることも少なくなく、時代の中で完結されて動かぬものではなく、時代と共に生き続けている作品群であるようにも感じるのだ。

キリスト教的な「シリアス」なテーマの一面にも強烈に惹かれるのだが、「狐狸庵」先生としてのユーモア・ナンセンス・ジョーク etc. に溢れた、遠藤周作さんの世界と心姿の佇まいが何とも言えず、スキ・すき・大好きなのでもある。

狐狸庵閑話(こりゃあかんわ)とボクの秘密


遠藤周作さんの別名でもある「狐狸庵(先生)」とは、大病を患い療養のため東京の玉川学園に転居し「狐狸庵山人(こりあんさんじん:雲谷斎狐狸庵山人)」の雅号を名乗られたことに由来するものだが、「狐狸庵閑話(こりゃあかんわ)」という、ぐうたらを軸にしたユーモアに富むエッセイにもなっていて、ボクが愛娘と愛息子が遊ぶ空の上に往く時の棺の中に愛器のギターと一緒に入れて欲しいと願う程のものでもある。

狐狸庵閑話(こりゃあかんわ)の冒頭にはこんな風に綴られている。

われは世捨て人
題して狐狸庵閑話という。
狐狸庵とは、江戸日本橋を離るること八里、柿生の村とよばるる山里に世を厭って結んだ我が庵の名であるが、また、この狐狸庵閑話は、「コリャ、アカンワ」ともお読み頂きたい。

ウグイスが鳴き始めた春頃から無性に狐狸庵先生に触れたくなっていたのは、狐狸庵閑話=「コリャ、アカンワ」=「コリア、アカンわ」 であることは誰も知る由は無いのである。

どないやね~ん・・・とね


地球・世界から争い事がなくなり平和な世の中になることは微塵の曇りなく望むことではあるのだが、世界平和の想いなど机上論の理想であることを、原爆犠牲者の方々の慰霊の平和祈念式典の映像を眺めながら、隣国のメディアから伝えられる情報にため息を吐き続けて想っていた。

時を同じくして国内の報道では「反社会的勢力」の言葉が躍ってもいた。

任侠(道)とは、「仁義を重んじ、困っていたり苦しんでいたりする人を見ると放っておけず、彼らを助けるために身体を張る、自己犠牲的精神や人の性質」を指す言葉であり、人の生き様としての道を表すものである。

これと「反社会的勢力」の意味とは違うんだよなぁとも思いながら、国連や世界の警察の実態の理想と現実を想いつつ、世界平和と同じく理想論的にも感じてしまう「地球環境や自然環境が適切に保全され、将来の世代が必要とするものを損なうことなく、現在の世代の要求を満たすような開発が行われている社会 」と流行りのように言われる「持続可能(sustainability)社会」にも、う~ん・・・と唸りながら、狐狸庵先生ならばどう笑い飛ばしてくれるのかと思いつつ、今宵もまたプシュッと冷えた缶ビールのプルトップを引っ張り上げてしまうのだった。

笑顔を忘れてのリスペクトはなし


政治家は、強靭な心が無ければ務まるものではないとつくづく思う。

自国の国旗が焼かれ、踏み付けられる姿を見る都度、「地球・世界平和・・・」と念仏を唱えるのだが、同時にどす黒い感情に支配されてしまうことを感じ、国内で「反安倍首相」を唱える方々において、自国の首相が国旗と同じく醜い侮辱を受けている映像・写真等を眺めるにつけ、どんな感情と思考が生まれているのだろうか。
また、安倍首相ご自身は、大儀の信念を以って、自己否定のシュピレヒコールに毅然と堪えているのだろうか・・・

Respect(リスペクト)・・・敬意・尊重

隣国との争いに触れ続けている、両国の将来を担う子供たちの心への影響にマイナスはないだろうか。

反社会的勢力を外道というならば、他者へのリスペクトを忘れ、任侠「道」を忘れ、外道と化した大人が世界平和の念仏を唱えてはいないだろうか。

個人対個人では共感を以って遂げられるであろうと信じる世界平和は、国の単位を以ってした時には机上論となる。
残念なことながら学校をさぼっては海にばかり行ってしまっていて頭が弱いため、複雑に絡み合った問題の糸を解き解す答えなどボクには想像もつかぬのだが、狐狸庵先生に尋ねたら「子供たちの心姿が世界平和の解だと思ってるなら、数名・数十人単位などのけち臭いことは言わず、何百人・何千人の他国の子供たちを日本に呼んでの民間交流を行い、大人の世界の揉め事に対する見解を尋ねてみてはどうかね?」と言われるだろうか・そんなことは仰らないか・・・

リスペクトの意味を教えてくれたのは波乗りだった。
世界各国の子供たちを日本に呼んで云々ではなく、世界の国々の子供たちがハワイで一堂に集うことになったらどうなのだろうかとフムフムもしてみた。

縁側でスズメ達の姿を渋茶を飲みながら見ていらっしゃった狐狸庵先生が、ポリポリ背中を掻いていた孫の手で不出来なボクの頭にポカを喰らわれたような気もした。

リスペクトを忘れ、狐狸庵閑話=「コリャ、アカンワ」=「コリア、アカンわ」となっていたボクが、狐狸庵先生からのポカを貰い、痛たたたた・・・と、Youtubeを眺めていると、世界平和はやっぱり叶えられる!と思える動画に出会うことになった。


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EP01 打包安琪《权御天下》 【纯享版】 201808713好聲音第一期單曲 官方HD

原曲:【洛天依】Luo Tianyi - 權御天下 Sun Quan The Emperor (English Translation + Pinyin)



狐狸庵先生は、出口が見つからず困った時があったら「狐狸庵閑話:コリャ、アカンワ」ワッハッハと「笑顔を解に繋げるヒントにすべし」と仰られるような気がする ... 酷暑続きで溶け出しそうな2019.夏真っただ中(今日の茅ヶ崎の花火大会は高波のため中止だよ!)なのであった。

平和な世の中のサインは、子供たちの笑顔であることは間違いないだろうと思う今日この頃・明日の今頃・・・酷暑お見舞い申し上げます!









笑顔の行方を見つめて

all written by  Career wing  T.Yoshida@ponyo




素敵な笑顔溢れる1日でありますように!