『誘う女』(原題:To Die For /1995年アメリカ/106分)
監督:ガス・ヴァン・サント
脚本:バック・ヘンリー
原作:ジョイス・メナード『誘惑』
製作:ローラ・ジスキン
製作総指揮:ジョナサン・タプラン、ジョセフ・M・カラチオロ
音楽:ダニー・エルフマン
撮影:エリック・アラン・エドワーズ
編集:カーティス・クレイトン
出演者:ニコール・キッドマン、マット・ディロン、ホアキン・フェニックス、ケイシー・アフレック、イリーナ・ダグラス、アリソン・フォーランド、ダン・ヘダヤら
100点満点中68点
1990年に実際に起きた事件を題材にしたジョイス・メナードの小説『誘惑』を原作としたスリラー作品です。
脚本も悪いですが、演出も甘いので、場面の緊迫感や事件の残忍性、犯人の短絡的思考の愚かさの深掘りが不十分で、せっかく有能な俳優さんたちが出演しているのに、何とも勿体ない作品。
1995年公開なので、キッドマンは若く美しく、様々な角度で彼女の魅力を披露してくれていますが、ただそれだけの映画です。
監督のガス・ヴァン・サンントはケンタッキー州ルイビル出身で、ニューヨークのデザイン学校で学んだ後にコマーシャル製作の仕事に就き、一時期ロジャー・コーマンの元で助手として働いていたこともあります。1985年公開の『マラノーチェ』で映画監督デビューしました。1989年にはマット・ディロン主演の『ドラッグストアー・カウボーイ』も撮りました。
主演のニコール・キッドマンはこの作品でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞しました。この作品のキッドマンを酷評する方々がいますが、劇中の彼女はなかなか良い感じで、目立ちたいだけの“バカ女”を上手に演じています。本来はゴージャスでセレブ感いっぱいな彼女なのに、今作では、安手のスーツをうまく?着こなしたり、異常に濃い化粧に負けないように、目や唇、顎を使って巧みに表情を変えて、高望みはするが想像力に乏しく、ただ思い込みだけは強いお天気お姉さん「スザーン・ストーン」を演じます。
共演のマット・ディロンはあい変わらず大根なので、頭の中は空っぽの顔だけの亭主役はぴったりです。
ホアキン・フェニックスは、高校生「ジミー・エメット」を演じます。早世した兄リバー・フェニックスとは、180°違って粗野なイメージの風貌で、今作のような性欲に負けて、殺人を犯す低能児役には、これまたぴったりです。
あと、同じ高校生役で、ベン・アフレックの弟、ケイシー・アフレックが出演しています。彼は、ホアキン・フェニックスの妹の女優サマー・フェニックスと結婚しています。・・・なので、ホアキンとは義兄弟ですね。
(あらすじ)
「スザーン」は、イタリアンレストランを経営する「ラリー・マレット」と結婚し、幸せなはずであったが、突然、「テレビに出て有名になる」ことが人生で最も大切であると信じ、地方の有線TVの天気番組のキャスターの職に就く。もっと有名になるために、たくさんの企画書を提出し、懸命に仕事をこなす彼女であるが、有線TVの“お天気おねえさん”ではたかが知れている。ある企画で地元の高校を訪れ、高校生の現状をリポートする番組を制作する。これは、将来ニュース・キャスターになるためである。しかし彼女の夫「ラリー」はそれに理解を示さないばかりか、子供を作りたいと言ってくる。そんな夫が自分のキャリアアップの足かせとなると考え始めた「スザーン」は、知り合った高校生「ジミー・エメット」を色仕掛けで取り込み、夫の殺害計画を実行するのだった。



































