ATF圧送交換-メルセデスベンツGLE(W166)ATF圧送+ブレーキ周り+アドブルー撤廃他 | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

メルセデスベンツ 9速AT(9G-Tronic)の圧送交換です。

 

約3年前に完成して世に出した9G-Tronic専用アタッチメントも、現時点で48セットの販売実績となり、私の作った「9G-Tronic用圧送交換要領書」と共に日本全国48ヶ所の整備工場さんに納品させて貰っています。

 

 

メーカーの資料を手に入れて、解説の無い部分や不足している部分、一読二読してもイマイチ理解に苦しむ点などに対して出来るだけ分かりやすく、そして写真も多用しながら作業の流れの中で自分で感じた点やコツ、そして所々に裏技(というのは大げさですが、こうやったら上手く出来るよ!的なやつです)を織り込みながら作り上げた要領書で、それを見ながら作業したら最低でもフリークと同じ事が出来、それぞれのメカニックが持っているスキルなどをそこに織り込めば、場合によってはフリーク以上の事をやってのけるショップさんも出てくるのでは!?という位のものとして完成できている要領書だと自負しています。

 

株式会社フリークネットとして圧送交換をフォローさせて頂いているお取引整備工場さんは約500社あり、その方々のお仕事の邪魔をしない様に、あまり自社での圧送交換記事は書いておりませんが、それでもたまにはこういった記事を書かせて貰って、フリークが圧送交換アタッチメントを色々と作って販売しているよ!というアピールもさせて貰っていますし、、、今回は何よりも、久しぶりに私がゴゾゴゾと作業させて頂きましたので、ぶっちゃけ、自己顕示です(笑)

 

 

今更、私レベルが触ってしまいましたが・・・

大丈夫かな??

 

なにせ、人手不足でして・・・

 

 

 

メルセデスベンツGLE 350dです。

ミッションは9G-Tronicを搭載。

許容トルクに対する懐の深さでは世に出ている数多あるミッションの中でも秀逸の部類に入っていると私は思っています。

 


 

しっかりと覆われた下回り。

これらカバーを取り外すと、

 

 

 

トランスミッションオイルパンが現れます。

 

 

 

作業するためにはSSTが必要ですが、フリークネットではこちらも在庫しており、しかも格安で販売させて貰っています。

 

 

 

樹脂製オイルパンを取り外せばバルブボディが丸見えに。

ストレーナーはオイルパン一体型の為、オイルパン丸ごと新品交換が基本です。

 

 

 

綺麗に掃除をして、新品オイルパン組み付けの準備を。

 

 

 

必要な部品点数は把握しています。

 

始めて作業をする整備工場さんには、何を注文すればよいのかのアドバイスから、ちなみにフリークではどの様な請求項目でどの様な金額になっているのかも全てオープンにしておりますから、痒い所に手が届いていると思います。

あくまでも「参考」としての資料ですが。

 

 

 

古いオイルパンは、フィルター部分が変色していました。

磁石には鉄粉もたくさん付着。

 

丸ごと交換できる事が逆に気持ち良かったりします!

 

 

 

どす黒く汚れたATF。

現在の走行距離は34,000km。

昔オイルメーカーさんからも聞いたことありますが、「最初の5,000km位でガーーーと汚れて、そこからは緩やかに汚れが堆積して行く」という、まさにそれを物語っている様な汚れ方です。

 

 

 

SSTを使用して抜けて来る量はこの位。

 

 

 

圧送交換するにはサーモスタットが邪魔ですので、その手前でループを作る形でアタッチメントを装着し、トルコン太郎を接続します。

 

 

 

初期充填で5リットル。

 

 

 

エンジンをスタートして圧送交換開始です。

 

 

 

 

 

 

5リットル圧送の1クール目で結構綺麗になってきました。

この辺りは流石”距離浅”車両です!

 

 

 

しっかりと10分間のクリーニングを行い、

 

 

 

再び圧送交換開始です。

 

 

 

 

 

 

 

 

最初に排出したATFと比べても、段違いに綺麗になっている事が分かります。

新品ATFと遜色ないレベルまで綺麗になりました。

 

ここから9Gは診断機を使って油量調整を行って行きます。

 

診断機側で幾つかの工程を自動的に行ってくれます。

エンジンオフでのエア抜き、及びアイドリング状態でのエア抜きなどもあり、回転数を上げたり、2段階で温度を管理しながら、最後には不足ATFを補いながらの油量調整です。

 

 

 

ドレンプラグを取り外して、SSTを刺し込んでポジションを指定の位置に。

 

ここでオーバーフローさせて油量の最終調整を行って完了です。

 

多くのATでは、指定油温になったらオーバーフローで終了ですが、9Gは最後のこのルーティンが少し時間を要します。

しかし、逆に要件が満たしていない条件下では最終調整まで移行しないという一種厳密な管理が行われていますので、施工する側にとっても、そしてオーナー様にとっても安心出来る点ではないでしょうか。

 

 

続いて、一緒にご依頼頂きましたブレーキディスクパッドの交換です。

残量はしっかりありますが、何しろ汚れが酷い純正ディスクパッド。

これを低ダスト&高性能ディスクパッドに交換します。

 

 

 

ホイールボルトはごらんの通り特殊な形状です。

普通のソケットでも緩めることは可能ですが、それはけっして適合している訳ではなく、「ただ、緩められるサイズというだけ」なので、それは専用のソケットを使用する必要があります!と弊社スタッフの丸山談!

流石メルセデス乗り!

 

17mmソケットを使って緩めたり締めたりし続けていると、ホイールボルトの頭がだんだん形状変化を起こし、最後にはしっかりトルクがかけられなくなります。

 

ご自身のメルセデスのホイールボルトがこの形状だった場合、「専用ソケットはお持ちですか?」とのショップへの質問は必要かも知れません。

 

 

 

専用ソケット。

 

 

 

フロントはドリルド。

 

 

 

リアはプレーン。

 

前後共にディスク厚みはまだまだ充分にありましたので、今回は研磨にて対応させて貰いました。

 

交換は次のタイミングで。

 

 

 

綺麗に研磨されたブレーキディスクを装着。

 

 

 

フリークではシルベラミックをお勧めしております。

何処かのディスクパッドメーカーみたいに、大きさが多少合わなくて一部を削ったりなんていう不細工な事する必要はありません。

 

ドンピシャぴったり適合します。

 

 

 

上下のパッドグリップやボルトまで同梱されてきます。

 

 

 

スライドピンは古いグリースを綺麗に拭き取って、新しくシリコーングリースを塗布。

 

 

 

上下のパッドグリップを同梱の新品に交換してパッドを組みつけます。

 

 

 

フロント。

最後にドリルドのホール部分をドリルビットを手に持ち、指でクルクル回しながら埋まっている穴を綺麗にしておきます。

 

 

 

リアも完成。

当然ですが、前後共にブレーキパッドセンサーも新しい物に交換しております。

 

 

 

ホイールボルトには専用のペーストを塗布。

 

ポルシェ用のペーストで、銅ペーストでは無く、アルミペーストです。

ちなみに、こちらはポルシェ用として販売されている物(耐熱温度は1100℃)を使っていますが、Omegaの物も持っています。

Omegaの物は1ポンド(454g)で約20,000円という、価格も性能も笑ってしまうレベルで規格外!(耐熱温度は1200℃)

まぁ、100gで20,000円を余裕で超えるOmegaの超高性能シリコーングリースからしたら、可愛い価格帯かも・・・??

 

でも、そういったものを知り、そして購入して使用するというのも大切な事だと思います。

 

 

 

そして、最後にエンジンECUを取り外して、トラブルの多いアドブルーとNOxセンサーの対策プログラムをインストール。

 

更に、

・アイドリングストップ(エコストップ)ラストモードメモリー

・トルクリミット解除

・オートライト鈍化

のコーディングを実施して完成です。

 

本当はナビのSSD化もご依頼頂いておりましたが、どうしても時間を作れなくて・・・。

非常に申し訳なかったのですが次回のタイミングにての実施でお願いしました。

 

 

次回はトランスファオイルの交換もお勧めさせて頂きました。

以前にも書いたのですが(こちらのブログ)、トランスファオイル交換は非常に効果あり!!です。

 

 

引き続き、どうぞ宜しくお願い致します。

 

 

 

 

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