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10月3日に、2011年度のグッドデザイン賞選定結果が公益財団法人日本デザイン振興会(JDP)から発表されました。

今回は審査対象3162件のうち、受賞したのは1112件、受賞企業数は649社。この中から選ばれるグッドデザイン大賞や特別賞などは11月9日に発表されることになっています。

受賞結果はJDPホームページ内の該当ページ(http://www.g-mark.org/archive/2011/gda.html)で閲覧可能。

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また10月3日より、今年度の受賞対象を紹介する企画展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2011」が、東京ミッドタウン・デザインハブで開催中。各部門の審査委員からとくに大きな支持を集めた作品73点の現物やパネルで展示しています。

この企画展示は11月13日まで。自分もこんどの週末に行ってみようかと考えているところです。

GOOD DESIGN EXHIBITION 2011:http://www.g-mark.org/archive/2011/exhibition.html

(文:古庄速人)
いささか旧聞……というレベルではなくてものすごく恐縮なのですが、8月26日に東京ミッドタウンで行なわれた東京デザイナーズウィークのプレス発表会についてのレポートを。

2011年の東京デザイナーズウィーク(TDW)は11月1~6日、明示神宮外苑を中央会場として開催されます。

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今年のテーマは「LOVE 地球への愛、人への愛、モノへの愛」 心の環境、生活環境、地球環境という3つの環境について、デザインとアート、ミュージックの力で表現するとのこと。

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挨拶するデザインアソシエーションの川崎健二理事長。今回は中学生以下の子供を連れて来場すると、子供が無料なだけでなく親の料金も割引く「親割」を導入したことを強調。「教育の場としてTDWを使って欲しい」という願いを込めた処置だということです。

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会場デザインについて説明するフロリアン・ブッシュ。東京を拠点に活動する建築家で、今回のメイン会場のデザインを担当。

2011年の会場イメージ。ピンクは「LOVE」にちなんだ今回のテーマカラー。
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このほか、11月4日に会場内で経済産業省による「CREATIVE TOKYO フォーラム」が開催されると発表がありました。これはクール・ジャパン戦略の一環として、クリエイターたちが日本発のクリエイティブ産業の振興や、そのための社会基盤構築などについての議論を交わす予定になっています。

東京デザイナーズウィーク2011:http://tdwa.com/


(文:古庄速人、写真:TDW事務局/古庄速人)
国土交通省やITS Japan、社団法人ITSサービス推進機構などが主催する『ITSスポットサービス展示会』に行ってきました。

これは10月2日から7日まで、東京・汐留の汐留シオサイト、カレッタ汐留の地下コンコースで開催されているもの。
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展示内容はITSスポットサービスの概要パネル説明、同サービス対応のカーナビ、そのカーナビを搭載した車両2台など。
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路側に設置され、各車に情報を発信するアンテナも展示。
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上が沖電気、下が東芝の製品。インフラ機器ということで、コストを最優先したとおぼしきデザイン。景観への配慮がまったく感じられないというのはいささか残念なところ。

一般大衆にとっては、このサービスによって提供できる情報が付加価値となるため、こんなのぼりが立てられていました。
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この展示会、国土交通省・道路局道路交通管理課ITS推進室によれば「官民一体となって、サービスの普及促進を図るため」に開催したとのことですが、ここを通る通勤者で直接的に新サービスのメリットを実感する人がどれだけいるのかは未知数。

今後は主催者に名を連ねるNEXCO各社、首都高速、阪神高速のSA/PAなどでも同様の展示を行なう予定もあるとのことなので、ドライバーにアピールできるのはそちらのほうになりそうです。

国土交通省道路局ITSページ:http://www.mlit.go.jp/road/ITS/j-html/

(文/写真:古庄速人)
ザガートがデザインと生産を手がけたアストンマーチン車を紹介していきましょう。

Aston Martin DB4GT Zagato
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ザガート入社間もないエルコーレ・スパーダによる1960年の傑作。ボディはアルミ製で、ベースのDB4GTより45kg軽量。前後オーバーハングを切り詰めつつ、可能な限り流線型を成立させようとするスタイリングです。

エンジンは3670ccの直列6気筒。ボンネットは思い切り低くするため、中央部だけを盛り上げてシリンダーヘッドと接触しないようデザインされています。
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Aston Martin V8 Zagato
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V8をベースとするGT。1986年のジュネーブショーで初公開。デザイン担当はスパーダの後任としてザガートのチーフデザイナーとなっていたジュゼッペ・ミッティーノ。

ザガートの造形的特徴とアストンマーチンの意匠を、当時の最新トレンドだった直線的・幾何学調グラフィックスで表現。エンジンは5341ccのV8で、ボンネットの巨大なバルジはキャブレターのファンネルを収めるためのもの。
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Aston Martin V8 Zagato Volante
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1987年のジュネーブショーで公開された、V8ザガートのコンバーチブル版。ボンネットのバルジが消失したのは、インジェクション化されてファンネルが不要になったため。

フロントグリルは簡素化を極め、とうとうグラフィックスのみに……と思いきや、バンパー下部の開口部に注目。こちらはアストンマーチン固有の「凸」形になっています。ヘッドライト部分はシャッターで覆われ、点灯時はランプ本体の上部に収納される仕組み。非点灯時はシャッター部分を含めたフロンとエンド全体で「凸」形を表現。
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Aston Martin DB7 Zagato
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ザガートの原田則彦チーフデザイナーがデザインを指揮し、2002年のパリモーターショーで初公開。DB4GTの特徴を盛り込んだマッシヴなスタイリング。リアエンドのコーダトロンカ形状は、DB4GTザガートよりも後にザガートの個性となったもの。全長はDB7より211mm短縮されています。

2座席と割り切ってトランクリッドすら廃止するという潔さが、ここまで大胆なスタイリングを可能にした要因。実はリアエンドのランプ内側が小さなハッチになっていて、トランクスペースは確保されています。
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Aston Martin DB AR1
2003年のロサンゼルスショーで初公開された、DB7ザガートのオープントップ版。車名の「AR」はアメリカン・ロードスターのこと。
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このモデルだけ、車名に「ザガート」の名が冠されていません。その理由はDB7ザガートのようにシャシー長を短縮せず、DB7ヴォランテそのままなため。あくまでDB7ヴォランテの特別仕様車という位置づけなのです。これはシャシーに変更を加えると別車種扱いになり、新たに衝突安全試験を受けなければならないというアメリカの規則を避けるための処置だったようです。

Aston Martin V12 Zagato
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2011年のヴィラデステで初公開。フランクフルトショーには量産仕様が展示されるという噂でしたが、残念ながらプロトタイプのみの公開でした。

DB4GT発売から50周年という節目を記念するモデルでもあります(60年発表のDB4GTザガートは61年から発売)。V12ヴァンテージをベースに2座席、アルミボディ、短縮された全長という一連のザガート製アストンマーチンの特徴をすべて踏襲したデザイン、そして各部のスタイリング。量産モデルの登場が楽しみですね。

(文:古庄速人、写真:アストンマーチン/ザガート/古庄速人)
『イタリア車のデザイン・カロッツェリア編』の制作に集中し、ブログの更新をしばらく休ませていただいておりました。楽しみにしてくださっている方がいらっしゃるかどうかはわかりませんが、もしいらっしゃるならご迷惑をおかけして申しわけございませんでした。

ようやく本が発売となりましたので、あらためて当ブログのほうも更新を再開したいと思います。ニュースとしては鮮度がだいぶ落ちてしまっているものも多々ありますが、何卒ご理解とご容赦のほど、お願い申し上げます。

というわけで、今回はイタリアのコンクールデレガンス、コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステで公開された、ザガートの「コンセプトカー」を紹介します。ザガートによって少量生産される予定の、アストンマーチンV12ザガートです。

Aston Martin V12 Zagato

コンセプトを名乗るのは、市販される車両ではなくプロトタイプのレース仕様だから、ということのようです。実際にこのスポーツGTはニュルブルクリンク24時間レースにも参戦し、完走を果たしています。
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ベースはV12ヴァンテージで、エンジンも6リッターV12と同様。ただしチューニングを施されて最大出力は517ps、最大トルクは58.1kgm。2012年に150台限定で生産されることになっています。
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ベース車のフェンダーがゆるやかにうねる優雅な外観から一転、パワーがみっちりと詰まったような、凝縮感のあるスタイリングに。この方向性は日産GT-Rと同じスポーティさの表現ですね。

オーバーハングが短いために太っちょに見えるのもGT-R同様ですが、このいささか寸詰まりにも見えるシルエットは過去の多くのザガート車に共通するものがあります。

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リアエンドはザガート得意の『コーダトロンカ』でこそありませんが、オーバーハングを最低限度の長さにして面を絞り込むのはやはりザガート流の美学。リアランプの周囲のブラックアウトされた窪みは、リアフェンダーの上面と側面、それに車両後端面を意図的に分割し、ボリューム感と重量感を減らす効果がありそうです。

いっぽうこちらは「生産型」として公開された画像……といっても、外観上の変更部位はほとんどないようです。
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さて、これだけではさすがにいまさらすぎるネタなので、せっかくですからこれまでにザガートが製作したアストンマーチンの各車も紹介することにしましょう。次回更新をお楽しみに。

(文:古庄速人、写真:ザガート/アストンマーチン)
大変お待たせしていた『イタリア車のデザイン・カロッツェリア編』

本日、発売いたしました!

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定価1890円、全国書店で発売中です。
またメールでのご注文も受け付けております。

ご注文メールアドレス:order@carstyling.co.jp

詳しくは公式サイト http://carstyling.co.jp/?p=360 をご覧ください。

公式サイトでは内容の一部を見ていただくことも可能です。

定期刊行誌ではまとめきれない、イタリアン・カロッツェリアのディープな情報を目一杯詰め込んだ一冊。
ぜひお買い上げください。よろしくお願いいたします。

(カースタイリング編集部)
『イタリア車のデザイン カロッツェリア編』について、
発売日が再度変更になりましたのでお知らせいたします。

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※表紙イメージは変更になる可能性があります

The Century of the Car Design 3
カースタイリング・スペシャルエディション
『イタリア車のデザイン カロッツェリア編』

発売日:2011年9月29日(木)
価格:1890円 (本体1800円+税)
テキスト:日本語のみ
判型:A4ワイド、112ページ、オールカラー

先行予約をご希望の方は、下記アドレスにメールをお送りください。
上記価格より特別割引にてお届けします。

受付メールアドレス:order@carstyling.co.jp
先行予約価格:1600円(税、送料込み)
予約受付締切:9月25日(日)

注文や発送方法などについてはカースタイリングHPをご覧ください。
http://carstyling.co.jp/?page_id=189

また立ち読みページも設けました。一部のページのみの掲載になりますが、誌面の雰囲気を感じていただけたらと思います。なお実際の誌面とは異なる可能性がありますのでご了承ください。

一般的にはなかなか知ることのできないカロッツェリアの情報をふんだんに盛り込んでいます。資料価値も高いこの1冊。ぜひお買い求めください。



~掲載内容~
・カロッツェリアとは?
・カロッツェリアの所在地
・珠玉の作品群 各社の傑作車アルバム
・ピニンファリーナ Pininfarina
・ベルトーネ Bertone
・イタルデザイン-ジュジャーロ Italdesign-Giugiaro
・イデア I-DE-A
・ザガート Zagato
・カスターニャ・ミラノ Castagna Milano
・フィオラヴァンティ Fioravanti
・その他のカロッツェリア:
 トリノデザイン、フミアデザイン、チャーダデザイン、パオロ・マルティンなど
 Torino Design / Fumia Design / Tjaarda Design / Paolo Martin / etc.
・カロッツェリアの現状
・消えたカロッツェリア:
 ギア、カロッツェリア・トゥーリング、ミケロッティ、ヴィニャーレ、コッジョラなど
 Ghia / Carrozzeria Touring / Michelotti / Vignale / Coggiola / etc.
・日本の自動車メーカーとカロッツェリア
・カロッツェリアで活躍した日本人デザイナーの手記
・ミニチュアモデルにみるコンセプトカー
・デザインスクール紹介:
 スクオラ・ポリテクニカ・ディ・デザイン Scuola Politecnica di Design (SPD)
・日本にあるレストアショップ
・カロッツェリア概略年表

※内容は一部変更になる可能性がございます。

度々の変更で申し訳ありませんが、
よろしくお願いします。

(編集部)
カリフォルニア州モントレーで開催されていたぺブルビーチ・コンクール・デレガンスで、キャディラックはコンセプトカー・シエルを公開しました。

●Cadillac CIEL
シエルとはフランス語で「空」のこと。4ドア4人乗りの、空と一体化できるオープントップ・ラグジュアリー・サルーンがシエルです。海沿いの道を2組のカップル、つまり4人がドライヴするためのクルマ。
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全長5174mm、全幅1968mm、全高い1270mm。ホイールベースは3175mmという堂々たるボディサイズながら、エンジンは3.6リッターV6ツインターボという比較的控え目なもの。ただしリチウムイオン電池とモーターを搭載したハイブリッド。
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エクステリアのデザインは、現行ラインナップの特徴を踏まえながらも新しい表現を模索。これがキャディラック・デザインの新章突入のプロローグ、ということのようです。「アート&サイエンス」をテーマに掲げてシンプルな面とシャープで直線的なエッジで近未来感を演出している現行のキャディラック・デザインに、どことなく「旧き良きアメリカ車の黄金時代」を彷彿させるテイストを加味したスタイリング、とでも言いましょうか。
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切り立ったフロントエンドに短いフロントオーバーハング、長く伸びたように見え、優雅なリアエンドというプロポーションがノスタルジックに感じる要因でしょうか。
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アンベールにはGMグローバルデザイン・ヴァイス・プレジデントのEd Welburnも参加。
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プレゼンテーションするキャディラック・グローバル・デザインディレクターのClay Dean。
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少しですがスケッチをお見せしましょう。当初はリア・オーバーハングも切り詰めて「優雅だけど引き締まった」プロポーションを意図していたようです。
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シエルはカリフォルニアのノースハリウッド・デザインセンターの作品で、Frank Saucedoがプロジェクトを指揮。エクステリアのリードデザイナーはNiki Smart、インテリアはデザインマネージャーのGael Buzynが担当。

「エクステリアとインテリアの各部には、ヴィンテージ木製ボートに見られる正統なクラフトマンシップがある」とBuzyn。なるほど、フロントエンドからリアエンドまでピンと張りつめたようなフェンダートップと下部のモールドは、ボートの造形を思い起こさせます。リアエンドの両端が鋭く尖り、中央が奥まった山型の「ボートテール」スタイル。

前後ランプはLEDを採用。ヘッドライトはモールドと、リアランプはエッジと一体化し、存在感を主張しません。グラフィックスに甘えず、立体造形で見せるスタイリング。
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インテリアもオリーブウッドをふんだんに使った優雅なもの。ただし造形そのものは、ここ数年キャディラックが提案してきたテイストの延長線上にあることがわかります。メーターパネルは円形のアナログ風スピードメーターのみが存在感を主張。その他サブメーターはやや奥まった液晶パネルに投影。
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(文:古庄速人、写真:GM)
●Scion FR-S Concept
FT-86コンセプトのサイオン版……なのですが、ジュネーブで公開したFT-86IIとはディテールがかなり異なっています。もちろん2リッター水平対向エンジンなどのメカニズムとそのレイアウトは同じなのでしょうが、FT-86IIとはシルエット以外の外観がことごとく異なっているのがいささか不可解。
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トヨタとサイオンでキャラクターを分けるのであれば中途半端に共通性を持たせず、もっと大胆に差異化を図ったほうがいいでしょう。逆に市場ごとにディテール表現を変える程度であれば、もっとボディパネルを共用してコストを抑制したほうが得策。まあこうした浅薄な予想をかわし、真相を隠しておく狙いがあったのかもしれませんが……

トヨタが公開した画像は、どうやら前回のレクサスLF-Ghと同じく外観のみのモックアップを撮影したもののようです。実際にショー会場で公開されたものも、同じモックアップだった模様。それにしても画像加工がすごいですね。ここまでリアリティをなくして嘘くささを拭えないほどイジりまくっているのも、なにか意図があってのことなのでしょうか?
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ちなみに寸法は全長4272mm、全幅1816mm、全高1204mm。全高の低さが際立っていますが、スタイリングもそれを強調する方向でまとめられています。どういうわけかディテールの画像ばかりがやけに充実しているので、それらを見てゆきましょう。

ボンネット前端はかなり低くなっていますが、バンパー部分は一段盛り上がった不思議な造形。シャープさの表現と歩行者保護要件の両立が狙い?
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繊細なグラフィックスのヘッドライト。
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ボディ面から突出したリアコンビランプ。
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リアガラスは凹形のグラフィックス。ハッチバックではなくノッチバックなのかな?ハチロクを名乗っているのに?
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大胆なキャラクターライン。ロッカーパネルがボディ色でないのは、ボディサイドの厚み感を減らすため。それが後輪よりも前から跳ね上がっているのは躍動感の演出に貢献。
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シャープなフロントのインテークと、それと同じ造形テーマを反復したマフラーエンド。リアバンパー下端がボディ色でなく、またディフューザー状に大きく跳ね上がっているのは、リアエンドの量感と厚み感を大きく軽減。
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サイドミラーもツートーンカラーでシャープさを見せ、量感を低減。
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フィン状スポークのホイールと特製タイヤ。
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FR-Sは2012年から販売されるようですが、それならばとっくに量産モデルのデザインは確定しているはず。しかしここまでFT-86IIと異なり、しかも玩具的に見えるスタイリングにしたのはなぜなのでしょうか? インテリアをいまだに公開できない事情もあるのでしょうから、量産モデルではまたさらに印象の異なるスタイリングとなっているのかもしれません。

次回はFT-86とFT-86II、そしてこのFR-Sのスタイリングを見比べてみることにしましょう。

(文:古庄速人、写真:サイオン)
4月に開催されたニューヨークオートショーでのコンセプトカーを紹介したいと思います。

もともとニューヨークショーは、日本メーカーが大きな存在感を見せるイベントでした。それはビッグスリーのお膝元、デトロイトではアメリカ勢が主役となるため、他の国際ショーに力を入れるという傾向があるためです。アメリカには大規模なモーターショーがデトロイト、シカゴ、ニューヨーク、ロサンゼルスと4つあり、日本勢は日本車シェアの低い中部ではなく、小型車も多く走っている東西両岸でアピールしたほうが宣伝効果が高いという事情もあります。

というわけで今回のニューヨークの主役はトヨタ勢だったようです。残念ながら編集部が取材に行ったわけではないので広報画像のみですが、紹介していきたいと思います。

●Lexus LF-Gh
次期GSの予告と目されるコンセプトがLF-Gh。歴代GSは大きな弧を描くルーフラインで猫背なシルエットを持っていますが、次期モデルからはLSとさほど変わらないシルエットになるようです。後席の居住性を重視した結果でしょうか? ちなみに全長×全幅×全高は4890×1870×1450mm。
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なにより目を引くのは、とっくり形の巨大なフロントグリル。レクサスでは「スピンドル・グリル」と呼ぶそうで、今後のレクサス車共通のイメージなのだとか。

ただしよく見れば、実際に開口しているのは下半分のみで上部はダミー。つまりはショーでのインパクトを狙ったフェイクなのです。なぜこのようなことをしたのか、については最後に。
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グリル以外のディテールについては、これまでレクサスが表現してきた造形やグラフィックスを誇張したもの。たとえばシャープな鋭角(90度以下の折り返し)と柔らかさを感じさせる鈍角(90度以上の折れ線)の組み合わせ。外側にエッジ、内側には丸みを持たせたモールドなどですね。

LEDのポジションランプやバンパーのインテーク、それにリアのコンビランプの輪郭などに鋭角的な「L」字を反復。エンブレムと同じイメージのグラフィックスを外観のあちこちに配置することで、全体的なイメージを統一。
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リアのコンビランプは輪郭をエッジの効いた線、内部の発光部分を柔らかな曲線で構成。サイドウィンドウのモールドと同じ表現になっています。後輪から伸びる下端線が後端で立ち上がってバンパーを通り越し、トランクリッドにまで到達しているのもポイント。グラフィックスだけに頼らない立体表現で存在感を出すデザイン。

室内にも外観のグラフィックス表現を反復。
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弧を描く線が端に差し掛かると鋭角的に折り返したり、グラフィック要素の外側は曲率のきわめて小さな角、内側は緩やかなカーブにしたり。統一された部分的な意匠でブランドを主張するのではなく、インテリア全体でレクサスとしての共通性を感じさせるデザインです。

ところで、なにかとグリル開口部が話題となるLF-Ghですが、この「スピンドル・グリル」の造形は、なにも突然変異的に出てきたものではありません。

すでに発売されているCT200hのフロントをよく見ると、LF-Ghのグリルの輪郭と同じような、とっくり形のラインがあることに気づきます。実際のグリルのグラフィックスではないために少々わかりづらいですが、似たような角度で見比べてみましょう。
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こうしてみると、車種ごとに実際の開口部のグラフィックスが違っていても、この基本的な面構成を統一することでブランドイメージを演出するのでは、という想像ができます。既存高級ブランドのほとんどが採用している「わかりやすい統一意匠でブランドを主張する」という手法を、直接的には避けるのがレクサス流のスタイリング。

誰が見ても即座にブランドを認知できる「わかりやすさ」も重要ですが、「よく見ればそれと気づく」という美意識を盛り込むことで、他とは異なるブランドの個性を演出しようとしているレクサス。車内外のあちこちに統一ルールでデザインしたさまざまなグラフィックスを配し、全体でそれとなくブランドを印象づける、それがレクサスのデザインなのでしょう。

このLF-Ghの一見すると奇矯なグリルも、量産モデルでは大きく主張しない部分をあえてグラフィックスとして強調することで、見る者の間で議論を起こさせてブランドの名前とグラフィックスだけに頼らない個性の表現を印象づける狙いがあったのではないでしょうか。おそらく量産モデルとしての次期GSは、CT200hに近いグリル形状となっているはずです。

(文:古庄速人、写真:レクサス)