そんなこんなで、6月30日から一軒目のホスト、BenさんとNinaさん母子の所に行った


シドニーから南に400㎞、Brogoという地域で、バスで9時間もかかった(途中の街で1時間位休憩してバスチェンジして、もう一箇所海辺の町で45分位?休憩したので、実際は7時間位で着く)




とても広くて美しい農場で、丘になってる土地に羊を放牧していて(パドックを11箇所に区切って、3、4日毎に羊を隣のパドックに移動させ、草が常になくならないようにして、また、この移動は寄生虫対策にもなるって)、その丘に登ると、まわりの山々を見渡せて、とても綺麗で、特に朝焼けと夕暮れは綺麗だった



70頭の羊は、雑草管理のために飼っていて、利益よりコストの方がかかると言っていた

なぜなら、shearingという毛刈り(この費用を節約するため、いずれは全ての羊を毛刈りしなくていい品種にかえると言ってた。そのために、唯一の父親、ラジオナルは毛刈りしなくていい品種)や、ブッチャーという羊をお肉にする解体屋さんを雇うのが結構高い


手前がラジオナル



ブッチャーは、いつも夫婦の二人が来て、一回5万円?だか何だかかかると言ってた
羊からの収入は、そのお肉にした羊肉を友だちや知り合いに譲ることによる収入で、それよりもコストの方がかかると言っていた
餌代もかかるし
それでも、羊を飼う理由は、除草剤等を使わず、環境に優しい方法で、土地を管理するため(羊の糞は土地を肥やすのにとても良い)
そして、ずっと定期的に植林していて、木を増やすって
木を増やして林にすると、手入れがラクで環境にも良い
自分たちの自給用の野菜畑と家の敷地以外は、出来るだけ植林したいみたい

Benさんは、お話から察するに41,2歳?位で、シドニー生まれ、育ちで、メルボルンで大学の管理者の仕事をして、27歳位の時、田舎暮らしに目覚めて、オーストラリア各地で2年間もwwoof(ウーフ)をしたんだって

私も1年位、日本各地でウーフしたことあるけど、ウーフというのは、「willing workers on organic farms」(有機農場で働きたい人たち)の頭文字を取った名称で、「helpx」の有機農業版、という感じ
「helpx」と同様に、ウーフのサイトがあり、有機農家さんのプロフィールを読んだり、自分のプロフィールを作ったりできて、会費を払えば、農家さんにメールを送れるようになり、メールで申し込みして、無給で手伝い、無料で滞在させてもらえる
「helpx」との違いは、「helpx」には世界中のホストのプロフィールが載ってて世界中のホストとやりとりできるのに対し、ウーフはオーストラリア、ニュージーランド、日本毎にサイトが分かれてて、会費を払ってもオーストラリアならオーストラリアでしかウーフできない
会費も「helpx」より高い

私も、環境問題に関心があり、有機農業の勉強をしたくて、とても勉強になった
居候だから気を遣ってしんどいけど、日本各地の有機農家さんのお話をいろいろ聞けて、楽しかった
海外からのウーファーを何人も受け入れている農家さん(大阪府枚方市)もいて、海外からのウーファーさんたちと働けたのも楽しかった

Benさんも、環境問題に関心を持ち(Ninaさんが元々環境問題に関心があり、ずっとシドニー暮らしだったけど、都会の生活様式にずっと疑問を持ってたみたいだから、その影響なんだろうな)、それまではずっと都会暮らしだったけど、2年間ウーフをして、いろいろ勉強したんだって

それで、今住んでる所も、ウーフ中に見つけたんだって‼︎
ウーフでたまたま滞在してた所(一年もいたんだって‼︎)から、車であちこち行って、見つけて、定期的に下見して、気に入って、購入を決めたんだって
すごいよね、その決断力が
シドニーからもメルボルンからも同じ位遠くて辺鄙だし、丘陵状になってて全部が平地でないから、それほど高くなかったと言ってたけど、半端なく広いから、高いは高いと思う
そして、メルボルンで有機農業の学校に2年?だか何年だか通い、Ninaさんに相談して、二人で資金を出し合い一緒に田舎暮らしを始めることを決め、今の所に住んで11年?だかって言ってた
その決断力と行動力がすごい‼︎
私には真似できない

そして、BenさんのDIY力?がすごい
力もすごい強くて
修理とかチェーンソーで薪作りとか全部自分でやっちゃう
友だちに手伝ってもらったりもするけど
移住した先に友だちいっぱいいて、すっかり馴染んでるその人柄もすごい
田舎暮らしは、そこに馴染まないと無理っていうのも、日本と同じだと思った

そういうのも含めて、私には無理って思った
何より、私みたいに自己管理のできない人には無理

ヘルパーにもすごい親切で、夜地域のコンサートにも連れて行ってくれて、入場料と夕食代を奢ってくれた‼︎
そこでも、みんな友だちで、すごい和やかに語らってたし(必死で聞き取ろうとしたけど、速すぎて1割位しか聞き取れなかったけど)

また、アーチュー(Arthur)というフランス人の18歳の男の子が来てから、4人でTilbaという町のイベントに連れて行ってくれて、その入場料もBenさんが払ってくれた‼︎


日本でウーフの農家さんが、奢ってくれるとか有り得ないし、まずそういう遊びにどっか連れて行ってくれるとか有り得ない


まぁ、日本の有機農家さんがしんどい割に全然儲からなくて、余裕なくて忙しいからっていうせいもあるけど
海外でヘルパーをしてみると、日本に比べて余裕あるというか、まぁ「helpx」は有機農家に限らないせいかな
Benさんは別の職業を持っていて(庭のデザイナー)、生活のための収入はそこから得ているみたいだし
いわゆる「半農半X」というやつだね
私も憧れたなぁ、「半農半X」
Ninaさんは年齢的に年金がありそうだし

二人ともすごい気前が良くて、ヘルパーの食材も全然ケチらず、自分たちと同じ食材を与えてくれた(Tilbaの牛乳やヨーグルト、すごい美味しかった‼︎フェスティバルの時値段見たら高かった)
ベーコンとかもすごい美味しかったし
自分でスーパーで買い物する時はケチって出来るだけ安い食材買うけど、Ninaさんたちのおかげで、オーストラリアの最高の食材を味わえた

Ninaさんに買い物に連れて行ってもらった時も、海沿いの町の魚屋さんでそこで獲れた海老とか買ってたし、何よりそこの牧場のラム肉を焼いたものもいただいて、最高のご馳走をしてくれた感があった



買い物のついでに連れて行ってもらった綺麗な海



ヘルパーの住みかも、今までの居候や農業バイトやリゾートバイトで住んだ中でおそらく最高の住みかだった
スタジオスタイルで、すごく広くて、床はコンクリート打ちっぱなしで、とにかくスタイリッシュ
ベッドはキングサイズで、充分二人寝られる
広い10畳位の部屋に、ベッド、ダイニングテーブル、薪ストーブ、ソファ、キッチンの作業スペース、小さめのベッドが2台ある小さめの部屋があり、ドアを隔ててシャワー、トイレ、流し台、洗濯機がある
そして、外の軒下にバーベキューコンロがあり、煮炊きはそれを使う
Benさんたちはここを「ヒルトン」と呼んでた 笑

元々は、4人もいる娘さん一家の滞在用に造ったらしいけど、お孫さんがみんな大きくなって、あまり頻繁には来なくなり、ヘルパーを受け入れるようになったみたい



ヒルトン外観

ヒルトン内部



10日程してArthurが来てからは、Arthurの部屋になり、私はNinaさんの家(ここもめっちゃいい家で、寝室が4,5部屋あり、広い)に寝る時だけ間借りさせてもらい、自炊やシャワーや寝るまでの時間はヒルトンで過ごした


一人の時は問題なかったけど、海外あるあるだと思うけど、ヒルトンの流し台とトイレとシャワーが同じ部屋なのは不便だった

朝、仕事前に朝食をヒルトンで食べるために入ろうとすると、Arthurがトイレ使ってたりとか

Arthurのベッド周りがダイニングスペースと同じ部屋なのも、気を遣った

Ninaさんが、卓球台で目隠ししたけど 笑


二人ともすごいいい人だったけど、Ninaさんとは、ヒルトンで完全に別棟の時の方が良い関係でいられた
すごいプライバシーを重視する人みたいで(西欧の人に多そうだけど)、ちょっと忘れ物取りに行っただけで、「自分にはプライバシーが必要だから、寝る前までは絶対に自分の家に入るな」と言われた
忘れ物絶対できないし、洗濯も洗濯物を夜遅くなってからでないと自分の寝室に取りに行けないから、少し困った

やっぱり、間借りはしんどい
居候も別棟だとラク

Benさんは、小さめだけどすごいスタイリッシュで素敵な自分の家に住んでる

移住したばかりの頃は、Ninaさんの家の私が借りた部屋に住んでたみたいで、何年か前にヒルトンができてからは、ヒルトンに何年か住み、ネットで知り合ったブラジル人の元パートナーさんとも2年?だか何年だかは一緒にヒルトンに住んで、今のBenさんの家は大工さんが建てたみたいだけど、Benさんと元パートナーさんも手伝ったらしい


そして、2年?だか何年か前から、今のBenさんの家に住んでるって


最後のほうに一度入らせてくれて、仕事のデザイン画とかも見せてくれた


一部屋しかなくて、ベッドと仕事用デスク、服用の棚とかあって、ベッドの横が一面窓で、山々の絶景が見れて、星も綺麗なんだろうな、と思った
スタジオスタイルが好きだよね
日本だとあんまりイマイチだよね、スタジオスタイル
見た目はスタイリッシュで良いけど、全部丸見えだからなぁ
Benさんはトイレやシャワーはヒルトンのを使ってて、ヘルパーがいない時は、自炊もヒルトンでするって
夜中トイレ行く時とかシャワーも面倒くさいよね
私なら、ヒルトンに住みたいわ
いずれシャワーやトイレも自分家に作る予定と言ってたけど

Benさんの家のそばの外にバスタブが置いてあって、いずれ星空を見ながら入れるお風呂造ると言ってたけど


そうそう、とてもかわいいペット、コボちゃん(オス。ドーベルマンとオーストラリアンキャトルドッグのハーフ)と、ネコのオビちゃん(オス。高速バスで休憩した海辺の町で、Benさんのブラジル人の元パートナーさんが拾ったんだって)

コボちゃんは、今はアデレードに住んでるBenさんの元パートナーさんが、一軒家からアパートに引越しするから飼えなくなって、Benさんたちが飼うことになったんだって。

けど、コボちゃんはドーベルマンのハーフだから、牧羊犬にはなれない

コボちゃん、羊を2,3頭、カンガルーも1,2頭、ウォンバットも1,2頭、殺したことあるんだって

ハーフだけど狩猟犬だから、本能でやっちゃうんだ

ちゃんと躾してあるから、人間には大丈夫らしいけど

すごい賢いけど、人間にだけ忠実なんだ

羊を殺してしまうのを避けるため、つけてる首輪がすごい

コボちゃんが羊たちのいるパドックのフェンスを飛び越えようとすると、反応してコボちゃんの体に電気ショックが走るようになってて、コボちゃんはフェンスを飛び越えなくなった






コボちゃん


オビちゃんは、人懐こくて、仕事の後、いつもなでなでしてた

二人とも、めっちゃかわいい🩷




オビちゃん

親分(コボちゃん)がいない間だけ親分の定位置に座る 笑


約1ヶ月近くお世話になって、Arthurも一緒に、7月24日にhelpxを終えて出発した

その前日、BenさんとArthurがヒルトンで卓球やったら、コボちゃんは大興奮‼️

かわいかった🩷

私も参加させてもらった



卓球観戦中のコボちゃん


BenさんとNinaさんは、野菜も無農薬有機栽培で育てているし、地球に優しいエコな生活をしていて、師匠と呼びたいくらい憧れの生活をされている

私には二人の真似はできないけど、お手本としてずっと心に残ると思う





夕暮れ時の絶景








ついて来る羊






朝の絶景







帰りのバスから見た朝焼け