BMW G11です。
冷却水の警告灯が時々点灯するという事で、お付き合いのある整備工場さんに入庫していました。
冷却水が漏れている箇所を探すべく何度か預かって点検をしたそうですが見つからず、冷却水タンクに保水をして様子を見られていましたが、今回は原因を見つけしっかり直して欲しいという事で、弊社へのご依頼となりました。
リフトで上げて点検します。
アンダーカバーの一部に冷却水が付着しています。
エンジンオイルのドレンプラグ周辺にも。
こんな所にも冷却水が。
まるで、エンジンオイルのドレンプラグから漏れているかの様に、その周辺に冷却水の付着が見られます。
そこから上に追いかけて行くと・・・
ありました！！
ウォーターポンプに後ろ側から刺さっているパイプの付け根！！
作業は上からですが、インテークマニホールドが邪魔で全く見えません。
色々部品を取り外して、ようやく見えました。
この部品の先端に付いているOリングが犯人みたいですが・・・
Oリングに何か跡が付いています。
どうやら、ウォーターポンプ側当たり面が腐食。
その腐食の際に数ヵ所が盛り上がり、Oリングの形を変えてしまったようです。
凄く細かいペーパーで綺麗に磨いてみました。
凸部分は綺麗になりましたが、何ヵ所かは巣穴の様になっています。
ウォーターポンプの交換も勧めさせて頂きましたが、
時間が無い事やご予算の都合で、今回はOリングを新品にし、当たり面には少し工夫を凝らしてから元通り組み付け納車する事に。
その後の試運転で漏れる事はありませんでしたので、
一先ずは良しとして、納車させて頂きました。
次に警告灯が点灯したら、ウォーターポンプ交換です！
アルミが腐食という事で電解腐食が頭をよぎりましたが、
こちら側Oリングはゴム・・・
迷走電流による電食？？
とにかく、
冷却水の性能＆濃度は適材適所合わせて行く事が必要な事と、
そして、こうなった原因をすぐに特定出来る様になる為にも、もっと勉強が必要な様です・・・
今回の冷却水漏れ修理では、
・インテークマニホールド脱着
・ヒートマネージメントモジュール脱着
・インテークマニホールドガスケット
・バイパスパイプ
・ガスケットNo6
・ガスケットNo7
・ガスケットNo8
・BMWアンチフリーズ（冷却水）
・ウォーターバイパスパイプ（ラジエータ～エキパンタンク間）クラックあり→ゴムホースに交換
以上の作業を行っております。
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
＜参考データ：車両走行距離 53,400km＞
■作業メカニック － 丸山恵志郎
■写真撮影 － 野間雄司
■文 － 野間雄司
※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。
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愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました
