最後に・・・ ~子宮肉腫⑧~  | ルビーとアデルと虹の丘

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~食いしん坊アデルとお転婆リリアの物語~

このブログは予後不良の子宮肉腫から卒業することができた私の

2011年~2022年の記録を2024年1月に書いたものです。

 

素人の描いたうろ覚えの記録なのであくまでも参考程度に読んでください。

 

 

2011年 この年は3月に東日本大震災のあった年です

 

東北の方々のご苦労には程遠いですが 私の住む首都圏でも場所によって被害があり

福島の原発事故による放射線量におびえたり

 

計画停電により 街の機能が消滅したりと 今までにない経験をした年でした

 

 

 

その年に「1年以内の生存率10%」の「子宮平滑筋肉腫」と診断されました

 

しかし「希少がん」のため情報も乏しかったため 

情報を得るのはもっぱら同じ病気の方の書いたブログが中心でした

 

また当時 mixiに「子宮肉腫」のコミュニティがあったのでそこに参加したこともあります

 

しかし「予後がかなり不良」の病気であるため

ブログ開設者やコミュニティの方たちが次から次へと亡くなってしまい

 

心が折れそうになった私は もうネットで情報交換をするのをやめてしまいました

 

子宮肉腫は再発・転移したら もう最後だと観念し、エンディング・ノートを書き

遺言書を作り、最後の海外旅行にも行きました

 

 

 

しかし、運の良いことに 私は今も生きています

 

私の場合 「なぜ生き残れたのか」・・・

それはすべて「めぐりあわせが良かった」としか言えません

 

・「がん家系」だと腹をくくってがん検診は必ず受けていたこと

・子宮頸がん異形成で 最初からがん病院にお世話になっていたこと

 

・腹をくくっていたおかげで 肉腫告知の際 比較的冷静でいられたこと

・家族や身近な人は私の余命を知ってもピンとこなかったので特別扱いされなかったこと

 

・我慢が苦手な私は痛みに耐えかね「子宮筋腫」を早々に取りたいと思ったこと

・「子宮温存」に思い入れがなかったので腫瘍とともに子宮を全摘したこと

 

・開腹手術をすることで 目で見えるあやしい組織を除去してもらえたこと

・がん専門病院でオペをしたため早々に病理検査で「肉腫」の結果が出たこと

(希少がんなので判断が遅れるケースもあるらしいです)

 

・セカオピを受けることなくそのままがん研にお世話になれたこと

(希少がんなので症例がないことを理由に転院を勧められる方もいるそうですが

 転院はストレスもかかるうえに、時間もかかるので治療がおくれがちです。

 短期間に転移・再発すると言われている肉腫では1ヶ月2ヶ月の治療の遅れが致命的になることもあるそうです)

・全員ががん患者の専門病院にいたので「自分だけ何故」とは悲観的にならなかった

・遅効性の肉腫だったため 進行がゆっくりだったこと

 

こんなことでしょうか・・・

 

逆に

 

私に子宮頸がんの異形成がなかったら・・・

オペをしたのががん専門病院でなかったら・・・

痛いのを我慢して腫瘍を摘出しなかったら・・・

子宮を温存したいと思っていたら・・・

腹腔鏡手術を選んでいたら・・・

 

今の私はいないと思います。

 

私が生き残れたのは ひとえに運とオペをしてくださったお医者様のおかげです。

 

 

 

最後に 私はがん保険に入っていてよかったです

高額医療費で負担額はそこまでではないものの

 

がん研は大病室でも 差額ベッド代がかかるベッドのほうが多いのに

思いのほか入院日数が長引いたので 自分の持ち出しもかなりありました

 

また突然の肉腫告知により すぐに職場には復帰できなかったし

もし抗がん剤を使う治療になると 費用も心配になっていたと思います

 

そんな状況で私の入っていたがん保険は 診断書を送って3日後には入金があり

とても安心できました

 

がん保険でなくても 入院保険のがん特約はつけておいたほうが私は良いと思っています

 

また、私は子宮頸がんの異形成もありましたが

私が若かったら 子宮頸がんワクチンも打っていたと思います

 

保険もワクチンも自己判断ですが

「がん」になるのは 他人ごとではなく

「自分にも可能性がある」という心の準備は必要ではないかと思います

 

また、子宮頸がんに関しては「高度異形成」の診断が出ても

ほったらかしにしている方も何人か会ったことがありますが

 

子宮頸がんは早期発見できれば 恐れる病気ではないと思います

「前がん状態」を甘くみず 検査を継続してほしいと思います

 

 

 

以上をもって 「私の子宮肉腫からの卒業」の話は終わります

 

闘病中の方にはなんら役に立つ話ではなかったかもしれませんが

子宮肉腫を告知された方・・・

私のような例もあるということだけ知ってもらえたら、と思います