昨日の夕方、成田に戻りました。

 

ここ最近、アメリカへは11月の SEMA Show と5月の GW に年2回行くペースになっています。今回ミーティングをした Joe、訪問させてもらった Bajarack、LP Aventure にはとても感謝しています。それぞれメキシコ、カナダに位置して近いようで遠く、往復の時間を考えるとなかなかためらいもありましたが行ってよかったです。決して飾ることなく、家族・社員総出で迎えてくれランチも一緒にし仕事以外にもいろんな話を聞くことができました。ものづくりにかける思いも、それはそれは中途半端なものではなく、当然ながら会社によって優先することが違ったり、アプローチが違ったり。

 

今日本はアウトドア、キャンプブームが明らかに来ています。業態をかえキャンプ用品(テント、クーラーボックス、椅子、タープ、ペグ等の無数の小物、アパレル、広めのキッズコーナー、、)をメインに展示されているところも非常に多く見られます。非常に個人的な意見ですが、今から2~3年でまた大きな波が来るんじゃないかと思っています。いい波か、そうでない波かは今の私にはわかりません。ただ、キャンプ用品ってのはSKU数がとても多く、仕入れ、在庫管理も非常に大変だと思うのです。その割に単価が低いものも多い。いやらしい話ですが、いかにマネタイズして利益をあげていくか、ということが店舗単位で問われることになると思っています。今はまず、お客様に来ていただくために、というアプローチだとは思うのですが。

 

強制有給休暇消化、残業禁止、また来年に控えた東京オリンピックでスポーツ熱はいやがおうにも上がっています。ただその後、間もなくくる消費税増税を含め、どういう風に影響してくるのでしょう。アメリカは昨今の米中貿易戦争の前から、ガンガン売値を上げてきます。特に誰もそれに対して文句も言わない。そういうものだ、ということなのでしょう。それを当たり前のように日本でやれば、文化が違う日本では受け入れられないのは理解しているつもりです。

 

ふとしたきっかけからこの業界に入り、メールで連絡をすれば工場含めそのすべてを惜しみなく見せてくれるメーカーがそれなりにいる。しかも彼らは私を客としてみていますが、「my friend」という表現を使います。遠い島国からわざわざ来て、うちの商品を売ってくれててありがとう、という意味なんでしょうか。ほぼ1日丸々いて、奥さんたちも必ずランチには同席してくれ、仕事以外の話も意識的するようにしていますが、彼らからは変な感じは受けないんです。居心地がいいというか。

 

オートプロズは5月2日が設立記念日で、7年目を迎えました。(会計年度的には8期目)今後・今期どういう方向に進んでいくかは、また社員にも話をしないといけません。たくさんのブランドの代理店になって、ワンストップショップ形態を目指すのか、参入障壁の高い商品を自社開発し、メーカー的要素をより強めていくのか。ただ、決めていることは「ブームには乗りすぎない」「不毛な競争にはそもそも参加しない」という2点です。従業員数、売上などの会社規模に執拗に執着していた時もありました。なんだかんだ理由をつけて、それを遠ざけるのは自分自身の逃げに過ぎないと思い、今回の旅行中読んだ本を通して反省しました。

 

わが社の強みの一つと勝手に自負している、メーカーとの近さを今後もより強化していくことは間違いありません。今年もいろんなところに行くでしょう、いろんな人に会うでしょう。背伸びすることなく、着飾ることなく、ただ、チャンスをつかむために日々自己研鑽し、相応の人と対等bに話すための情報をもっていないと相手にされないのは明らかです。キャンプと言っても、アウトドアと言ってもアメリカのものをそのまま持ってきてもこれはまたうまくいきません。オーストラリアしかり。法規もあれば環境、天候の違いもあります。取り付けが必要なものに関しては、そのサイズ、規格も異なることもあります。

 

私たちはどこを向けばいいんでしょう。毎月いただくお給料は、どこからそのお金が出ているのでしょう。新車ディーラーさんからも業販のお問い合わせもいただいており、実際にご注文もいただいています。もともと小売りから初めているため、業販での値引き率はありえないパーセンテージですが、それでも取り扱っていただいています。感謝に堪えません。ただ、それがこれからも続くのでしょうか。車の屋根に載せるテントが今後5年、10年と売れ、お客様のアウトドアアクティビティのメインストリームになっていくのでしょうか。そうなるかもしれないし、そうならないかもしれません。だとしたら、そうならない時のことを考えて手を打っていかないといけないのではないでしょうか。

 

今一度、自分たちの強みは何なのか、提供させていただける付加価値は何なのかをよく考える必要があります。参入障壁の低い業界で、越境隆盛の時代ですから個人の方でも海外から仕入れて国内で売ることはいとも簡単な世の中です。当然オーバーヘッドも低い。お客様に受け入れていただくには、モノも大事でしょう。ヒトも大事でしょう。最近よく言われる、背後にあるストーリーも大切でしょう。でも、ただ代理店になってモノを持ってくるだけではダメなような気がしています。別の業界の方たちは、もっと難しいことにチャレンジしているんではないでしょうか。何となく見つけて、話をしてみればすんなり話が進み取り扱いを開始してネットで売る。商圏は日本全国、物流クライシスはありながらも当面は何とかなっている。それでいいんでしょうか。

 

ネット販売も我々が始めた頃に比べれば難易度が上がっている気はしています。ただ、もっともっと、それこそ命がけで悩んで、苦労して、あれこれ挑戦していかないと会社なんてすぐにダメになってしまうんじゃないんでしょうか。

 

自戒をこめて今後のことをよく考え、新しい令和の時代にもこれまで以上にお客様のお役にたて、お客様に選んでいただける会社であり続けるために邁進してまいります。