本日お昼に向かったのは東京国際フォーラムの7階にある「東天紅」
「東天紅」といえば、私が日頃愛用する町中華や、たまに利用するネイティブ系の中国料理店なんぞとは一線を画す、いわゆる高級料理店の部類ですが、2000年3月、第1期丸の内勤務時代の終わりに行われた送別会の会場がこちらの店舗だったから、私にとってはある意味思い出のあるお店です
当時はまだ給与天引きで所属の懇親会費の積み立てをするなんていうありがたいシステムがあった時代だから、こういう会場設定ができたんだろうな
それにしても…
そう考えると、ここ東京国際フォーラムも、落成してもう四半世紀以上が経つわけだ
東京国際フォーラムができる前、ここには東京都庁があって、レストラン西武あたりが運営していたと記憶する都庁の職員食堂には何度か入ったことがあるけれど、当時はまだ女子は制服だったから、すぐにそれとわかる当社勤務のおばちゃん連中が、社食と同様ここでも傍若無人な割り込みを平気でしているのを見て呆れ果てた…なんていうのも、もはや遠い昔の話になりました

さて、こちら「東天紅」
口コミを見ると、お店への導線がわかりにくいというコメントが散見されるけれど、四半世紀前の記憶を頼りに、たしかこのスロープを登っていけばエレベーターがあったはず、と進んでいくと、東京駅から有楽町駅までの距離の半分くらいあるんじゃないかというほど歩かされた挙句、辿り着いたのは4階フロアですからなるほどたしかにわかりにくい
見上げれば、かつてバブルの頃に流行った建築様式のようだけれど、こういうわかりにくい構造にしているのは建築家の自己満足としか思えませんね


ようやくその4階フロアでエレベーターを見つけて7階へ

店内に入り、案内された席に着いてみれば、なるほどいかにもな高級感で、会社員が社用ならともかく自腹でランチを食べにくるような場所ではありません

手渡されたランチメニューを見れば、セット・御膳がメインのようだけれど、ここは単品で麺類あたりをいただいておくのが無難だろうと判断

そういえば、かつて国際ビルの2階には「山水楼」という中華の名店があったけれど、そこでいただくのももっぱら麺類か飯物の単品だったしね


ということで私がオーダーしたのは「五目スープそば(1,936円)」
メニューには1,760円と書いてあって、それだけでも麺料理1杯の値段としてはなかなかだけれど、これは税別表示だというのですから、味の良し悪しを論ずる前に、こちらへの再訪はまずないなといったところです

で、ややあってやってきた「五目スープそば」
いただいてみれば、スープ・麺ともに上品で端正な味わいです
中華・中国料理店でここまでちゃんとした麺料理をいただくのはいつ以来かなぁ
しかも“五目”の名のとおり、肉、野菜、きのこ類の他、海老、イカ、ホタテといった具が割と賑やかに入っているのも楽しい


ただ…
無難に美味しいけれど、ごはん物のお供がないところがちょっと寂しいところ
まあ、こういう店格のお店に“ライスが無料で付きます”なんていう下世話なサービスは似合わないし、まして半チャーハンなんていうメニューの取り扱いは望むべくもないとはわかっているんですがね
そういえば、NHKのBS時代劇「あきない世傳 金と銀」で、江戸期の呉服屋では反物を半反売りするのは店の格に関わるというような話もあったし、そうでなくともチャーハン半量のためにいちいち鍋を振るのは面倒ですからね
逆に、そう考えると、それをしてくれる町中華のご店主には頭が下がります
やはり私には高級中華料理店よりも町中華の方が性に合っているなという思いを新たにする結果になりました

いただき終わって支払いを済ませてエレベーターで下りてみれば、なるほど、地下のここから乗ればよかったのか


次にまた来ることがあるかどうかはわからないけれど、一応覚えてはおきましょう

(6点/10点満点)