FOMC議事要旨(9月)
2026年9月15日、16日に開催されたFOMCの議事内容が公表されたので、まとめておきます。
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1. 金融政策の決定
- FF金利誘導目標の引き上げ: 政策金利(フェデラルファンド金利)の誘導目標範囲を0.25%引き上げ、3.75%〜4.00% とすることを全会一致(12対0)で決定した。
- 関連金利の変更: 準備預金金利(IORB)を3.90%に、プライマリークレジットレートを4.00%にそれぞれ引き上げた。
- バランスシート方針: 銀行システムにおける十分な準備預金(ample reserves) を維持する方針を再確認した。
- 今後の政策見通し: 参加者の大半は、経済見通しに基づき年内にもう1回の利上げが適切となる可能性が高いと判断した。
2. 経済活動の状況と見通し
- GDP・内需の動向: 実質GDPは堅調なペースで拡大を続けており、個人消費や民間固定投資などの国内需要が強い勢いを示している。
- AI投資の拡大: 生成AI(AI)インフラ構築に向けた盛んな投資が、企業設備投資や高テク資本財の輸入増加を強力に後押ししている。
- 地政学的影響とエネルギー: 中東情勢に伴う地政学的緊張や石油出荷の混乱が続く中、第2四半期の実質エネルギー輸出は過去最高を記録した。
3. 労働市場の動向
- 雇用情勢と失業率: 労働市場は概ね安定して推移しており、7月および8月の失業率は4.1% に低下した。
- 雇用者数・参加率: 8月の非農業部門雇用者数の伸びは大幅に加速し、労働参加率も前月の低水準から回復した。
- 賃金動向: 全体的な賃金の伸びはインフレ率2%目標と整合的な水準へ減速しているが、AI関連分野の熟練労働者に対する需要増が一部で高い賃金伸びをもたらしている。
4. インフレ動向
- PCEインフレ率: 8月の総合PCE価格指数の上昇率は、エネルギー価格の上昇を受けて前年同月比3.8%(推計)へやや上昇した。
- コアインフレ率: 食品とエネルギーを除くコアPCE価格指数は前年同月比3.4%(推計)と横ばいで推移しており、インフレ率は依然として高水準にとどまっている。
- 上昇圧力の要因: 過去の関税引き上げ、地政学リスクによるエネルギー・原材料コスト高、AIインフラ構築に伴う技術関連消費財の価格上昇が主な圧力要因と評価されている。
5. 金融市場および信用状況
- 金利・市場パス: 堅調な経済指標、粘り強いインフレ、AI投資資金調達のための大量の民間債券発行などを背景に、国債利回りや市場が織り込む政策金利パスが上昇した。
- 信用アクセスの格差: 大企業や地方自治体向けの信用供給は良好に維持されている一方、住宅ローン借り手や中小企業向けの金融条件はやや緊縮的となっている。
- 為替市場: 各国の金利差縮小や7月下旬に行われた日米当局による円安抑制目的の共同介入(米国財務省資金を使用)等により、ドル指数は下落した。
6. リスク評価と政策判断の背景
- リスクの傾き: インフレ見通しに関するリスクは上振れ方向に傾いていると判断された一方、労働市場のリスクは概ね均衡していると評価された。
- 利上げの理由: インフレ率を2%目標へより速やかに回帰させるため、また需要超過や供給ショックによるインフレ高止まりに対するリスク管理(保険)として、今回の利上げが必要であると全員が合意した。
まとめ
7月分と9月分の違い
2026年7月会合(前回)と、9月15–16日の会合(今回)の主な違いは、以下のとおり。
1. 金融政策の決定と採決(政策金利)
- 7月会合: FF金利誘導目標を 3.50%〜3.75% に据え置き[1][2]。賛成9票・反対3票(Hammack、Kashkari、Loganの3委員が0.25%の利上げを主張)の賛成多数で決定された。
- 9月会合: 0.25%の追加利上げを実施し、誘導目標を 3.75%〜4.00% へ引き上げた。12対0の全会一致で決定された。
2. インフレ率の推移と認識
- 7月会合: 5月PCEインフレ率は4.1%(コア3.4%)、6月推計はエネルギー価格の下落により3.7%(コア3.3%)へ低下した。関税やエネルギーの影響が薄れることで、年後半にかけてインフレは減速すると予想されていた。
- 9月会合: 8月PCEインフレ率推計が3.8%(コア3.4%)とエネルギー再上昇を受けて加速した[13]。「直近数ヶ月でインフレ低下の十分な進展が見られない」との認識が示され、インフレ上振れリスクがさらに強まったと評価された。スタッフのインフレ予測も7月時点より上方修正された。
3. 経済成長と労働市場の評価
- 7月会合: 6月失業率は4.2%。経済活動は堅調なものの、スタッフの見通しでは雇用・成長に対する下振れリスクが意識されていた。
- 9月会合: 7月・8月失業率が4.1%に低下し、労働市場に「やや引き締まりの兆候」が見られると評価された。スタッフの経済・雇用見通しも7月時点から上方修正され、労働市場のリスクは「概ね均衡」したと判断された。
4. FRBの資産・市場操作(公開市場操作デスク)
- 7月会合: 準備預金レベルを「十分(ample)」な水準に維持するため、準備預金管理購入(RMPs)を継続していた。
- 9月会合: 準備預金が十分な水準にとどまるとの予測に基づき、デスクはRMPsの購入を一時停止(pause) した。
5. 経済見通し概要(SEP)の提出
- 7月会合: SEP(参加者によるGDP・インフレ・金利の見通し)の公表はなし。
- 9月会合: 参加者18名による**SEP(Summary of Economic Projections)**が提出・公表された。
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ご健康に、ご安全に! 投資は自己判断・自己責任で!!
※本日の参照サイト
1.
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcminutes20260916.pdf

