CVTF交換-ホンダ ステップワゴン(RK1)トルコン太郎での圧送交換 | フリークのブログ

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「それって幾らになるの??」にも、明確にお答えします(^^)

RK1のステップワゴン、CVTフルード圧送交換のご依頼です。

 

 

グループ会社である「株式会社フリークネット」は、

ATFやCVTFそしてDCTFの圧送交換に必要なアタッチメントの開発・製造・販売から、時には弊社にてお買い求め頂きましたプロの皆様に作業手順をお話ししたり、作業のコツやポイントなどをお伝えさせて頂いております。

 

今回のこのRK1に関しても、時々手順についての問い合わせがある車両ですので、こちらのブログにてその流れを説明させて頂きます。

 

 

作業のご依頼をお考えの方にとっても、

そしてプロの方にとっても、共に「ふむふむ」という感じで、ちょっとした事もでお役に立てればと思います。

 

ちなみに、同じモデルのステップワゴンでもミッション形状がちょっと違っているという事があります。

 

 

 

平成25年式 ステップワゴン。

 

 

 

まずは現在のフルードレベルを確認します。

ファンが2回回転した後、エンジンを停止してフルードレベルを計測です。

一滴も出て来ません。

まぁ、あるあるです。

 

 

続いて、オイルパン横のドレンプラグからCVTフルードを排出。

 

 

 

容器などに受けて、後々比較して分かりやすい様にします。

 

 

 

ドレンプラグ先端には磁石が付いています。

 

 

 

ウエスとパーツクリーナーを使って、

 

 

 

しっかりと綺麗にしてから、ガスケットを交換して組み付けます。

そしてオイルパンを取り外し。

 

 

 

オイルパン内にはまだこの程度残っていますから、取り外しの際は傾け過ぎない様に注意です。

 

それにしても、真っ黒ですね。

 

 

このタイプはこの中にストレーナーが存在しています。

 

 

 

取り外します。

 

 

 

バルブボディは可能なレベルで、パーツクリーナーを使い清掃します。

 

 

 

 

新品のストレーナー。

 

 

 

バイパスパイプが古い方のストレーナーに刺さったまま外れて来る事が多いので、

 

 

 

取り外して綺麗に掃除し、新品のストレーナーに取り付けておきます。

 

 

 

オイルパン内に設置されている磁石です。

 

 

 

2個設置されています。

 

 

無理に引き抜かないで下さい。

細いものを端から差し込んで、抜け防止の為の「カエシ」がありますから、引っ掛かりを解除してあげると、

 

 

スポンッと外れます。

 

 

磁石本体とスプリングプレートに分かれますので、共にきれいに掃除をします。

 

 

オイルパンも綺麗に掃除をし、磁石も元通り組付け。

 

 

ガスケットを交換して組み付けます。

カラーが2箇所ありますので正しい位置に収まります。

 

 

オイルパンの方が終わったら、続いて、トルコン太郎との接続に移って行きます。

これは下から見上げた写真です。

赤丸の部品がCVTフルードウォーマー(名称は、ホンダ車はクーラーではなくウォーマーです)です。

ボルト3本で止まっていますので取り外します。

 

 

ウォーマーを取り外すと、中に筒形のフィルターがありますので、そちらもこのタイミングで取り外します。

 

 

ウォーマーに現在付いている古いOリングを、

 

 

アタッチメントに移設します。

 

 

ウォーマー内部には冷却水が流れていますので、少しずらした位置で作業完了まで待っていてもらいます。

このミッションは少し高低差がありますので、接続アダプターの足は2段にして少し高さを出してあげる必要があります。

 

接続は、写真向かって左側にワンホース、写真ではまだ刺さっていない方にツーホースを接続します。

 

 

最初抜けた量が約4リットル近くでした。

初期充填で1リットルちょっと多い5リットルを充填します。

 

 

エンジンを始動。

真ん中のクリーナーモニターに、現在ミッションの中で流れているフルードが流れ込んできます。

総油量が確か8リットル程度。

約半分が抜けて、そこに新油が5リットル入っていても、ご覧の通りの真っ黒さです。

それでも、横に置いている比較用の瓶の中身と比べると、ずいぶんと透明度が上がって来ています。

 

 

圧送交換スタート。

 

 

 

5リットル終了。

このまま10分程度回して人工透析の様なモードでクリーニング。

 

 

 

そして再び5リットルの圧送交換をスタート。

 

 

 

 

 

5リットルスパンで行っている2回目の圧送交換が終了。

 

 

随分と綺麗になって来ました。

ここまでで使ったフルードはもう15リットルです。

 

 

ラスト、3リットルの圧送交換を開始します。

 

 

 

 

 

終了。

 

 

トルコン太郎を含め、殆どのチェンジャーでは、フルード量を重量計測し、そこからフルード残量(残リットル)を割り出しています。

 

現在のフルード残量は机上計算であれば2リットルですが、実際は残り1リットル程度であり、そして最後の最後は吸っても吸い切れない微量が残ります。

上記の様な計算から、最後のフルードレベル調整に必要であろう量1~2リットル程度を残したところでフィニッシュとします(それでも汚れが著しく酷い場合は、ここからさらにもう5リットルなど、圧送交換をさせて頂く事もあります)。

 

こちらのステップワゴンの場合、新油はほぼ無着色状態ですので、どうしてもミッション内部の汚れが多少混ざってしまい、ほんのりと色味が付いてしまいます。

仮にまだ数回圧送交換を続けても、これ以上綺麗になる事はありません(かなりの量を使えば別ですが)。

既にかなり透明度が上がっていますので、あとは新しく入ったフルードが内部の汚れを落として洗浄もしてくれます。

 

 

この段階でまだ電動ファンは回っていませんが、オーバーフロープラグを開いてフルードが溢れて来るのかを確認。

溢れて来ない場合は追加します。

(上の写真は更に使い充填しているところです)

 

 

少し溢れて来ました。

 

 

アタッチメントを取り外して、オイルウォーマーを元に戻します。

この時、ウォーマーはかなり熱いのでやけどに注意。

 

 

内部に使われている筒形のフィルターです。

 

 

新旧比較。

新品のOリングにはフルードを薄く塗布。

 

 

ウォーマーを戻す際、Oリングは新品に交換です。

 

 

ウォーマー本体、そしてミッション側当たり面を綺麗にして、こちらにもフルードを軽く塗布してからウォーマーを元に戻します。

 

 

試運転を行い、フィーリングの確認。

異常が無い事、そして戻って来てから漏れが無い事を確認し、

ホンダ車の場合は試運転で電動ファン2回回転させていますので、再びリフトアップしてからエンジン停止状態でオーバーフローでフルードレベル調整です。

 

この時、再び別の比較用瓶に採取します。

 

 

アンダーカバーを固定しているプラスチックリベットです。

殆どの車で、爪の部分が既に破損しているか、もしくは取り外し時に破損するかです。

プラスチックですので仕方ない事ですし、どこの整備工場さんでも代わりのクリップは幾つかの種類在庫しているはずです。

 

当然フリークでも結構な種類を在庫していますので、適合するプラスチックリベットに交換します。

 

爪部分が完全破損していなくても、経年劣化などで破損しかけている物は交換させて貰っています。

 

 

最後にフルードの新旧比較です。

その差は一目瞭然です。

透明度もここまで違います。

 

 

せっかくリフトに上がっているので、目視確認出来る範囲はちょっと点検を・・・と見ていたら、ドライブベルトに5~6箇所の亀裂を発見。

お客様にお伝えして、後日交換させて頂く事となりました。

 

 

 


今回のCVTフルード圧送交換では、

 ・CVTフルードパンガスケット

 ・CVTフルードドレンプラグガスケット

 ・CVTフルードオーバーフロープラグガスケット

 ・CVTフルードストレーナー

 ・CVTフルードフィルター

 ・CVTフルードフィルターOリング

 ・CVTフルードウォーマーOリング×2種類

 ・CVTフルード(HCF-2)

以上の作業を行っております。


ご用命、ありがとうございました<(_ _)>

 
 <参考データ:車両走行距離  101,830km>





※同じ内容の故障事例でも、必ずしも原因は同じとは限りません。同じDTCでも原因が多岐にわたる事もあります。修理の基本である、しっかりとした問診と診断手順で原因究明して下さい。「同じ部品を交換したけど直らなかったけど、どうして?」という意味不明の連絡が同業者様から寄せられています。基本の順守をお願いします。ユーザー様も、症状が同じだからといってお付き合いのある整備工場さんに「この部品を変えて下さい」といった指示はお控え下さい。


※弊社では時々整備ブログを書かせて頂いておりますが、ブログ掲載を行って欲しくないお客様は事前に申しつけ下さい。出来る限りこちらからも「掲載可否」を頂く様心掛けますが、折り悪くその接点を持てない事もあるかと思います。ご来店時アンケートにも、「掲載可否」の項目を追加させて頂きました。掲載内容・記述内容に付いて訂正・削除をご希望の方はご連絡下さい。出来る限り早急に対応させて頂きます。

 

 

 

 

 

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(1) フリークでは、密閉式ミッションの圧送交換が出来る様、様々なアタッチメントを製作・販売しております。メーカーから提供されていないストレーナーや、長期欠品しているストレーナーの在庫も出来る限り取り揃えています。商品一覧はこちらです → F-PETシリーズ

 

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愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました

 

 

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