カンテ・ボニート派の総帥 ペペ・マルチェーナ | アフィシオナード!

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基本マニアックですがフラメンコ以外のジャンルの音楽も含めて
感じたこと等 色々と見聞きした情報を備忘録代わりにして綴ってます。

カンテ・フラメンコ(フラメンコの歌)で かつて


カンテ・ボニート派の総帥 とも言える カンタオール(男性歌手)がいました。


カンテ・ボニートとは 洗練されすぎた都会風に崩された歌 という


否定的な意味合いを持っているそうです。






ペペ・マルチェーナで ミロンガ です。





この曲の最初のギターのファルセータ(メロディ)を聴いたとき


ん?ファルーカか!?と思いました。


まんま ファルーカのファルセータですよね!





ミロンガは 自由形式のリズムまたはタンゴス系のリズムを用いるようです。


ミロンガ自体、アルゼンチンのブエノスアイレスが起源で


それがフラメンコ化されたもので他の 中南米からフラメンコ化された


グァヒーラ、コロンビアーナ、ルンバなどと共に流行したようですが


今では廃れてしまったパロ(曲種)のようです。


どうやら メロドラマ風のレトラ(歌詞)だそうですが・・・・





さて ペペ・マルチェーナに話を戻しますと


当初は ドン・アントニオ・チャコンの流儀を汲む人として出発したのに


途中から都会的に洗練されたモダンで 角が取れた甘美なものにした人です。


叙情的な歌い回しで人気を博しました。


しかし それが却って 伝統的で無骨な本来のフラメンコ・プーロ(純粋なフラメンコ)を


衰亡へ追いやったために カンテを堕落させた とまで言われてしまいます。






この動画を見ても 他のカンタオールが しゃがれ声で 絞り出すような声で歌うのに


ハンドマイクを持ち メロドラマ風に歌うのは とてもプーロとは言えませんね・・・









フラメンコの歌手にも色々なスタイルを持った人がいたんですね


今と 変わりないかも・・・