11月9日に六本木の東京ミッドタウン・ホールで2011年度グッドデザイン大賞表彰式が行なわれました。

今年度は649社から1112点がグッドデザイン賞を受賞し、それら受賞作品のなかから59名の審査員による予備投票を踏まえて、深澤直人審査委員長と佐藤卓副委員長によって大賞候補6点が選ばれました。

開会の挨拶をする公益財団法人日本デザイン振興会の永井一正会長(上)と深澤直人審査委員長(下)。
先日ブログでもお知らせしたように、大賞候補6点を対象に受賞展来場者による投票が実施され、審査委員長やグッドデザイン賞を受賞したデザイナーによる投票も含めて、得票数を最も多く集めた『東日本大震災でのインターナビによる移動支援の取り組み』(本田技研工業株式会社)が「グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)」に選ばれました。
日本社会へ影響を与えたデザインとして多くの指示を集め、受賞理由については「東日本大震災にたいして真剣に向き合い、復興支援に大きく貢献した」ことが挙げられています。
被災地域の交通状況が混乱していたことを連日報道されていたことを考えれば、被災地に居住する方々や被災地へ支援に向かう有志にとっては、このインターナビの存在は大きかったことは容易に想像できます。
ちなみに私自身はパナソニックのLED電球に一票入れました。電力不足が懸念されている背景のなかでこのLED電球が登場したわけですが、個人的にはLEDの弱点である拡散性を克服したこと、従来のクリアガラスの白熱球を思わせるような見慣れたスタイルに安心感を覚えたことを評価しました。

表彰式にはホンダ・インターナビ事業室の今井武室長と開発にかかわったメンバーが登壇。今井室長は「早く何とかしたい気持ちで無我夢中に取り組んだ」とコメント。
閉幕の際には公益財団法人日本デザイン振興会の飯塚和憲理事長が「直前まで開催していいものかどうか悩んだが、なんとか態勢を立て直すことができ、いまに至るができた」と心情を吐露しました。
大賞候補の結果投票は以下のとおり。
大賞:2920票東日本大震災でのインターナビによる取り組み「通行実績情報マップ」
(本田技研工業株式会社)
2492票LED電球 Panasonic LDAHV4L27CG
(パナソニック株式会社)
1816票新治療施設および重粒子線治療システム
(独立行政法人放射線医学総合研究所 + 株式会社東芝 + 株式会社日本設計)
1493票鉄道車両 N700系 7000/8000番代新幹線電車
(西日本旅客鉄道株式会社 + 九州旅客鉄道株式会社)
1488票3D SMART LED TV UN55D8000、D7900、D7000
(Samsung Electronics Co., Ltd.)
678票ゲームシステムKinectTM for Xbox 360
(日本マイクロソフト株式会社)
表彰式の後は会場を移し、今年度の総括について会見しました。
深澤委員長は受賞作品の傾向について「デザインの概念がこれまでとは違う方向に動きつつある」とコメント。佐藤卓副委員長は「新しいコミュニケイションの取り方をデザインし、ネットワークを利用することで可能性の大きさを証明した」と大賞作品について評価しました。

右から飯塚理事長、深澤委員長、佐藤副委員長。

グッドデザイン大賞および金賞を受賞した各作品のデザイナー・開発者の方々。
今年度は東日本大震災が大きく影響したため、社会的に貢献したデザインが受賞する傾向にありました。震災の経験から本当の適正を考えるという意味で"適正"というテーマを設けましたが、「震災復興にあたってデザイナーとしてできることは何か」と多くのデザイナーが自身に問いかけたことでしょう。その結果が今年度のグッドデザインアウォードに反映されたのだと思います。
GOOD DESIGN AWARD:
http://www.g-mark.org/(文:高田仁志、写真:公益財団法人日本デザイン振興会/高田仁志)