今回のブログはいつもと少し違っていまして・・・
メルセデスベンツの純正診断機「XentryDAS」を持つと、
一体どんな事が出来るの??という質問を多く頂いていますので、
今回は、Xentryを使って診断をしたり、アクティブテストをしたり、診断チャートを確認したりしてみました。
汎用診断機もある程度診断は出来るのですが、
一番大きな違いは、
検出された故障コードから診断手順を導いてくれるという点ではないでしょうか。
今回は、同業者様よりお預かり頂きましたメルセデスベンツC200(204)。
大変お待たせしてしまいましたが、
診れる時間が取れましたので点検してみます。
まず、このお車の症状ですが、
「エンジンチェックランプが点灯」 です。
既に色々診て頂いております。
内容を詳しく説明して下さいました。
・・・・・・・・・
汎用診断機にて診断を進めると「ミスファイア」を検知しているので、既に、スパークプラグとイグニッションコイルは交換済み。
気になる点は、悪名高いカムマグネット不良からのオイル漏れで、
それが毛細管現象にてインジェクター・O2センサー・各ハーネス・そしてME(ECU)にまでオイルが回っているという事。
インジェクター・インマニ・スーパーチャージャーなども取り外してブローバイホースを確認済み。
カムマグネットからのハーネスは対策ハーネスにて対策済み。
・・・・・・・・・
もう既に、かなりの箇所を診て頂いており、
押さえる所は押さえて頂いています。
さすが!!
その業者様も複数シリンダーミスファイア検知は、二次エアによるものだと目星を付けられていた様です。
それでは早速診て行きます。
ミスファイアが複数シリンダーにて検知されています。
リーン異常も出ています。
そして、そして・・・
いつもの如く・・・
お預りしたら症状が出ない!!!
画面右端の「f」の文字、
現在故障なら大文字の「F」で表され、
過去故障なら小文字の「f」で表されます。
全て小文字の f です。
故障は現時点で起こってないんです。
もうね、いっつもこんな感じなんですよ!!
どうして、お預りしたら症状直るの!?
あ・・・
すみません。
落ち着いて行きましょう!
え~、まず疑うは・・・やはりエア吸いでしょうか。
ちなみにO2センサーは前回の車検時に交換済みとの事です。
アイドリング時の混合気がリーン過ぎるとの事。
この辺りまでは、汎用診断機でも検出されるでしょう。
Xentryはここから「点検」ボタンを押すと、診断チャートが出て来ます。
ブースト・エア・システムの漏れを点検します。
O2センサー(触媒前)を点検します。
以上、2つの点検を行う様に指示が出ます。
ブースト・エア・システムの漏れの点検です。
モニター右側には装着部品の配置場所、そして左側にはその名称が。
SSTを使って、こうしろ、ああしろ、と言われますが・・・
そんなSSTはありゃしません!
インテークエアシステムがきちんと取り付けられているかを確認せよ!と指示。
名称&イラスト付きです。
この辺りは既に点検して頂いていますので見送ります。
他にも、スモークテスターや可燃性スプレー噴霧テスト(ちょっと難しそうに言ってみましたが、単純にパーツクリーナーブシュブシュです)を行うのですが・・・
パーツクリーナーブシュブシュは私も行ってみましたが、これと言って怪しい箇所は無し。
エア吸いを疑うも、接続部の勘合や割れから吸っているのでは無さそうです。
O2センサーも点検も出来ます。
アイドリング状態では実測値点検が出来ませんので、回転数を2,200~2,800まで上げます。
実測値点検結果は、問題無し!
フューエルプレッシャ及び、内部の漏れの点検も出来ます。
フューエルプレッシャの実測値と、最小基準値をこの様な形で表す事も出来ます。
もう既にしっかり温まっていますが、
「コールド・スタート時のエンジン点検」まで出来ます。
ん~、、、それにしても、
エンジン回転数、高いなぁ。
いやいや、高いよね!?
コールドスタート時でも温間時でも、この204の基準値は700~800rpmですから、こりゃ確実に高い!
やっぱり、どこからか微量にエア吸ってない??
って、まだじわじわ上がって来てる・・・
なに?なに??
何が起こってるの??
スロボより後ろでは、一体何がある!?
おっ!
すぐ後ろに、チャコールキャニスターパージバルブから来ているホースが刺さっています。
パージバルブのエンジン側のホースを抜いて、指で蓋をします。
おっ!回転数が下がりました。
私ほどにもなれば、エアの吸わせ方で、回転数の上げ下げも可能なのですよ!!
でもそれ、なんの役に立つんだ!?
手動エアミックス!!
結局、1600rpm以上まで上げれました!
どーでもいいですよね。
過去にもBMWミニで、
・エンジンチェックランプが点灯
・冷間時にエンスト
・信号待ちなどで、急に回転が上がったり下がったりする
なんてのがありました。
それも原因はこのパージバルブでした。
はいっ!
次はこの「点検」タブ。
何だか怪しい感じの、パージスイッチオーバーバルブの点検をしていきましょう!
おっとその前に。
既に点検を終えた箇所に付いては、ご親切に緑のレ点が入ります!
パージバルブを開いたり閉じたりしてみます。
どんどんプラスに上げて行っても、小さな音でチコチコ言うだけ・・・
今度はマイナス方向に!
で、動かしている時に、急に音が大きくなったり、そして小さくなったり。
小さいままの時もあれば、大きなままの時もある。
これ、ちゃんと閉じているのかな??
ここ、開いたままだとエアー吸いますよね。
昭和の人間は、まずは叩いて直そうとするものなんです!
ちなみにこの後、再び上げ下げでポコポコ音が出だしたと思ったら、また途中から小さくなって・・・、そして後半は無反応。
一度取り外して吹いてみてもパージバルブは閉じず。
そしてなぜか、そのまま15分位放置していたら(配線もホースも未接続)、突然「ポコンッ!」っていって閉じました。
その後少しの間は正常動作。
そしてまた、アクティブテストしていると途中で動かなくなる。
こりゃ、ここからエアーを吸っていて、それが原因でリーン異常となり、複数シリンダーミスファイとなっていたという線が濃厚ですね!
他にも、排ガス濃度を測ったりなどを行って、他の要因も含め多角的に診断を進める必要がありますが、今回は故障診断では無く、「純正診断機ではどんな事が出来るのか?」って事なので、ここで終わりです。
他にも、フリーズフレームデータや、
配線図なんかも当然出るのですよ。
WISでは工数だって調べられるし、
EPCではパーツ展開図も出ます。
メルセデスベンツの診断をするなら、是非とも持っておきたい診断機ですね!
私なんかより、遥かに使いこなしている方も沢山おられますし、
それに、もっと色んな機能があるのですが、
拙くて内容の薄い説明で、なんかすみません(^^;
Xentryの触り部分だけでも分かって頂ければと思い、書いてみました。
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