エアコンを付けて乗っていると、特にバックする時にエンジン廻りからゴゴッゴゴッと変な音がするらしいです。
まずは音の確認と思いエンジン始動、ギアをDレンジに入れると、早速音が出ました。
音の原因はだいたい予測はついていますので、お預かりしてリフトアップします。
原因はこちら。
名称はオートテンショナーといいまして、
ベルトの張りの調整をスプリングの力を利用して自動で行ってくれる部品です。
ベルトは1本で張られていまして、取り回し方はイラストの通りです。
頭で覚えていても、いざ外して取り付けようとすると、
「あれ・・・このプーリーに当たるのはベルトのお腹側?背中側??」となりますので、
外す前に紙に書いておきます。
「A/T」と書いているのがオートテンショナーで、この位置から斜め上方向にググッと押してくれ、
ベルトはベストな張りとなる様になっています。
ただ、少し古くなってきますとこの押す力が弱くなってきて、
エアコンやパワステなどの電気負荷がかかった時に
このオートテンショナーがベルトに押し戻され、震えて音が出ます。
左が新しいオートテンショナーです。
音も止まりました(^^)
三菱のekワゴンやトッポBJにこのオートテンショナーは使われています(他にもありますが)。
エアコンを付けるこの時期に特に、このオートテンショナーのへたりにより音が出ます。
先日、昔一緒に働いていた年上の整備士の方から電話がありました。
エアコンを付けると変な音がするので、とりあえずエアコンコンプレッサーを交換したらしいです。
当然異音は止まらず、原因に思い当たる事はないかとの電話でした。
原因の探求もせず、とりあえず何かを交換してみるという整備の仕方で
私とはそりが合わなかった人でしたが、今だそのやり方は変わっていない様です。
原因の可能性として高いこのオートテンショナーを見る様に話しましたが、
電話の最後に、「エアコンコンプレッサー代とオートテンショナー代を、どの様に請求したらいいと思う?」と聞かれました。
呆れてものが言えませんでした・・・。
この音は、エアコンを付けた状態でハンドルを素早く切る(パワステポンプに負荷をかける)と出るという例もありました。
負荷を掛けた状態で(場合によってはアクセルを瞬間的に吹かしてみる)上から見ると、
オートテンショナーがブルブルと震えていますので解ります(不具合初期では震えないものもあります)。
思い込みで原因の断定をする事は危険ですので、参考程度にして頂ければと思います。
続いて、「後部座席に人が乗ると、タイヤが何かと擦れている様な音がする」、これを修理します。
タイヤを除けてハブを回してみると、ゴーーーと音が出ています。
ハブベアリングからの異音が、何かと擦れる音に聞こえたみたいです。
後部座席に人が乗ると荷が掛かりますので、特に音が大きくなります。
ブレーキドラムを取り外し、ハブベアリングを指で回してみます。
インナー(内側)のベアリングからゴロゴロと音がしています。
両方とも交換します。
組み付けて回してみて、音が静かになっているのを確認。
試運転をして、オートテンショナーおよびハブベアリングの異音が止まっている事を確認して作業終了です。
今回のトラブル修理では、上記内容も含め以下の作業を行っております。
・ドライブベルトオートテンショナー交換
・リアホイールアウターベアリング交換
・リアホイールインナーベアリング交換
・リア左ハブロックナット交換
・エンジンオイル交換
今回の修理ご請求額は、 ¥20,000- となっております。
ご用命、ありがとうございました<(_ _)>
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