横浜と川崎の特養の締め切りは、

毎月20日なのだが、

まだ見学のアポが残っているので、

どう足掻いても来月申込みが確定した。

 

申込みをしないことには、

スタートラインには立てないのだが、

なかなか思った通りには進まない。

 

今日のブログでは、

昨日行った施設のことを書こうと思ったが、

話題を母のことに切り替えるよう。

 

90代半ばを超えた母が脳出血で倒れ、

血管性認知症になってから8年半となる。

父が在宅介護でずっと母を支え、

その父を僕がフォローしている。

 

8年間、訪問リハビリだけだったが、

この4月末からはターミナルケアを意識し、

在宅医療のお世話になっている。

正確には「居宅療養管理指導」というらしい。

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訪問看護師が週2回、

医師が月1回来ることになっているが、

早くも月2回になってしまった。

5/30のブログ時と比べても、

さらに母は食べ物を摂らなくなってきている。

 

高栄養飲料「エンシュアH」

1缶飲み切らないだけでなく、

胃が受けつけず、吐き出すことさえある。

先週末、訪問診療をした医師からは、

胃瘻は難しい状態といわれた。

 

母の血液中のアルブミン数値は、

基準値の3.8~5.2g/dL

かなり下回る2.5以下だった。

2.0g/dL以下になると生命に関わる

アルブミンが低いということは、

低栄養状態を示している。

 

父から栄養を身体に入れるための

「挿管」の話があり、僕の意向を訊かれた。

老衰なんだから、家で自然に看取りたいと、

父は自分の考えを告げ、

僕も同じ考えであると答えた。

 

 

中村明澄著『在宅医が伝えたい「幸せな最後」

新書刊)に、次のような一文を見つけた。同書

から引用する。

 

人は死期が近づくと、「食べないから亡くな

る」のではありません。「亡くなる時期が近

いから、食べなくなる」のです。同様に、

「動かないから動けなくなる」のではなく、

「亡くなる時期が近いから、動けなくなる」

のです。

ですから終末期では、「頑張る選択」より、

「頑張らない選択」が時に必要になってきま

す。(引用終わり)

 

窓際の椅子に座り庭を眺めていた母は、

この日はソファで横になり目をつぶっていた。

眠っているわけではない。僕が声をかけると、

気が抜けた声で「ああ」と言い、

続けて「ごはん、食べた? アイスあるから

と炎天下から来た僕を気遣った。

 

好きだった小豆バーすら、

自分では食べようとしないのに、

息子には勧めようとする母。

 

夏を越えるのは難しいかもしれない……。