SEMA Show2019に行ってきました。私にとって、今年のSEMA Showは非常に愉しかったです。
新しい商品を見つけることはできませんでしたが、いろんな人と話せたことが愉しめたと思える
要因だったと感じています。今までは2日間のみのラスベガス滞在でしたが、今年は初めて3日を
かけて SEMA Show ならびに AAPEX を回りました。

2つのメーカーからレセプションパーティーに招いてもらいました。社交性は持ち合わせていない
ので、その場では食事と飲み物をいただいて失礼させてもらいましたが、1つのパーティーでは
アジア人は我々のみで大げさに言えば映画のような「アメリカ!」「ラスベガス!」を味わう
ことができました。

いくつかのメーカーとミーティングをして、現状のレビューや今後のことについて話し合いました。
その他にも取引があるメーカーのブースを回り新商品の説明などをしてもらいました。日本の取引先
の方にも挨拶させていただきました。皆様お一人、数名、またはグループでいらっしゃっていて、
それぞれに目的をお持ちでそういう話を聞けたことも愉しかったです。

ラスベガスってだけでやっぱりテンション上がりますし、行きたいですよね!特に SEMA Show は
車に興味がない方でも一目で「すごいな!」って思う超高級スポーツカーとか、はしごを使わない
と物理的に乗れない車高をあげすぎのトラックとか、ビッカビカにレストアしたクラシックカーとか
が信じられないくらいの数で展示されていて、かつホテルの駐車場にも本当に「普通に」止まってるので。
SEMA のあと、グランドキャニオンとかを回るんだという方もいらっしゃって、とても楽しそうでした。

これまでにも何回か書いていますが、社外品自動車部品業界はアメリカでは非常に大きな市場があります。
M&A も多く、プライベートエクイティーからの資本が入ってるメーカーもたくさんあります。(全く関係
ないメーカーが共同ブースのかたちで展示していたりするのはそのためです)アメリカのメーカー同士
でも、ひとつの商品が売れれば非常によく似たコピー品を販売していて競争はなかなか難しい、本当に
大変だなーと感じました。

取引がある会社とは普段からメールでやりとりをしていますが、やっぱり会って話すのは全く違いますね。
もうこれは全然違います。やっぱりメールでは書けないこともありますし、話してる相手の表情や声の
トーンってとても大切だと思うんです。あと、電話よりも会って話す方が英語も聞きやすいですしね!

こういうことに困って、どうすればいいか分からない、今までどうやって来たの、とか他ではどういう風に
やってるの?とこちらが真剣に聞けば相手もちゃんと応えてくれます。立ち話で初めても、ちょっと待ってて
席つくるから座ってしっかり話そう、と。私自身は完全にプロダクトアウト(例えば、今はこういうのが流行
ってるからこういう商品を売ってみよう、ではなく、直観というかもっと言うとノリとかタイミングとか縁とか
で商品の取り扱いを始め、その後どうやってその商品を売っていくかを考えています)のアプローチなので、
競合するメーカーがある商品の場合最初は違いを理解していないことが結構あります。「あなたのこの商品と
A社の商品ではどこが違うの?」と聞いて「それはなんで?」「もっと詳しく」とか突っ込むと自信とプライド
を持って製造、販売をしてるメーカーの担当者は熱意を込めて、とても親切に、分かりやすくかつ知的に説明
してくれるんです。もちろんジョークも交えながら 笑。そういうことが私にはとても愉しく、本当に楽しい
です。

「ベター」の説明(うちのはA社に比べて軽い、早い、安いという比較結果)もあれば「ディファレント」の
説明(見た目は同じような商品でも後ろにあるストーリーが全く違う)もあります。このディファレントの
説明に出会えたメーカーの商品は、結果的にうちでの売上も増えていくことが多い気がしています。

オートプロズもベターな会社ではなく、ディファレントな会社を目指しています。取り扱いメーカー数が〇社
あるとか、販売商品数が〇万点あるとか、そういう数字の比較ではなく他の会社と同じことをやっているように
見えるけどストーリーが全く違うというような。

YAKIMAというメーカーの代理店をしていて、最終日にブースに寄りました。正直、私は今回 SEMA Show に行って
も車の写真は SNS に投稿するつもりはなかったんです。その点は他にうまい方が世界中にたくさんいるから。ただ、
せめて YAKIMA の新商品の写真を何枚かは撮らないと、と思って行ったんですがそこに Mark がいました。Mark は
前にうちも担当してくれていたんですが、今は別の部署にうつっています。YAKIMA はオレゴンの本社にも何度か
行って食事も一緒にしてるので、私がサンディエゴに住んでいたことも知っています。「この前、おばあちゃんの
セレモニー(おそらく日本で言うところの〇回忌のようなもの)があってサンディエゴに行ったんだ。空港の近くの
ホテルに泊まってファミリーみんなでセレモニーして、その後ポイントローマの友達のところに行って」とか、
「サンクスギビングは8年連続でワシントン州の友達のところに行ってみんなで集まるんだけど、俺にとっては8年目
でも奥さんはもうこれを10年以上やっていて、なぜなら彼女の大学時代の友達だから、、、」とか、こうして文章に
すると何でもない、書くことも憚られるんですがこういう会話というか経験というか、それらが私を本当に幸せに
してくれます。

その後、今 YAKIMA と TOYOTA MOTORS NORTH AMERICA(北米トヨタ)は本当に強い契約を交わしていて YAKIMA を
全米のトヨタ・レクサスディーラーで販売してるんですが、その北米トヨタの上層部の人が来ていて紹介してくれ
ました。そしたらその人は、去年の SEMA のトヨタブースで YAKIMA が展示されていたのを見に行った時にたまたま
話して名刺交換していた人で。

小さな田舎町の出身で、私自身は大した力もないのに社員とお客様にも支えられてこういうことができてることを
本当に嬉しく思いました。こういうことで私は本当に幸せに感じるんです。今やってる仕事が本当に好きですし、
もっともっとお客様の役に立てるように努め、やるからには業界 No.1 を目指してまた今日からやっていきます。

3日間で約54,500歩、歩いたってのも相当なもんですね。左足が痛くなり、最終日はスニーカーで行きました 苦笑
今後どうやって会社をかじ取りしていくかも慎重に考えながら、日々の地味な業務に精一杯取り組んでいきます。
私がこうして商売をさせてもらえるのも幸運がそのほとんどを占めていると思っていて、本当にいろんなことに
感謝しています。