ワンコを飼ってる人なら知っているとは思いますが
カナダの心理学者 スタンリー・コレン博士が1994年に出版した本の中に
犬種別の「犬の賢さランキング」があります
博士によると犬の知能は3種類に分けられるそうです
1）適応知能（問題解決をする能力）・・・それぞれの犬で異なる
2）本能的知能（タスクを実行する能力）・・・それぞれの犬で異なる
3）オビディエンス（人間から学ぶ能力）・・・犬種による
ランキングは「3」のオビディエンス能力について
130種類の犬について数値化し 順位付けしたものです
つまりこの指標で「賢い」とされるのは
・トレーニングを覚えるのが早い
・命令を守れる
・自分で判断して行動できる
ということになります
なので一般的に言う「大型犬は頭が良い」とか「おだやかで飼いやすい犬種」とは意味が違っているようです
まずは1位～10位
新しい命令を覚えるのに5回以下の繰り返ししか必要とせず
初めての命令に従う確率は95％以上の犬種です
1位 ボーダー・コリー（牧羊犬・イギリス）
2位 プードル（鳥猟犬・フランス）
3位 ジャーマン・シェパート（軍用犬・ドイツ）
4位 ゴールデン・レトリバー（鳥猟犬・イギリス）
5位 ドーベルマン（軍用犬・ドイツ）
6位 シェットランド・シープ・ドッグ（牧羊犬・イギリス）
7位 ラブラドール・レトリバー（鳥猟犬・イギリス）
8位 パピヨン（愛玩犬・フランス）
9位 ロットワイラー（軍用犬・ドイツ）
10位 オーストラリアン・キャトルドッグ（牧牛犬・オーストラリア）
全体的に「納得」の順位だと思います
我が家の歴代犬 シェルティは6位、パピヨンは8位です
なんとなく誇らしいですね～
とはいえ私は初めてこのランキングを見たときに パピヨンが8位に入っていることに驚きました
なんせベスト10の犬種は パピヨンを除いてすべて「使役犬」に分類されるからです
ちなみにプードルが2位となっていますが こちらは「スタンダード・プードル」のランキングです
日本ではあまりスタンダード・プードルは見かけませんが
私の知るスタンダードの子たちのプライドと能力は目を見張るものがあります
トイ・プードルももちろん賢くて アジリティ大会でもよく見かけますが
やはり甘えん坊の愛玩犬として改良されているので
トイ・プードルが入ると順位は少し変わってくるかもしれませんね
そんな中 純粋に「愛玩犬」として単独でランキングに入ってるパピヨンってすごい
って思います
とはいえ 私は純血種というとシェルティとパピヨンしか飼ったことがないので
他のわんちゃんがどんな風なのかが分かりませんが・・・
分かっているのはシェルティもパピヨンもアジリティにとても向いているということです
今思うとビッケの時代にはまだ日本には アジリティが始まっていなかったのが残念です
さてさて 話はランキングに戻ります
11位から先は 日本でおなじみの犬種を抜粋してみました
11位～54位
新しい命令を覚えるのに5～25回の繰り返しが必要で
初めての命令に従う確率は70％～85％以上
11位 ウェルシュ・コーギー・ペングローブ
12位 ミニチュア・シュナウザー
16位 ラフ・コリー
22位 バーニーズ・マウンテン・ドッグ
23位 ポメラニアン
27位 ヨークシャ―・テリア
37位 ミニチュア・ピンシャー
44位 キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
45位 シベリアン・ハスキー
46位 ジャック・ラッセル・テリア
49位 ダックスフント
54位 秋田犬
57位～67位
新しい命令を覚えるのに25～40回の繰り返しが必要で
初めての命令に従う確率は50％以上
60位 イタリアン・グレーハウンド
62位 ちん
63位 オールド・イングリッシュ・シープ・ドッグ
64位 グレート・ピレニーズ
65位 セント・バーナード
67位 チワワ
70位～79位
新しい命令を覚えるのに40～80回の繰り返しが必要で
初めての命令に従う確率は30％以上
70位 シーズー
72位 ビーグル
73位 ペキニーズ
75位 ボルゾイ
76位 チャウ・チャウ
77位 ブル・ドッグ
79位 アフガン・ハウンド
以上となります
1990年代のカナダでのランキングなので 日本犬が秋田犬と狆しか順位が分かりませんが
日本犬は飼い主にしか忠実ではない、と言われるので このランキングでは下のほうになるかもしれません
でも先にも述べましたが あくまでもこれはオビディエンスに関する見地からつけられた順位であり
私は「賢さ」にはいろいろな種類があると思うので
これがすべてではないと考えています
なにより最下位がアフガン・ハウンドというのが このランキングでは特徴的ですよね
なぜなら 私が会ったことのあるアフガン・ハウンドのすべての子が
とてつもなく賢かったからです
高貴な姿 優美な歩き方
美しい被毛をなびかせながら歩く姿は本当に見とれてしまいます
しかし アフガン・ハウンドは自立心がありプライドが高く 頑固なところもあるそうで
よほどリーダーシップのとれるオーナーさんでないと訓練は簡単ではないとのことなので
コレン博士のランキングでは最下位になったと考えられます
とはいえ オビディエンスによる賢さランキングの上位にいるからといって
「飼いやすい」と簡単に位置づけられるわけではありません
愛玩犬唯一のトップ10入りを果たしたパピヨン
自ら考え行動する利発さを持っていて 競技犬としての能力が高いことでも知られています
人の考えを読んで先回りしたり、良いことも悪いこともすぐ覚えてしまいます
それででしょうか 私はインスタを始めてから知ったのですが
世間では「パピヨンは飼いにくい」と感じているオーナーさんも多いらしいのです
うちでは「暴れん坊」のリリアですが
オフ会に行っていたころ「おとなしくていい子」だと言われていました
パピヨンは賢い分 甘やかされるとアルファ・シンドロームに陥り
自分がリーダーとして君臨してしまい 神経質で攻撃的になってしまうそうです
でも面白いことに パピヨン・オーナーって 手をやいたとしても
「次の子もパピヨン」って思う人が多いです
なんだかんだ 可愛くてハマっちゃうんですね～
私はビッケの亡きあと 次の子にシェルティは考えていませんでしたが
ルビーが亡くなったあとはパピヨン以外の選択肢はなかったです
うちは アデルは呼び戻しができないし
リリアは子供が苦手でワンワンしちゃうから
せっかくのパピヨンの能力を引き出し切れてないけど
アルファ・シンドロームには陥ってないかな～
多分・・・ね