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昨日に引き続き、DESIGN TOKYOと同時開催されたイベントから。

まずは隣の『第7回・国際雑貨EXPO』の出展。

専用キャリーカートと、それにぴったりフィットし簡単に着脱できるショッピングバッグの“らくらくエコロリー”は清川株式会社が発売を予定。徒歩での買い物に便利なだけでなく、大型マンションの駐車場から玄関まで、さらに玄関から台所までの移動を楽にするために開発したそうです。
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大型スーパーやショッピングセンターのカートの利便性を目標としながらも、マンションのエレベーターや廊下での取り回しを考えた結果、縦長のレイアウトを採用したとのこと。

コカコーラのライセンス商品をはじめ、50~60年代アメリカン・スタイルのネオンサインや付器などを手がけるペニージャパン株式会社。そのレトロ感覚溢れるブースに、やや地味なメッセンジャー・バッグが。
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よく見ると、フラップ部に薄型で曲げられる太陽電池パネルが。このソーラー・バッグの中には12Vの二次電池とUSB端子があり、移動中に充電できるほか屋外でノートPCなどに給電することも可能。スイスのiLand Green Technologies社の製品で、ハンドメイドで生産されているのだとか。日本での総発売元は株式会社VTECH Clean Tech事業部。

さて次は『第22回・国際文具・紙製品展』からは、会場で発表された「第20回・日本文具大賞」のグランプリ獲得商品の紹介。

同アワードには「デザイン部門」と「機能部門」があり……って、アレ?機能性はデザイン要件のひとつじゃないの? なんでこういう分け方をするの? という疑問が生まれてしまってどうにも腑に落ちないのですが、ここでいう「デザイン」とはファッション性とかスタイルとかモードとか、そういう表層的な部分だけを指しているんだろうなあ、と思うことにしました。納得はしませんが。

というわけで、「デザイン部門」グランプリはカモ井加工紙株式会社のマスキングテープ“mt slim”。
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ラッピングやディスプレイ、コラージュのアクセントに、という使い方はマスキングテープ本来の目的とはまったく異なるもの。学生時代にレンダリングやテープドローイングを作成していた自分としては、意外な使い方に驚いた次第。

「機能部門」グランプリは針なしステープラー“ハリナックス”。コクヨS&T株式会社の商品。
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針を使わず紙を綴じるという機能性と、上面の窓から綴じる様子を見られることで「操作する楽しさ」を持たせたことが評価ポイント。

その他の受賞製品については http://www.isot-fair.jp/award/announcement/ を参照のこと。

(文/写真:古庄速人)
『DESIGN TOKYO 第2回東京デザイン製品展』
主催:リードエグジビションジャパン株式会社
会期:7月6日~8日
会場:東京ビッグサイト

DESIGN TOKYOについては7月9日に藤本が軽くリポートしていますが、ここで改めてその他の出展や同時開催の他イベントの出展物、それに文具大賞のグランプリ獲得商品を紹介したいと思います。

DESIGN TOKYOは『第6回・国際雑貨EXPO』『第22回・国際文具・紙製品展』など雑貨や文具、オフィス機器等のイベントと同時開催され、来場者は会場内を自由に行き来できるとあって、デザイン関係者だけでなく小売店のバイヤーや製造業者などの交流も盛んに行なわれていました。
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「デザイン」という切り口で他イベントとの差異化を図るためか、DESIGN TOKYOのエリアだけはこのように2枚の壁で仕切られ、間に通路が設置されて他のイベントスペースと明確に区別されていました。
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ただしこうした処理はスタイリッシュさの演出には有効であるものの、「デザイン=スタイリッシュさ」という誤解をさらに広めてしまう恐れもあるのでは? という心配も。

この通路は世間一般における「デザイン」にたいする意識と、ものづくりにおける「デザイン」の存在との間に横たわる溝を象徴しているように感じられたのです。もちろん、バイヤーにとっては完成した商品がすべてですし、そこに表出したスタイル、モードがデザインのポイントであることには間違いないのですが……

さて気を取り直して、出展物の紹介に移りましょう。まずはDESIGN TOKYO内に設けられたPROTO LAB(プロトラボ)の出展物から。ここはデザイナーがプロトタイプや試作品を展示し、商品化へのチャンスや新しいビジネスのきっかけをもたらそうとするコーナーです。

伊藤家具デザインが提案した“GASSHO”はその名と形状が示すとおり、合掌造りをモチーフにしたスタイルのスピーカー。一枚の合板を「く」の字に折り曲げて作られた屋根がそのまま支柱となり、そこにスピーカーユニットがぶら下がる独特のレイアウト。真下がぽっかりと空いた「A」形のシルエットが、スピーカーらしからぬ不思議な存在感を持っています。
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もともとは「和室と洋間のどちらにも溶け込めるデザイン」というテーマで構想を始めたところ、結果的に日本の伝統的な建築様式がモチーフとなった、とのこと。これなら畳の上に置いても似合いそうです。

こちらもスピーカーの提案。マグカップを卓上ミュージックプレイヤーにするスピーカーユニット“mugbug”は細田彰一氏の出展。マグカップだけでなくタンブラーなど円筒形でカップ状ならなんでも装着可能。
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カップの中に電池やmp3プレイヤー、アンプなどを収納すればコードレスでポータブルに。コーンがひとつなのでステレオにならない、という実用性の問題はさておき「エンクロージャー=箱」という概念を取り払ったポップな感覚はいろいろな展開が期待できそうです。

ここからはPROTO LAB以外の出展。これはTRINITY DRIVEが発売を予定しているハンドサイクル。四肢麻痺になった自転車ライターと、みずから製品ブランドを展開する鉄工所、そして自転車好きのプロダクトデザイナーの3者が集まって立ち上げたブランドだからトリニティと名づけたそうです。
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フレームはステンレス製。まだプロトタイプということで、装着部品は贅沢なセレクト。福祉機器だとか障害者用といったイメージではなく、足腰の弱った人も健常者も楽しく乗れるユニバーサルなヴィークルと捉えてほしい、とのことです。

クラシカルな乳母車を展示したのはカーサリッチ株式会社。同社が取り扱うイングリッシーナ社製品の中でもっとも優美な「クラシカ」の、イタリア建国150周年記念カラー(非売品)。
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手曲げのリーフスプリングだけでシャシーとボディを繋ぐシンプルなフレーム構造と、1963年発売の商品からほとんどスタイルが変えられていないボディが醸しだすエレガントさ。時代が変わってもスタイルを変えないことで生まれる付加価値の一例。

明日は同時開催の他のイベントの紹介です。

(文/写真:古庄速人)
『第19回 3D&バーチャルリアリティ展』
主催:リードエグジビションジャパン株式会社
会期:6月22~24日
会場:東京ビッグサイト

『第22回 設計・製造ソリューション展』『第15回 機械要素技術展』『第2回 メディカルテクノロジーEXPO』と同時開催され、これらのイベントを総合した「日本ものづくりワールド2011」の一端を担ったバーチャルリアリティ展。
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ビデオカメラや対応テレビが市販され3D映画も公開されるなど、ある程度は大衆の生活に浸透してきた3D映像。映像コンテンツや技術開発の現場でも3D化することが目的ではなく、なんのために3D映像を使うのか、という具体的な活用事例を提案する場面が多くなっているようでした。

いくつかの研究機関からは、グーグルのストリートビューのように東日本大震災の被災地をステレオカメラで撮影し、立体地図の作成やそこに3DCGを合成して復興計画や都市計画に活用する、という提案がされていました。文字通り「ペーパープラン」を「絵に描いた餅」で終わらせないためのツール、という感じでしょうか。

プロダクトデザインにそのまま活用できそうな提案もありました。株式会社シンテックホズミが「体感型3Dコンテンツ」として公開した『Vrem(ヴィーレム)』は、現実のモックアップとデジタルモックアップをリアルワールドでイメージ統合させるもの。位置や角度のセンサーを搭載した外形モックアップに、プロジェクターで内部構造を投影する仕組みです。
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センサーからの情報で映像を動かし、回転させると投影画像も追従。インテリアが投影されたスケールモデルを裏返すと床下構造が。
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またセンサーを虫眼鏡状の「のぞき窓」に取り付ければ、それを持って360度どこからでも自由に検証できます。投影画像は自由に切り替えられるので、骨格や配線、内部レイアウトなど複数の要素を別々に、あるいは同時にチェック可能。
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プロダクトデザインにおけるバーチャルとリアルの境界の区分けは難しいもの。クレイモデルで実物大の造形やボリューム感は確認できても、本当に効率的で優れたメカニズムレイアウトかどうかはプロトタイプを作ってみるまでわかりません。このVremではその前段階で、おおまかなCADデータを比較的ラフなスケールモデルに投影し、パッケージレイアウトなどを検証しつつスタッフ間でイメージを共有できるというメリットがありそうです。

コストやスケジュールなどの点で、可能な限りバーチャル世界で問題解決しておくことが望ましいわけですが、画面で現実世界での存在感を検証するのは難しいものです。この部分でさまざまな模索が続けられ、画面内に現実と同じスケール感を持つ仮想世界を構築し、そこでの「現実のプロダクト」を作り出してしまうことを提案するメーカーもあります。今後も各社から、さまざまな「バーチャルをリアルに体感する」ための装置が提案されることでしょう。

なおシンテックホズミでは、このVremを自動車メーカーや家電メーカーなどに売り込んでいきたいとのこと。

さてこちらは……実は設計・製造ソリューション展のほうの展示だったのですが、開発企業によるコンシューマー・プロダクトの一例として紹介。工業部品や金型の設計受託、試作、プロトタイプ製作などを手がける株式会社インクスの「商品」です。
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サターンロケットやスペースシャトルはバンダイの「大人の超合金」シリーズのもの。インクスではそれに合わせた発射台やクロウラーを製作し、販売しています。

これはナイロン粉末造形で製作されたもの。つまりラピッドプロトタイプの技術をそのまま使ったわけなのですが、ポイントはそれだけではありません。発射台の図面が入手できるわけではないので、一般的に入手できる書籍や画像を収集して分析・検証し、CAD図面やモデリングデータを作成したのだとか。

超合金と完全にスケールを合わせながらリアルさを追求し、3Dプリントできる上限の精巧さを実現したということで、実際に3Dプリントでここまで細かく複雑な形状が作り出せるのかと驚かされました。利益が出るかどうかは別として、社内スタッフのスキル向上やモチベーション向上に大きく貢献したようです。

立ち見も出る盛況を見せていたのは、坂本国際特許事務所が開催したセミナー。中国の知的財産に関わる判例が紹介されるとあって、みなさん熱心にメモを取っていました。
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(文/写真:古庄速人)
コンセプトカーではありませんが、ジュネーブショーの最後に紹介したいのがミア・エレクトリックというベンチャーのEVです。

●MIA Electric
ドイツのエッセンで、EVベンチャーとして設立されたのがミア・エレクトリックGMBH。ドイツメーカーということになるのですが、車両の製造はフランスのパリ近郊、ポワトゥ・シャラントで行なわれています。

ポワトゥ・シャラントはもともと自動車産業の集積地であることを利用して、自治体が強力にEV関連事業を推進。公用車両をEV化するだけでなく、EVベンチャーを多数呼び込んでフランス一のEV先進地域として活動しています。

フランスの開発企業ユリエーズのEV生産設備もここにあり、ミアはそのユリエーズの工場ですでに生産が開始されています。つまりドイツ企業がフランスで生産するEVということですね。すでに受注は開始されていて、世界100ヶ所以上から注文が来ているということです。

ミアのスタイリングは両側スライドドアを持つ1種類だけですが、長短2種のホイールベースを設定。これはショートホイールベース仕様のミア。3座席で200リットルの荷室容量を持つコミューターです。全長は2870mm。
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こちらはロングホイールベース仕様のミアL。全長は3190mm。
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ミアの運転席は車体中央。全幅は1640mmありますが、上下に大きくまわりこんだスライドドアのおかげで開口部を広くでき、乗降性は良好。
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室内レイアウト図。上からミアのマイクロバス、ミアLのMPVとバン。バンの荷室容量は1500リットル。
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この個性的なデザインを手がけたのはムラート・ギューナック。カーデザイン界ではVWやプジョーのチーフデザイナーとしての知名度が高いですが、現在はフリーランスとしてEVベンチャーに積極的に参画。スイスのマインドセットも彼のデザインです。
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メカニズムレイアウトはどれも共通で、床下にリチウムイオン電池を搭載。車体重量はショート3人乗り仕様で750kg。電池容量は8kWhで80~90kmの走行が可能、充電時間は3時間。オプションで12kWhに増量できるそうです。

年産12000台のペースで製造でき、6月に生産が立ち上がったばかりの2011年は6000台の生産を予定。見た目品質は高く、樹脂ボディによる安っぽさはほとんど感じられませんでした。価格はミアが23500ユーロから、ミアLが24500ユーロから(いずれも付加価値税込み)。

ミアとミアLの主要諸元は以下の通り。
MIA
Length / width / height (m):2.87 / 1.64 / 1.55
Curb weight incl. battery (kg):750
Permissible total weight (kg):1.195
Loading volume (l):approx. 200
MIA L
Length / width / height (m):3.19 / 1.64 / 1.55
Curb weight incl. battery (kg):784
Permissible total weight (kg):1.195
Loading volume (l):approx. 420 / approx. 998 folded rear seat

メカニカル・スペックは両車共通。
Motor power (kW):18
Top speed (km/h):110
Battery capacity (kWh):8 (optional: 12)
Maximum distance battery 8 kWh (km):80 - 90
Charging time battery 8 kWh (h):approx. 3
Charging voltage (v):230

ジュネーブモーターショーのコンセプトカーはひとまずこれで終了です。次回からはソウルショーにニューヨークショー、バンコクショーに上海ショーの紹介となります。お楽しみに。
(文:古庄速人、写真:古庄速人/ミア・エレクトリック)

●Rinspeed BAMBOO
ジュネーブでは毎年、風変わりなコンセプト提示で話題を提供してくれるリンスピード。従来の自動車から意図的に少しずらした視点がもたらす新鮮な印象は、各社のデザイナーに大きなインスピレーションを与えているはずです。

バンブーはジェイムズ・リズィの描くポップなキャラクターと、ウィンドウのないキャンバストップがとにかく大きなインパクトを持つEVですが、ただの「EVバギー」ではありません。

バンブーのスタイリングやカラーリングは「夏らしさ、ビーチや砂、南方の気楽さ。1970年代の南仏サントロペのビーチの追憶」で、さらに「タヒチの海岸にいるブリジット・バルドーとギュンター・ザックスを連想するかもしれない」とのこと。そしてこうしたイメージを補強するために、ヒッピー文化に基づいたポップアートを展開するジェイムズ・リズィを起用し、リズィのイラストをあちこちに配しています。

つまりバンブーは「サマー・オブ・ラブ」なのです。ユーザーに「ひと夏の経験」を夢見させるクルマであり、なおかつ社会現象としてのサマー・オブ・ラブをもたらす存在、というわけです。

さっぱり意味がわからないかもしれないので、もう少し説明をしましょう。環境対策や安全対策に悩まされて重苦しい雰囲気に包まれた現在の自動車産業に対し、自動車への夢がロマンス映画のごとく甘く語られた時代へのノスタルジーを込めつつ、ゼロ・エミッション車だけに進入を許された自然環境の中で愛を囁くことの素晴らしさを謳い、EVのカウンター・カルチャーとしての可能性を表現しているわけです。リンスピードいわく、バンブーは「過ぎ去った日々の自動車を再解釈し、未来に向けて進化させたもの」なのだとか。
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リンスピードのコンセプトカーは、自動車産業に限らずさまざまな企業との協業、あるいは自動車への応用を模索し、それぞれの業界に刺激を与えることも大きな目的のひとつ。今回は竹を原材料にした繊維が天幕や座席に使用され、それが車名の由来になっています。表面はナノコーティングされ、防水性を確保しているからビーチチェアとしても最適とのこと。
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内外装の各所に竹から発想した造形を反復。テールゲートやロールバーの支柱は複合繊維のパイプをそのまま使用しています。
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折り畳み電動アシスト自転車は荷室両脇にあるトランクに収納。EVすらも進入を許されない地域への移送手段の確保。
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インテリアはとにかくシンプルで、インパネも「竹を割った」ような、さっぱりした形状。回転式のリッドの内側には、スマートフォンなどさまざまな機器を収納できます。またリッドを閉じれば突起を隠せるので、従来の量産車では乗員保護の観点から採用できない大型トグルスイッチも問題なく使えます。ステアリング周囲をシンプルにするため、ライトのスイッチもインパネ左端に配置。ウィンカーまでもここに配置したのはさすがにちょっとやりすぎな気がしますが……
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インパネ両端には笹の葉か、はたまた一輪挿しの花かと思う形状のスピーカーが。インテリアに彩りを添えています。こうしたバンブーのデザインを「バカバカしい」と思うでしょうか? 

しかしこの陽気さこそ、意外とシリアスな問題を解決するのに役立つこともあるのではないでしょうか。現在のところEVは自動車のメインストリームではなく、マイノリティのカウンター・カルチャーとしての存在。だからこそ、エキセントリックな演出で衆目を集めることは有意義。そして音楽の世界でロックがそうだったように、ひとたびムーブメントが発生すれば、スタイルの常識をガラリと変える可能性だってあるわけです。

EVの普及で道路インフラが変わると、人とクルマの関係性が大きく変わるかもしれない。そんな可能性の中で、とびきり楽天的な未来予想をしてみたのがバンブーなのです。

(文:古庄速人、写真:古庄速人/リンスピード)
EVに歩行者向け警告音発信装置義務付け

7月8日、アメリカ運輸省道路交通安全局(NHTSA)はEVやHVメーカーにたいして「自動的に警告音を発生するシステム」の搭載を義務付ける方針を明らかにした。これまで静粛性の向上に苦心してきたカーメーカーが、静粛すぎることにも対策しなければならないとは皮肉な話だが、歩行者への安全対策として手抜きは許されない。

とはいえどんな警告音が適切だろうか? テスラは2年ほど前、電子音かV8のようなエンジン音か選べる装置を提案したことがある。

警告音も個性のうちと考えれば、個々の車で明確に違ったいい音を出せないものだろうか? 出来れば難聴の人にも車の接近がわかる装置を発明してもらいたいものだ。提言ある人、どんどんご意見を寄せてください。

(文:藤本彰)
●EDAG LIGHT CAR Open Source
マグナ・シュタイヤーと同様に、自動車メーカーへの技術開発支援を行なっているEDAG。社内にデザイン部門があり、自社技術で具現化できるスタイリングをも提案することで付加価値を強調し、自動車メーカーのパートナーとして活動しているのもマグナ・シュタイヤーと同じ。

そのEDAGは2年前から「ライトカー・オープンソース」というプロジェクトを進行中。これは小型軽量EVのプロジェクトなのですが、「オープンソース」と名づけられているのは外部の中小企業をパートナーに迎え、それぞれが持つ先端技術や素材を組み合わせて自動車全体の技術革新をしようとすることを表現しています。またそれによってもたらされる、新しいスタイリング要素を提案することも目的のひとつ。

これまではモックアップの提示のみで、ヘッドライトメインビームを除く前後ランプを有機ELパネルにし、ランプユニットの概念を変えることが提案されていました。
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いまのところ具現化されてはいませんが、インテリアにも有機ELを活用するスケッチが公開されています。
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そして今回はいよいよ、テストカーのシャシーを公開。ピラーのチューブが貧相に見えますが、これは基本的にはシャシー部分だけで衝突試験をクリアでき、ピラーやルーフは衝撃を直接的に吸収させないで済むため。
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重い電池を支えるための床下の強度確保が低重心化を加速させ、ボディの造形自由度を高めるというのはエンジン車にはないEVならではのメリット。従来型のフル・モノコックである必然性はないのです。

そういうわけで、モックアップでは完全なモノフォルムを表現。プロジェクトが進展し、次はインテリアのレイアウトを見たいものです。
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(文:古庄速人、写真:古庄速人/EDAG)
震災復興ボランティア活動をさらに広めるための活動体験報告と被災地の人々のメッセージを下記日程で展示します。

日程:7月13(水)~15日(金)、19日(火)
時間:10:00~20:30(13日は12:00から開場)
場所:東京都港区六本木 5‐17‐1 AXISビル4F JIDAギャラリー

詳細は下記URLをご覧ください。
http://designtrade.jp/archives/748

※Design&tradeは、「デザインと様々なモノ・コト・気持ちを交換する」を意味し、JIDA(社団法人日本インダストリアルデザイナー協会)東日本ブロックに所属するデザイントレード委員会のメンバーが中心となって活動をしています。

(編集部)
7月6日~8日、東京ビッグサイトで東京デザイン製品展が開催された。

年に一度、デザインという命を吹き込まれた製品が世界中から集まる、という触れ込みだが、前回ほどの盛り上がりには欠けた。しかしユニークな製品がなかったわけではない。トノクラフト社が出展していたPCラック(あるいはスタンド)がそれだ。剛性感があり見かけより遥かに軽量。PCを置かなければサイドテーブルにもなる。

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もう1点は「ランファンネスト」と称するカプセル型の個室。内部には自動車用シート1脚と液晶TV、LEDランプなどが用意され、適度に換気されている。眠ろうが瞑想にふけろうが、DVDを見ようが自由な個人空間が得られる。「瞑想カプセル」とでも名づけてオゾン発生器などを仕込み、駅などでレンタルすればビジネスになりそうだ。デザイナーで社長の外岡和雄さんは元ヤマハ発動機でヨットのデザインを担当していた人。CAR STYLING誌の読者だったとかで、「カリスマ編集長に会えてうれしい」などとおだてられた。

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H1480×W1800×D1870mm

トノクラフト株式会社HP:
http://www.tono-craft.com/



さらなる1点はツインバード工業の「オーライト」(この名称は他社製品にもあって紛らわしい)。LEDをオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂で包んだしゃれたランプで室内の間接照明にも首にぶら下げ懐中電灯にもなるという二面性が新しい。充電機能を備え、停電でも数時間はもつ。Ni-MH単4を4本使用。

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ツインバード工業株式会社HP:
http://www.twinbird.jp/

(文/藤本彰、写真:トノクラフト、ツインバード)
7月7日、『東京国際ブックフェア』(7/10まで)を取材した。お目当てはハードボイルド小説家・大沢在昌さんの基調講演。「新宿鮫」シリーズで俄然脚光を浴び、最近は電子ブックで出版したことが話題になった。10時半の開演に9時半過ぎから列が出来、2000人が会場を埋めたから大変な人気である。

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前半は自己紹介を兼ねた最近のエピソード。後半は電子書籍と出版界と小売書店の動静。電子書籍が普及すれば書店の存在価値が薄らぐことは自明の理だが、書店が何も対策していないこと、販売のプロが少ないことを彼は指摘した。おびただしい書籍の山に消費者は立ち尽くし、どんな本を読むべきか悩んでも的確に対応できる店員がいないというのだ。書店にしてみれば人件費の安いアルバイトしか雇えず、知識のない彼らに満足のいく対応を求めるのは無理だという。だから客足が遠のく。

一方の電子書籍は端末ディヴァイスの競争が過熱し、いやがうえにも増えてくるだろうが、電子情報端末は消費者とのコミュニケイションが苦手だ。店員と読者、人と人との意思疎通では書店に分がある。電子端末で読んで気に入れば紙の書籍を購入する人が少なくないので、双方成り立つ環境を構築するべきという大沢先生の主張だった。そのためには編集者が作家を見出し育て、読者もメールで作家と交流する。Win-winの関係がそこから生まれるという。声はいいし、適度に笑いを取り、話はわかりやすい。あっという間の90分だった。

2001年から開設されている大沢オフィス公式ホームページも覗いてみたがケータイ配信などもあって、卓越したビジネスマンとしての現代流行作家の側面がうかがえた。

大沢オフィス公式HP:
http://www.osawa-office.co.jp/

(文/写真:藤本彰)