エンジンのチェックランプが時々点灯するという事で、
同業者さんよりお預かりしました。
加速時などにチェックランプが点灯する事があるとの事ですが、
症状再現を頑張ってみるも、なかなかチェックランプは点灯しません。
メルセデス専用の診断機にて、フォルトチェックします。
エンジンカテゴリー内では、
エア・インテークの機能異常とエアポンプリレーを検出しています。
アクティブテストをするも、
ラジファンも同時に回る為、その音が余りに大きくてポンプ作動音を確認する事が出来ず。
エアポンプを単体テストする事に。
エアポンプを取り外して、12Vを直接流してみます。
ブレーカー付きの専用工具を使って電気を流しています。
余りに動かないので、一部分解してファン部がどの程度動くのかをテスト。
回転軸への衝撃を与えると何となく回り出すレベルです。
これはダメですね。
本来は、かなりの勢いで回るポンプです。
リレーは品番変更となっていて、
足が一本少なくなっていました。
もちろん回路も変わっています。
ポンプ交換完了。
ちなみにこのポンプ、当たり前ですが、本来はきちんと固定されていますが、何故かそのまま転がして置かれていました。
固定するブラケットは、捨てたのかな???
色々と配線やらリレーやら後付けパーツが多い様なので、
ブラケットがあると邪魔になったのかな??
それにしても酷いのは、後付けされた配線の数々。
ちなみにこの緑色の配線、後付けのLEDウィンカー付ドアミラーのフラッシャーリレーと結束されていて、フロント左のLEDポジション球へと行っていますが、配線をしている事で電圧降下が著しく、ポジション球が点灯しません。
その為取り外して一先ず養生。
軽く診ただけですが、
前出のLEDウィンカー付きドアミラー、
フロントヘッドライトユニット左右(LED&HID)、
LEDデイライトなど、様々な社外部品が付けられています。
出て来る、出て来る、
掻き出せば奥の方から幾らでも出て来る「適当配線」。
ヘッドライトのバラストは、結束バンドでヘッドライト本体に固定。
しかも1巻きだけ。
当然ずれていて、バラストはブラブラ・・・
助手席側SAMからも何かの電源を取っている様だけど、
自分の整備士人生の中で、
一番ワイルドな電源の取られ方を発見!!
こんな配線がされているもんだから、
当然フォルトも強烈な数がメモリーされていて、
そのひとつひとつを念の為診て行っていましたが・・・、
もう、根本から配線をすべてやり替える必要を感じ出し・・・
そもそも、そんな事などは希望されていない事も分かっているので、
今回は本来の依頼である故障修理のみの作業で終わらせて頂く事にしました。
念の為フォルトは一旦消去。
数ヵ所は配線に少し手を加えたので、
一先ずはポジション球も点灯し始め、メーター内のエラーの表示は無くなりました。
ただ、今後再び点灯する可能性はあるかも知れません。
格好いい高級車なのに、何だか勿体ない・・・
今回の配線修理では、
いやいやいや・・・
今回のエンジンチェックランプ点灯修理では、
上記内容も含め以下の作業を行っております。
・エアポンプ交換
・エアポンプリレー交換
・ポンプスイッチ交換
今回の修理ご請求額は、 ¥162,000- となっております。
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
■作業メカニック - 古味政直
■写真撮影 - 古味政直
■文 - 野間雄司
※同じ内容の故障事例でも、作業内容や手順、個体差や経年劣化、部品価格の変動等により必ずしも同一価格・同一修理とはなりません。上記価格や修理内容を他の整備工場さんに強要する様な行為はお控え下さい。
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★愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました