サマリー(W3: 1/15 - 1/19)

 

この週を振り返って

▪️最も気になったのは、イランのパキスタン領内攻撃とそのパキスタンによるイランへの報復攻撃です。パキスタンはイランと900Kmも国境が接していて、これまで友好国としてきました。イラン革命防衛隊による攻撃で、どうやらイラン国内で不満を募らせている強硬派からの圧力があったというのですが。

 

▪️富士通の問題。正確には富士通UK。1980年代はじめにICLを買収して富士通ICLとしてイギリス企業として優遇されてきたとか(現在は富士通UK)。米国のIBMに対抗する形で作られたようです。富士通UKは議会証言、謝罪と富士通本社も対応していますが、根本的には英国政府の姿勢は重要です。

 

気になった出来事

1/20,

・JAXAの「SLIM」ミニマムサクセス。月面着陸は成功。

1/19,

・明日、0:20「SLIM」月着立予定。

・富士通問題、これはつい騙されそうになりました。英政府は早くからシステムの欠陥を知っていて、放置していたと。

1/18,

・パキスタンが隣接するイラン領内シスタンバルチェスタン州でバルチスタン解放戦線(BLF)に攻撃。16日にはイランがパキスタン領内の武装組織勢力を攻撃。これは報復攻撃。イランを取り巻く環境に地政学リスクが高まった。

※パキスタンは独立以来イスラム共和国(スンナ派)。イランはシーア派。問題は複雑です。

・ドイツのGDP、名目では日本を抜いて世界第3位。これは高インフレ下での低成長という典型的なスタグフレーションの影響だとか。

1/17,

・日経平均株価、高値36200円超え。中国では日本株ETFストップ高、過熱気味?

・米国、小売売上高は2連続プラス。米国経済は強い。金利引き下げ早い?

1/15,

・英国での富士通問題、大きな冤罪事件として損害賠償請求か。対応のスピードを含むリスク管理が問われる。2020年に英・公的調査開始、年内に結論。

・米国、寒波により天然ガス生産設備凍結で生産量が低下。米国南部では異常な寒波のようです。温暖化に加えて、寒冷化も?とするとCO2との関係は。

・JAXAの無人探査機「SLIM」は月の周回軌道上を飛行中。1/20に着陸予定。

・JPXより「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関する開示企業一覧表の公表について、が公表。株売買選考の基準になるか。実際の需給関係には影響しないのか。

※プライム市場:開示済み(660社)、検討中(155社)合わせて49%(815社)。スタンダード市場では19%(300社)。経営陣が自社の株価や価値に興味を持っていない?

 

主な経済イベント

 

連邦準備銀行による経済報告書であるベージュブックによると米国経済は12月以降、ほぼ変化ないようです。この週に発表された小売売上高は順調にプラスで、ミシガン大の消費者信頼感指数は先月の17.5%増です。やはり米国経済は強い印象です。

 

 

 

毎週公表される米国のデータ

失業保険申請件数が減少してます。おそらく季節性の労働需要によるもので、元のレベルに戻るものと思われます。それでも景気は決して悪くないようです。逆にいえば、インフレ懸念はまだ残っていて、金利引き下げの判断は容易ではないとも考えられます。

 

 

国内の消費者物価指数

物価はほぼ下げ止まったように見えます。指数だとあと数回はみるべきか。生鮮食品及びエネルギーを除くCPI(コアコアCPI)は昨年8月以降プラスからマイナスに転換してます。この変化率からみると単純にあと3回で総合は前年比2.0%になるでしょうか。

 

※1/19公表の消費者物価指数のうち前月比の季節調整後の数値で公表前に遡って訂正されている。

 

ドル円相場(15分足)

高値は148.808、安値は144.936でした。ほぼ4円の円安。米国経済の好調によりインフレ対策解除に向けた金利引き下げ見込みが後退。米10年債など長期金利が上昇し、それに従い円安方向に動いたものです。

チャートからはいったんこれがピークを打ったかのように見えますが、来週23日火曜日の日銀金融政策決定会合、植田総裁の記者会見以降、政策に変更がないならさらに一段と円安方向に向かい、なんらかの変更あるいは変更を示唆すれば円高方向に向かうとみられます。

 

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ご健康に、ご安全に! 投資は自己判断・自己責任で!!

 

※本日の参照サイト

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