お盆休み中にお客様からの着信!
「ドライブ中、変な音がしたと同時にバッテリーマークが点灯しました!!」
しかも、当社から約60km離れた新居浜市という場所での出来事で・・・( ゚Д゚)!!
おそらくは発電機(オルタネータ)ベルトが切れたのが原因で発電がされなくなり、
バッテリー警告灯が点灯したものと予想されますから、
「このまま乗って行きましょうか!?」
というお客様に丁重に説明(^^;)
一先ず加入されている任意保険会社に連絡をして貰い、
車は新居浜からレッカー無料サービスを使って移動!
お客様ご自身は、自宅へ帰る費用のみ補償対象との事なので、
新居浜駅から電車で松山駅へ。
松山駅からタクシーを使って当社へ(移動費用は全て保険会社負担)。
お盆休み中の為、私は松山から離れていましたが、
こんな事があった時の為、代車の鍵をある場所に隠しておいて、
代車はすぐ出る場所に置いていましたので、
その代車に乗って頂き、お盆明けて部品が動き出すまでお時間を頂きました。
実はこのワゴンR、1年ちょっと前に当社で車検を受けて頂いています。
(次回車検までに走るであろう走行距離と、現時点でのベルトの状況から鑑みて、
ベルト交換が必要かどうかの判断を出来なかったという事から)
私、ベルト切れトラブルは整備士の恥だと思っていますので、
入庫してその状態を見るまではちょっと悩みました(^^;)
原因は、やはりオルタネータベルト切れでした。
そして、ベルト廻り全体がオイルだらけ・・・
ベルトが切れた原因は、
エンジンオイルが漏れ出し、その漏れたオイルがベルトに付着。
ベルトに浸み込んでゴム部分を軟化劣化させ、
結果ベルトが破断。
切れたベルトは引き裂かれた様に粉々になっていて、
あちこちのプーリーに絡み付いている始末。
オイルの付着があまり見られないエアコンベルトは問題なく現存・駆動していましたが、
それでも薄っすらとオイルの付着も見られましたので、
そちらのベルトも交換させて頂くとして、
さて、原因となっているオイル漏れはどこからだ!?
エアコンベルトも取り外して、エンジン側面を綺麗に掃除します。
まず一つ目の原因は、
写真下の、クランクシール(歯車の様な丸いプーリーの奥)。
もう一つは、オイルコントロールバルブの根元から。
(こちらは、あまり酷くはありませんでしたが、予防整備も含めて作業)
一番酷かったクランクシールを交換します。
クランクプーリーを取り外します。
ちなみにこの車のクランクプーリー、非常に外しにくい場所にあります。
右側エンジンマウントを取り外し、エンジンを斜めにします。
それでもアクセスし難いので、一部をちょっと加工し、
しっかり工具が噛みこむ状態を作って、
締め付ける際のトルク管理がきちんと出来る状態を作ります。
新しいシールに打ち替え。
クランクプーリーを元に戻し、
規定トルクで締め付け。
オイル漏れの第二原因。
オイルコントロールバルブガスケット。
(オイルコントロールバルブの働きに付いては、こちらのブログをどうぞ
→ http://ameblo.jp/car-freak/entry-11596096903.html
上のブログでは、分かり易く説明する為ずいぶんと端折って書いていますが、
ある部品に掛かるオイル圧力をコントロールしている部品です)
オイルコントロールバルブの取付面も綺麗に掃除をします。
問題のガスケットを新品に交換。
2本ともベルトを新品に交換。
全て元に戻した後試運転を繰り返し、
しっかりと漏れが止まっている事を確認して、今回の修理は完了です。
納車時お客様とお話ししましたが、
エンジンオイルの交換は、かなりさぼり気味との事でした。
エンジンオイルを交換する事により、
こういったシール部分の劣化も防いでくれますので、
最低でも5,000km毎の交換をお勧めさせて頂きました。
今回は、
オイル漏れが原因で、こんなトラブルまで引き起こされるという事例でした!
今回のトラブル修理では、上記内容も含め以下の作業を行っております。
・クランクシール(フロント側)交換
・オイルコントロールバルブガスケット交換
・オルタネータベルト交換
・エアコンベルト交換
・エンジンオイル交換
・オイルエレメント交換
・バッテリー充電
今回の修理ご請求額は、 ¥ 42,000- となっております。
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
<参考データ:車両走行距離 76,200km>
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