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CAR STYLING主催の日本カーデザイン大賞は、12月4日(日)に山口京一氏ほか7名による選考会議でフォルクスワーゲンとマツダの作品に決定した。



ゴールデンマーカー・トロフィーはフォルクスワーゲン“UP!”に

今シーズンの日本車は厳しい災害に襲われながらも例年並みの25車種に及ぶ新型車が市販されたが、ニューデザインは少なく、世界に視野を広げてフォルクスワーゲン“UP!”が最も印象的な量産車として選ばれた。授賞理由は「これからの時代に即したコンパクトなパッケージとシンプルなデザインで清潔感のある魅力的な小型車を実現し、世界に規範を示した」というもの。

UP!は2007年のIAA(フランクフルト)にコンセプトカーとして初登場、2011年8月に量産型が公開され、9月のIAAではUP!をベースに6車種のコンセプトカーが披露された。ヨーロッパ市場には12月から投入。VWグループの新世代スモールカーとして期待され、スペインのセアト、チェコのシュコダにも展開されると見られている。スモールカーのひしめく日本市場には2013年頃に上陸する予定とか。

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ゴールデンクレイ・トロフィーはマツダ“靭”(SHINARI)が獲得

今シーズンに登場した車の中で最もモデルワークの優れた作品を開発したティームに与えられるゴールデンクレイ・トロフィーはマツダ“靭”(SHINARI)のモデラーティームが獲得した。授賞理由は「デザイナーの意図する伸びやかなラインと起伏のある面質を卓越した造形センスと技量で躍動感のある立体に仕上げ、国際的に見ても今シーズンの最も印象的な自動車フォルムの1台である」と評価されたこと。

マツダのモデラーティームはこれまでに、センティア(1991-92)、ユーノス500(1992-93)、ランティス・クーペ(1993-1994)、RX-8(2003-04)、デミオ(2007-08)でゴールデンクレイに輝き、今回はコンセプトカーの“靭”で受賞し、最多受賞ティームとなった。

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一方、今シーズンの最優秀コンセプトカーに送られるゴールデンマーカー(研究者部門)は該当車が見出せなかった。世界のモーターショーには100台近いコンセプトカーが出展されたのだが、ユニークなアイデアや啓蒙的な提案はいくつか見られたものの、デザインの完成度で高い評価を得たものはなかった。
(選考座談会の要約は後日紹介します)



コンセプトカー“UP!”シリーズの変遷

UP!コンセプトの登場以降、さまざまな姿に変えたコンセプトカーが次々と発表され、同じプラットフォームによるスタイリングの可能性を示唆。2010年にはタクシーの提案も公表された。

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UP! Concept (2007 IAA)

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Space UP! (2007 Tokyo)

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Space UP! Blue (2007LA)

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E-UP! Blue-e-Motion (2009 IAA)

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UP! Lite (2009 LA)

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Milano Taxi (2010 Hannover)

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Berlin Taxi (2010)

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London Taxi (2010)

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Buggy UP! (2011 IAA)

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Cross UP! (2011 IAA)

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E-UP! (2011 IAA)

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Eco-UP! (2011 IAA)

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GT UP! (2011 IAA)

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UP! Azzurra Sailing Team (2011 IAA)



デザイン言語「魂動」をテーマとするコンセプトカー群

前田育男・デザイン本部長の指揮の下に始まったマツダの新しいデザイン言語「魂動」をテーマとする第1作“靭”(SHINARI)。2作目“勢”(MINAGI)が11ジュネーブで、3作目“雄”(TAKERI)が11東京で発表された。

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SHINARI (2010)

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MINAGI (2011 Geneva)

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TAKERI (2011 Tokyo)



デザイン言語「流れ」をテーマとするコンセプトカー群

前任者ローレンス・ヴァンデンアッカー氏は「流れ」をテーマに、06LAで発表された1作目“流”(NAGARE)をはじめ、07 デトロイトの “流雅”(RYUGA)、07ジュネーブの“葉風”(HAKAZE)、07東京の“大気”(TAIKI)、08デトロイトの“風籟”(FURAI)、08モスクワの“風舞”(KAZAMAI)、08パリの“清”(KIYORA)、と一連のスタイルテーマを、様々に車型を変えながら、マツダの全てのデザイン拠点を駆使して(研究・修練の意味が会った)展開し、世界から注目された。しかし2009年5月、ルノーからパトリック・ルケモン副社長の後任としてオファーがあり、移籍した。

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NAGARE (2006 LA)

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RYUGA (2007 NAIAS)

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HAKAZE (2007 Geneva)

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TAIKI (2007 Tokyo)

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FURAI (2008 NAIAS)

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KAZAMAI (2008 Moscow)

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KIYORA (2008 Paris)

(文:F、写真:フォルクスワーゲン/マツダ)
だいぶ間が空いてしまいましたが、フランクフルトショーの続きです。

●Mercedes-benz F125!
未来技術と次世代ラインナップのスタイリングの方向性をアピールするコンセプトカー。車名は自動車誕生から125年を記念しつつ、それが自社の歴史であることを誇るもの。燃料電池とプラグイン充電を合わせたハイブリッド車です。
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新しい意匠のフロントグリルがスタイリングのポイント。ひとかたまりの存在としてではなく、ボディ表面に設けられたスリットでブランドを表現しようとするもの。全体のシルエットはクーペ風で、次世代Sクラスもこんなスタイリングになるのでしょう。ただし技術要素はもっと未来の実用化を見据えて研究されているものです。

スケッチ。
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F125!はアドバンスドデザイン部によるデザイン。写真に写るのはゴーデン・ワグナー・デザイン担当バイスプレジデント。
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樹脂を多用したボディ構造。部位によってGFRPやCFRPを使い分けています。
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床下に水素タンクを搭載。ボディに搭載された4つのモーターがそれぞれタイヤを駆動。プラグイン充電したリチウム硫黄電池と燃料電池の組み合わせで航続距離は1000kmに達するとのこと。
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ドアノブはなく、リアのクォーターウィンドウにあるスイッチで開閉。
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@yourCOMANDと呼ばれる、メーターパネルと情報端末を一体化した表示系。スマートフォンでの管理も想定。
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サルーンというよりは4ドアクーペと呼ぶべきエクステリア。
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インテリアは全体がゆったりラウンジ調で、コックピットは囲まれ感のあるスポーティなもの。従来の重厚なベンツのイメージを払拭する有機的な形状とグラフィックスは、優雅なエクステリアと同一イメージ。
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次回はスマートのコンセプトカーです。

(文:古庄速人、写真:Mercedes-Benz/古庄速人)
y 12月14日、東京・新宿の文化学園大学でオートカラーアウォード2012の最終選考と結果発表、授賞式が開催されました。主催は一般社団法人日本流行色協会)JAFCA)。1998年の第1回から数えて今回が第14回となります。

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エントリー資格は2011年1月1日~12月末に、日本国内の一般消費者に向けて発売あるいは発表された自動車であること。国内8メーカーから合計22台のエントリーがあり、担当デザイナーのプレゼンテーションのほか実際に実車を並べて審査が行なわれています。

今回の特徴はブルー系が非常に多く、エントリー22台のうち実に10台を占めていました。エコなイメージの定番としてメーカーも力を入れているということなのでしょう。

設定された賞はグランプリのほか、以下の通り。
・時代の価値観やライフスタイルを先鋭的に表現した「ファッションカラー賞」
・会場を提供している文化学園大学の造形学部生徒代表が選ぶ「文化学園大学セレクション」
・家電メーカーやIT関連企業のカラーデザイナーが選ぶ「プロダクツCMFデザイナーズ・セレクション」
・エントリー作品の担当デザイナーが選ぶ「オートカラーデザイナーズ・セレクション」

「オートカラーデザイナーズ・セレクション」はエクステリア/インテリア/企画の3部門を設定。合計で7つの賞が設定されています。今回はダブル受賞した車が2台あったため、合計5台が受賞しています。

それでは各賞の受賞車(者)を紹介していきましょう。カッコ内はエクステリア/インテリアの色名となります。

●グランプリ/文化学園大学セレクション
日産スカイラインクロスオーバー(セラミックブルー/ブラウン)
担当デザイナー:木村聡
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上下写真どちらでもトロフィーと額を持っているのが木村さん。日産はグランプリのほか、このセレクションも何度も受賞しています。唯一プロ以外が選ぶ賞ということで、ある意味でもっとも価値の高い賞と言えるかもしれません。遠目にはしっとりした印象ですが、近づくとエッジ部分のハイライトやリフレクションがハッキリしていてシャープな印象も加わる、味わい深い色です。

●ファッションカラー賞/オートカラーデザイナーズ・セレクション企画部門賞「アデジョカナ賞」
トヨタ・ヴィッツ(チェリーパールクリスタルシャイン/トリュフ)
担当デザイナー:大槻香奈
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企画部門賞は個性的な名をつけるのが恒例ですが、今回は「アデジョカナ賞」と命名。「艶女=アデジョ」と担当デザイナーの名を合わせて「艶女かな?」というニュアンスから決定したとか。たしかに男では気後れしてしまいそうな、押し出しの強いゴージャスなピンクに合っている……かも?

●プロダクツCMFデザイナーズ・セレクション
レクサスCT200h(フレアイエローマイカメタリック/ブラック)
担当デザイナー:岡本桃子
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フレアとは太陽フレアのこと。最終選考時は雨上がりの曇天だったために本来のポテンシャルを発揮できなかったと思われますが、明るくも発色のいい鮮やかなイエローは印象的でした。

●オートカラーデザイナーズ・セレクション・エクステリア部門賞
レクサスCT200h(ファイアーアゲートマイカメタリック/アイボリー)
担当デザイナー:岡本桃子
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ファイアーアゲートとは瑪瑙(めのう)の一種で希少なものだとか。濃いブラウンに虹色に反射する光輝材を用いてプレミアム感と上質感を演出。これもやはり曇天では確認しづらかったのが残念。

●オートカラーデザイナーズ・セレクション・インテリア部門賞
スバル・レガシィ・アウトバック2.5i Eye Sight EX Edition(ブリリアントブラウンパール/アイボリー)
担当デザイナー:相賀博志/斧山真弓
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いずれもナチュラルな色調のアイボリーとブラウンを程よく組み合わせ、さらにインパネアッパーやフロアマットのブラックとも調和させているバランスのよさが印象的。洗練された大人の雰囲気です。

今回の各賞受賞者と審査員たち。
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残念ながら受賞はなりませんでしたが、今回は1台だけ、ソリッドカラーのエントリーがありました。エコのイメージとともに有彩色が一般化してきているのは嬉しいことですが、メタリックでもマイカでもない、シンプルなソリッドカラーが最もエコロジカルということが注目されていないのはやや残念。次回以降はエコ&ナチュラルなソリッドカラーが増えてくれることに期待したいところです。

一般社団法人日本流行色協会・オートカラーアウォード:
http://www.jafca.org/seminar/autocolor/

(文/写真:古庄速人)
前回の続きです。

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Lotus Super Seven Series III (1969, British)

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Morgan Plus 4 (1968, British)

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Aston Martin DB MkIII (1958, British)

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Messerschmitt KR201 Roadster (1957, Germany)

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BMW 600 (1959, Germany)

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Volkswagen Porsche 914-4 (1975, Germany)

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Opel GT 1900 (1969, Germany)

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NSU Prinz 4L (1971, Germany)

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Alfa Romeo Gran Sport (1967, Italy)

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Alfa Romeo 1600 Junior Z (1973, Italy)

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Lamborghini Countach LP400 (1977, Italy)

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Panhard 24BT (1967, France)

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Facel Vega Faceliia F2B (1962, France)

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Simca 1200S Coupe (1967, France)

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Volvo 122S Amazon (1964, Sweden)

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Saab 99 (1971, Sweden)

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Chevrolet Corvette (1955, USA)

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Ford Thunderbird (1957, USA)

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Chrysler Plymouth Fury (1957, USA)

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Nash Metropolitan (1959, USA)

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Toyota Corolla Levin (1973, Japan)

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Publica (1967, Japan)

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Publica (1966, Japan)

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Toyota Sport 800 (1967, Japan)

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Toyota 2000GT (1967, Japan)



ほかにもまだまだありますが、今回はこのへんで。

※前々回のビュイックの解説で「アメリカブランドで最も古い歴史をもつビュイック」と記述しましたが、アメリカで初めて誕生したブランドは1897年に創立したオールズモビルでした(ビュイックは1903年創立)。訂正いたします。

(文/写真:高田仁志)
前回の『クラシックカーフェスタin神宮外苑』の続きです。一般参加車両を一部紹介。

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Rolls-Royce Silver Ghost 40/50HP Alpine Eagle (1919, British)

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Rolls-Royce Phantom I Torpedo Tourer (1925, British)

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Rolls-Royce Silver Ghost (1926, British)

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Singer Nine Le Mans (1935, British)

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Jaguar SS Saloon (1938, British)

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Ford Model A Phaeton (1931, USA)

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Cadillac 355B (1932, USA)

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Nissan Skyline GT-R (1973, Japan)

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Honda S800 (1967, Japan)

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Honda Griffon (1965, Japan)

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Subaru 1000 Sport Sedan (1968, Japan)

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Subaru 360 DX (1965, Japan)

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Mazda Cosmo Sport (1970, Japan)

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Mazda Savanna RX-7 (1980, Japan)

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Daihatsu Compano Spider (1967, Japan)

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Hino Contessa 1300 Deluxe (1966, Japan)

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Isuzu 117 Coupe (1980, Japan)

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Vanden Plas Princess (1971, British)

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Morris Minor (1966, British)

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Rover 2000SC (1967, British)

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MG TC Midget (1948, British)

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MG TD Midget (1951, British)

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MGA 1600 MkII Roadster (1961, British)

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MGB (1966, British)

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Austin-Healey 100/4 (1956, British)

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Austin-Healey Sprite MkI (1960, British)

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Triumph TR4 (1962, Britith)

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Triumph Spitfire 1500 (1980, British)



もう少し続きます。

(文/写真:高田仁志)
11月26日に明治神宮外苑の聖徳記念絵画館前で『クラシックカーフェスタin神宮外苑』が開催されました。

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このイベントはトヨタ博物館が所蔵する国内外の歴史車や一般オーナーが所有する名車が一堂に会し、来場者にクラシックカーの魅力を味わっていただくという企画。会場内はクルマ好きの大人はもちろんのこと、家族連れや20歳前後の若者も比較的多かったように思います。

100台以上のクルマが集まりましたが、どのようなクルマが展示されていたのでしょうか。さっそく紹介していきましょう。



■Toyopet Crown Model RS21 (1960, Japan)

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1955年に発売された初代クラウンは当時流行したテールフィンや後席乗降性を重視した観音開きドアを採用した純国産乗用車であり、アメリカ車(とくにフォード)の影響を強く受けたデザインとされています。パレードの先導車として登場したRS21型はデラックス仕様のモデルです。
寸法:L4365×W1695×H1540mm
ホイールベース:2530mm、重量:1250kg
エンジン排気量:1453cc、最高出力:58ps/43kW/4400min




■Toyota BM Truck (1950, Japan)

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戦中・戦後に起こったガソリン不足に対応するために、ナラやクヌギなどの木材を代替燃料として使い、庶民の生活の足として活躍したボンネット型トラックです。"薪ガス発生装置"(1941年当時の商工省が発表)で木材を蒸し焼きにして可燃ガス(一酸化炭素など)を発生させ、そのガスを清浄器、冷却器を通してエンジン内に送り込んでいました。しかしガソリン車に比べて力不足は否めず、取り扱いも面倒だったとか。1950年頃までに約2万6000台生産されました。
寸法:L6455×W2190×H2130mm
ホイールベース:4000mm、重量:2700kg(最大積載量4000kg)
エンジン:水冷直列6気筒OHV、排気量:3386cc
最高出力:85ps/62kW/3200min



■Lanchester (1904, British)

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フレデリック・ランチェスター(1968-1946)の考案によるメカニズムを組み込んだイギリス製初のガソリン4輪車。水平対向2気筒エンジンをフロントシート下に搭載。すでに自動車の発達がめざましかったドイツやフランスに触発された形で開発に至り、当時のイギリス車としては技術的な先進性と独創性を兼ね備えたクルマでした。多様なアイデアを次々に披露するも、先進的すぎて市場にはあまり受け入れられなかったそうです。ランチェスターブランドは後にデイムラーへ売却し、1950年頃まで存続しました。
寸法:L3403×W1702×H1430mm
ホイールベース:2481mm、重量:1053kg
エンジン:水冷水平対向2気筒、排気量:4036cc
最高出力:12ps/9kW/700min



■Buick Model F (1908, USA)

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当時は最もポピュラーとされていたツーリングタイプ・ボディ。エンジンは前席床下に、ガソリンタックはボンネットの中にあります。このモデルFが誕生した1908年は年間約8500台を生産したそうです。
寸法:L3414×W1707×H2040mm
ホイールベース:2337mm、重量:839kg
エンジン:水平対向2気筒(前後置き)、排気量:2606cc
最高出力:22ps/16kW/1200min



■Delaunay Belleville Type HB6L (1911, France)

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ドゥローニー・ベルビュ社はボイラーメーカーとして定評のあった会社であり、蒸気機関車などで培った技術を活かしてガソリン車を開発した経緯があります。フランス初の6気筒エンジン車を製品化したのもこの会社です。ボイラーメーカーを象徴する円筒形のラジェーターグリルとボンネットが大きな特徴。ちなみにこのタイプHB6Lはロシア皇帝ニコライ2世も所有していたそうです。
寸法:L4597×W1747×H2073mm
ホイールベース:3041mm、重量:1612kg
エンジン:水冷直列6気筒SV、排気量:4426cc



■Benz 14/30HP (1912, Germany)

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約1200台生産された"ベンツ・ヴェロ"がフランスやアメリカに進出し成功を収めた後、新しく開発した高級スポーツツアラーがこの"14/30HP"。ノーズからスカットルまでを曲面で構成するボディは、ベンツ独自のデザインだそうです。熱効率に優れたラジェーターグリルや電気式ヘッドライトなど、普遍的な技術的要素もいち早く取り入れています。ちなみに車名は課税馬力と実馬力を併記したもの(課税馬力は概ね排気量1000ccあたり4馬力)。
寸法:L4549×W1730×H1993mm
ホイールベース:3174mm、重量:1469kg
エンジン:水冷直列4気筒SV、排気量:3560cc
最高出力:35ps/26kW/1500min



一般参加車両も少し紹介したいと思いますのが、それは次回に。

(文/写真:高田仁志)
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東日本大震災で被災された方に心よりお見舞い申し上げます。

11月27日に富士スピードウェイでミニ四駆工作教室を実施しました。この工作教室には私自身も先生として参加をしました。まずはそのときの報告を。

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富士スピードウェイでは当日に「トヨタ・ガズーレーシング・レーシング・フェスティバル2011」が開催されていましたが、その会場内の一画で工作教室を開設。

これまでと同様に「自分にひとつ、だれかにひとつ」をキーワードに、工作教室に参加した子供たちからの募金とともにメッセージカード付きのミニ四駆キットを被災地の子供たちへ贈るという形で実施。40名の参加者を募集したところお昼過ぎには定員に達し、その後も多くの子供たちが集まるほどミニ四駆に注目が集まりました。

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早朝に会場へ出向いて設営の準備。

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子供たちには赤の"ヴァンガード・ソニック"か青の"ヴィクトリー・マグナム"を作ってもらうことに。

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このテーブルで実際に製作してもらい、我々はその子供たちをサポート。パーツは既存のものだけでなく、いろいろなアクセサリーなども用意して、子供たちのオリジナル作品を期待。その一例は後述で。

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これまでデザイナーやクリエイターの皆さんが製作したオリジナルミニ四駆を並べ、来場した子供たちへアピール。子供だけでなく大人たちも目を輝かせてミニ四駆を見に集まってきました。

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まるで色調見本のようなカラフルなミニ四駆がずらりと並んだり、流行りのマイボトルもまさかのミニ四駆化!



今回参加してくれた多くの子供たちがプラモデルやラジコンを触ったことがあるそうで、製作自体は手慣れた子がわりと多かった印象でした。クルマ好きの人たちが集まる場所で開催したわけですから、親御さんの影響を受けた子が必然的に集まったのではないでしょうか。それと女の子もすごく興味津々で工作教室に参加してくれました。

定員で今回参加できなかった子供たちにも少しでも楽しんでもらえるようにとデモンストレーション用のミニ四駆を走らせたりして、大いに賑わせました。

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製作風景の一部ですが、子供たちだけでなく親御さんや工作教室の先生として参加した我々も楽しみながら一緒にミニ四駆を製作しました。

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先ほど述べたとある子供のオリジナル作品。風に靡く草を表現してくれた子供の発想力とそのアイデアを実行したことに大変驚きました。実際に走らせたらきれいに靡きましたよ。この感性は大事にしていきたいですね。ちなみに隣りのガンダムは無関係です(笑)。

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ミニ四駆を完成させた後はコースで試走。上手に完成させてはしゃぐ子もいればなかなか早く走らず首をひねる子もいたり。気づけばいつの間にか輪ができて、コースのまわりにいるみんなが走るミニ四駆を見つめていました。

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ここには会場にいたイベントキャラクターを載せましたが、子供たちには完成作品と被災地へのメッセージを書いたカードを持って撮影に応じていただきました。様々な子供たちの笑顔が被災地を、日本全体を勇気づけてくれたと感じています。これらの写真は後日『カーデザイナーにできること』のフォトアルバムにて公開します。



当日はかなり冷え込みましたが、子供たちに怪我はなく無事に工作教室を終えることができました。何人かは工作教室が終わったあとも戻ってきて再度製作に取り組んでいましたが、子供ながらにどうすれば早く走れるかを真剣に考えていましたね。こういう姿なども含めて子供から学ぶことも多くありました。

今頃ミニ四駆を持ち帰った子たちはどうしているでしょうか。これを機にものづくりに興味をもってもらえるといいな、なんて思ったりしています。

今回初参加の私でしたが、昔に戻ったような感覚で十何年ぶりにミニ四駆に触りました。私が小学生くらいの頃に「ダッシュ四駆郎」や「レッツアンドゴー」などのマンガが流行った記憶があります。エンペラーとかバーニングサンとか知ってる方いるでしょうか。非常に懐かしい思い出です。



翌週の12月3日、宮城県気仙沼の仮設住宅でも工作教室を実施しました。私は不参加だったため詳細を伝えることができませんが、富士スピードウェイの子供たちからのメッセージを届けたことで、被災地とそうでない地域のつながりがますます強固になったのではないかと思っています。

年内の活動はこれで終わりますが、また来年も同様に続けていく予定です。活動内容は下記の『カーデザイナーにできること』のホームページ、ブログにてお知らせします。カースタイリングからも情報を発信しますのでぜひご覧ください。

HP:http://www.mobilabo.net/cdd/
Blog:http://mobilabo-cdd.blogspot.com/



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おまけ。
休憩中にちょっと覗き見。サーキット場内は非常に盛り上がっていました。

(文/写真:高田仁志)
2011-2012 JAHFA Car of the Yearはリーフに

12月1日、NPO日本自動車殿堂(JAHFA)は2011年のインダクティー(殿堂者)と歴史車、および4つのイヤー賞を発表、12月5日に上野の国立科学博物館で表彰式が行われた。

今回殿堂入りした先達は、初の国産自動車「吉田式」の製作者・吉田真太郎(1892-1975)、元日産コンツェルンの統帥・鮎川義介(1880-1967)、現存する最古の国産乗用車「アロー号」の製作者・矢野倖一(1892-1975)、自動車エンジンの先進技術を開拓し先導した鈴木孝(1928- )の4氏。

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殿堂入りした4氏とその遺族。左から吉田真太郎氏とその甥の長男・吉田正氏、鮎川義介氏とその孫・鮎川純太氏、矢野倖一氏とその長男・羊祐氏、鈴木孝博士ご本人。



日本の自動車の歴史に優れた足跡を残した車と認められる「歴史車」にはダットサン12型フェートン(1932)が選定された。

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ダットサン12型フェートン。495cc/10psの4人乗り、全長2710 mm×全幅1175mm、重量400kg。



2011-2012日本自動車殿堂カーオブザイヤーはニッサン・リーフが獲得した。ヨーロッパ、ワールド、RJC(日本自動車研究者&ジャーナリスト会議)、殿堂、日本と5つのカーオブザイヤー賞を独占したことになる。主な授賞理由は「世界に先駆け量産型EVを開発した勇気、海外でも認められた高い商品力、自動車の利便性を拡張したEV-ITシステム」である。

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Car of the Year: Nissan Leaf

インポートカー・オブザイヤーはVWパサートが獲得。「小型化エンジンによる環境性能の追求、快適性と品質の向上を適正価格で実現、運転疲労検知による予防安全」などが授賞理由となった。

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Import Car of the Year: Volkswagen Passat

ニッサン・リーフはカーデザイン・オブザイヤーにも選定された。自動車殿堂イヤー賞の特色は可能な限り客観的・科学的に評価することにあり、デザインの場合は審美性、先進・独自性、実用・利便性、経済性、安全性、環境性の6項目で評価される。授賞理由は「EVセダンの先駆けとして熟慮したスタイリング、風切り音の低減など空力特性を重視したフォルム、時代を予感させるインテリア・デザイン」など。リーフのデザインを保守的と感じたり、好ましいと思わない人たちもいるが、冷静に評価点を入れるとかなりの高得点になったという結果である。進み過ぎたデザインでなかったことも評価された。

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Car Design of the Year: Nissan Leaf

カーテクノロジー・オブザイヤーにはマツダ・デミオ・スカイアクティヴG1.3が選定された。授賞理由は「エンジンの本質を徹底追究した燃費性能の向上、走行性能と経済性を高次元で両立、環境に対応した快適なドライヴィングを実現」など。ディーゼル・エンジン並みの高圧縮比14:1を1.3ℓブロックで達成したマツダの技術力が高く評価されている。電気自動車が普及するには社会基盤の充実を待たねばならず、環境性能の向上には既存技術のリファインでも充分に対応しうるというマツダの理念がリッターあたり30kmという脅威の低燃費を実現させている。

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Car Technology of the Year: Mazda Demio Skyactive-G 1.3

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イヤー賞を受賞した作品のメーカー代表。左から、
カーオブザイヤー:阿部徹氏(日産自動車(株)、ゼロエミッション事業本部・商品戦略・企画グループ・チーフプロダクト・スペシャリスト)
インポートカーオブザイヤー:駒見吉宣氏(フォルクスワーゲングループ・ジャパン(株)、マーケティング本部商品企画部長)
カーデザイン・オブザイヤー:井上真人氏(日産自動車(株)、グローバルデザイン本部プロダクトデザイン部・チーフデザイナー)
カーテクノロジーオブザイヤー:藤原清志氏(マツダ(株)執行役員、元パワートレイン開発本部長)



インダクティーについての詳しい解説や略歴、イヤー賞の投票結果などは日本自動車殿堂ホームページのプレスリリースを、さらに詳しくはオフィシャルイヤーブックで。

日本自動車殿堂(JAHFA):http://www.jahfa.jp/

(文:F、写真:古庄速人/日産/VW/マツダ)
『2011東京トラックショー(併催:2011電気自動車産業展)』

主催:株式会社日新出版
会期:10月27~29日
会場:東京ビッグサイト

東京モーターショーの開幕が目前ですが、その前にトラックショーのレポートです。会場で大きな存在感を見せていたのが、日産自動車と日野自動車のブースでした。ただ単にメーカーとして大きな面積のブース展開だったからではなく、どちらも最新技術による未来提案が注目点。

会場でもっとも注目されていた1台が、日産e-NTアトラス・コンセプト。アトラスF24にリーフのコンポーネントを組み込んだコンセプトカーです。
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リーフとまったく同じモーター、電池、コントローラーを搭載。エンジンの位置にモーターとインバーターをレイアウトし、ベース車両そのままのトランスミッション、プロペラシャフトを通じて後輪を駆動。
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シフトレバーもリーフ同様のジョイスティック・コントローラーに変更。
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現在は市販に向けてのテスト走行や仕様の検討が進められているとのこと。リーフと同じ電池容量の現状では、600kgの積荷での走行距離は100km程度だそうです。

日産ブースで気になったもう1台、NV200バネットタクシー。こちらはすでに発売中です。
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床面はセダンよりも高いものの開口部が広く、電動スライドステップやグリップバーがあり、なにより腰をかがめる必要がないため乗降性はすこぶる良好。
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最大の特徴は、後席をたたむと車椅子利用者がそのまま乗り込めること。残った後席と助手席で合計2名の介助者を乗せることが可能。車椅子の固定方法は前側がシートベルトと同じ仕組み、後ろ側はワイヤを引っ掛け、左にあるスイッチで電動ウインチを操作。
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このNV200バネットタクシーは福祉車両としてではなく、誰もが使いやすい通常のタクシー車両として販売されています。

日野デュトロ・ハイブリッド。右が小型、左奥が中型でグラフィックスは異なっていますが、どちらもエンブレムを囲む水色のガーニッシュがハイブリッドの証。
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搭載されるハイブリッド・システム。画像に見えるモーター(兼ジェネレーター)ユニットの前方(左側)にエンジンとクラッチ、後方にトランスミッションが直列に並ぶレイアウト。ニッケル水素電池とインバーター、コントローラーはひとつのボックスに収納。
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床下空間が乗用車よりも広いトラックでは、さまざまな仕様の展開可能性が広がりそうです。

次は電気自動車産業展のエリアから。ホンダ・ビートのコンバートEVを展示したのはイーブイ愛知。コンバートEVの製造・販売を目的として今年8月に設立されたばかりの企業ですが、愛知県のさまざまな中小企業がそれぞれのスキルやノウハウを持ち寄って協力し、いわば「異業種連携」で開発を進めています。そのデモカー第1号がこのビート。
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インテリアも若干カスタマイズ。エクステリアと同じ鮮やかなオレンジが印象的です。
イーブイ愛知株式会社:http://www.ev-aichi.jp/

タジマモーターコーポレーションは、フォーミュラ・スズキ隼のシャシーを使用した電動レーシングカーのコンセプトモデルを展示。リチウムポリマー電池を使用し、走行距離は20kmと短いもののモーターの最大出力は124kWあり、開発が進めば0-100km/h加速は3秒以下、ゼロヨンで9秒以下のタイムを達成する見込みだそうです。
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後方に見える赤いマシンは、発売に向けて開発が進められているEVミニスポーツ。公道上ではマイクロカー規格に収まる電動スポーツカーです。
株式会社タジマモーターコーポレーション:http://www.tajima-motor.com/

おまけ。屋外展示車両の荷台に積載されたダッジ・トラック。第二次大戦終戦直後、日本でもっとも多く走っていたトラックなのではないでしょうか?
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2011東京トラックショー:http://www.truck-x.com/column.php?type=12

(文/写真:古庄速人)

メルセデス・ベンツ日本株式会社が主催した2つのプロジェクトの発表会と表彰式が、11月12日に東京・六本木のメルセデス・ベンツ・コネクションで開催されました。

ひとつはメルセデス・ベンツ日本と横浜にあるメルセデス・ベンツ・アドバンスドデザインセンター・ジャパン、そして東京コミュニケーションアート専門学校(TCA)との産学協同プロジェクト『2036 Mega City Mercedes』のプレゼンテーション。もうひとつはメルセデス・ベンツ日本が開催した『メルセデス・ベンツこども絵画コンクール』です。

まずは『2036 Mega City Mercedes』について紹介していきましょう。

このプロジェクトは、自動車が誕生してから150年という節目にあたる、2036年のメルセデスをデザインするというもの。未来の大都市ではどのようなモビリティのニーズが生まれているか、交通インフラはどうなっているか、社会や大衆から何を期待されているのか、ブランドイメージはどうなっているか、等を考慮し、コンセプトが構築されています。

学生たちは共同で2036年の世界観を考察し、さまざまなシーンでのメルセデスを考案。当初は最終プレゼンテーションに臨む5作品に順位付けして表彰する予定でしたが、「コンセプトの多様性を認めるならば、それらを単純に比較して優劣をつけるべきではない」という判断により、順位付けは見送られています。

禅 -ZEN- Ultimate Luxury Limousine
デザイナー:杉山旅人
モデラー:近藤光廣
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住宅内に進入して駐車し、住宅インテリアの一部となる高級サルーン。屋外ではボディ左右が張り出して全幅が拡大し、安定感のある走行ができる。

駕籠 Integrative CUV
デザイナー:坪坂亮
モデラー:飯田真広
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住宅に横付けして合体し「部屋から部屋へ移動する」だけで屋内から屋外へと飛び出せる。自動運転モードはまさに江戸時代の駕籠と同じ移動感覚。上の「禅」とともに、室内と屋外の境界は明確に存在していながら空間の感覚的な連続性は失わないという、日本家屋に備わる精神性を感じ取ることができる。

楽 Variety driving vehicle
デザイナー:ゼ・フアンスン
モデラー:小須賀諒
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歩行者と共存するパーソナルヴィークルに、ステーションでレンタルされるさまざまなパーツを組み合わせて、さまざまな目的に応じた機能を持つ「自動車」を構築するアイデア。

류 -ryu- Flow Compact Vehicle
デザイナー:イ・ヒョンジン
モデラー:イ・カンウ
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大都市の中を流れるように浮上走行する小型ヴィークル。1人乗りから3人乗りに変形できることで、便利で無駄のない移動が可能になる。

燕 Sensible Sports Kompact
デザイナー:山田陽介
モデラー:ソン・スイン
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柔軟性のある「背骨」を持ち、全長が可変。キャビンは左右が独立したカプセル状で、プライバシーを確保。都市間でも市街地でも個室感覚のまま移動ができる。

TCAの学生と教師、アドバンスドデザインセンターのスタッフ、それにメルセデス・ベンツ日本のニコラス・スピークス社長の集合写真。
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次は『メルセデス・ベンツこども絵画コンクール』について。このコンクールは「夢のクルマを描こう」というテーマで5歳から15歳までの少年少女を対象にして、8月1日から9月30日まで募集したもの。2つの部の合計で875作品もの応募があったそうです。審査基準は「表現力のパワー、コンセプトがシンプルであること、イメージを記号で表現できること」という3点だったとか。

こちらは「5歳から9歳の部」金賞、村上美紀さんの「空に飛ぶ魔法の車」(左)。右はアドバンスドデザインセンターのデザイナーによってリファインされたスケッチ。
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「10歳から15歳の部」金賞、後藤イマルカ怜さんの「組み換え可能な車」(左)。右は同じくデザイナーによるリファイン。
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2つの部をあわせた総合グランプリを獲得した村上さんの作品は、フィアロコーポレーションが立体化。
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受賞者の集合写真。後方にしゃがんで微笑むのはニコラス・スピークス社長(右)とホルガー・フッツェンラウブ・アドバンスドデザインセンター長。
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コンクールの受賞者のお名前は以下の通り。
5歳から9歳の部
金賞(総合グランプリ):村上美紀
銀賞:松山沙璃
銅賞:市川悟也
10歳から15歳の部
金賞:後藤イマルカ怜
銀賞:掛田葵
銅賞:田代夢彩
特別賞:坂本諒

アドバンスドデザインセンターの富永政範マネージャーは、TCAの作品についてはコンセプトの多様性とアイデアの柔軟性があり「人に沿うもの」となっていること、こども絵画コンクール作品については絵画としての芸術性を評価し「人に想いを伝えるということ、これがデザインの原点」と言及。そして「プロジェクト完了をおしまいではなく、はじまりにしたい」と結んでいます。

(文/写真:古庄速人)