3Dプリンターで「発電するキノコ」を作り出すことに研究者が成功


なかなかユニークな研究だ!


スティーブンス工科大学Manu Mannoor教授が率いる研究チームは、マッシュルームと光合成によりエネルギーを作り出す細菌であるシアノバクテリアを組み合わせることで、発電する機構が作れるのではないかと考えました。


そこで研究チームは3Dプリンターを用いて、生きているマッシュルームのかさの部分にさまざまな加工を施したとのこと。まずはグラフェンに電気的特製を付与したグラフェンナノリボンを含んだインクで、木の枝のように分岐したパターンを3Dプリンターを使ってマッシュルームのかさに描きました。続いてシアノバクテリアを含むバイオインクを用いて、複数の点でグラフェンナノリボンのインクと交差するようならせん状のパターンをかさに描いたそうです。

その後マッシュルームに光を照らすとシアノバクテリアが光合成を始め、光化学的反応によって発生した「光電流」が細菌の表面から流れ、グラフェンナノリボンの導電ネットワークを介して移動しました。マッシュルームのかさに付着したシアノバクテリアの光合成を促すことで、研究チームは65ナノアンペアという微弱な電気を発生させることに成功したと述べています。