議事概要

2023年12月に開催されたFOMCの議事要旨が公表されましたので、まとめておきます。

with Claude

 

1. 金融環境がやや緩和したものの、FRBは引き続き慎重な市場監視を継続する方針。

金融政策の正常化過程において、市場への影響を最小限に抑えるための細心の注意が払われている。

 

2. 米国内外ともに成長鈍化とインフレ沈静化の兆しが見え始めているものの、インフレ率自体は高止まりしており、政策正常化の道筋は依然として不確実な状況だ。

 

3. 金融環境には緩和兆候が出始めているものの、正常化過程は依然として途上にある。

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金融市場の動向と公開市場操作について

  • 金利低下や株価上昇などを背景に、金融環境は緩和基調となった
  • 長期金利は低下し、FF金利のピークアウト観測が高まった
  • ONRRP残高は1300兆円減少し、MMFの民間レポへのシフトが進む
  • 準備預金は十分な水準を維持しており、資金繰りにストレス兆候なし
  • 金融システムの流動性は引き続き総合的に監視していく必要がある

経済情勢に関するスタッフのレビュー

  • 実質GDP成長率は第3四半期の高成長から減速している
  • 求人数や失業率から判断し、労働市場の需給は徐々に改善している
  • インフレ率は高止まりだが、緩和の兆しが見え始めている
  • 消費は減速しており、設備投資や住宅も弱含んでいる
  • 海外経済は成長鈍化が続く中、主要国のインフレ率は低下傾向にある
  • 主要中銀は金利引き上げ一服の構えだが、引き締め基調は維持している

金融情勢に関するスタッフレビュー

  • インフレ期待が緩和したことから、長期金利が低下しFF金利見通しも下方修正
  • 株価は上昇し、クレジットスプレッドも縮小するなど、金融環境は緩和傾向
  • 借入コストは高止まりだが、低下基調に転じている
  • 銀行貸出は緩やかに縮小傾向にあり、中小企業を中心に厳しさが増している
  • 資金調達は総じて可通だが、企業債やCMBSなどの発行減少が目立つ
  • 不良債権は一部セクターで増加しているものの、全体としては良好
  • 経済見通しは据え置きだが、インフレ率予測は下方修正

 

参加者の見解・議論

家計部門に関する参加者の見解

 

- 消費は健全な家計バランスシートなどを背景に強さを保っている

- ただし10月の小売売上高は減速しており、今後も成長鈍化が予想される

- クレジットカードなどの使用増加が家計の負担上昇につながっている

 

企業部門に関する参加者の見解

 

- 各企業の業況には差があり、成長鈍化を予想する企業もある一方、楽観論も根強い

- 設備投資や雇用は金利上昇の影響で弱含みとなっている

- 不動産関連では、金利上昇が再融資圧力につながることが懸念される 

 

労働市場に関する参加者の見解

 

- 求人数の減少などから、労働需給の改善傾向が続いている

- 賃金上昇ペースの鈍化も需給改善を示唆している

- 労働供給面では参加率上昇などが寄与している

 

政策正常化のリスク

 

- 金融環境の急速な引き締まりは景気下押しリスクとなり得る

- 家計や企業のバランスシート悪化も懸念材料

- 金利上昇が銀行の貸出態度に影響する可能性もあり、注意が必要

 

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ご健康に、ご安全に! 投資は自己判断・自己責任で!!

 

※本日の参照サイト

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