Eagle-eyed Cinema Review-鷲の目映画評- -30ページ目

Eagle-eyed Cinema Review-鷲の目映画評-

イーグルドライバーの観た映像作品について、あれこれ書いて行きます。
主に「洋画」ですが、ジャンルにはあまりこだわらず、インスピレーションで拝見する作品を選んでいます。
海外の「ドラマ」も最近は気になります。

『ヘルボーイ』(原題:Hellboy /2004年アメリカ/122分)

監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ

原作:マイク・ミニョーラ

製作:ローレンス・ゴードン、マイク・リチャードソン、ロイド・レヴィン

撮影:ギレルモ・ナバロ

音楽:マルコ・ベルトラミ

美術:ステファン・スコット

特殊メイク:リック・ベイカー

衣装(デザイン):ウェンディ・パートリッジ

視覚効果:ティペット・スタジオ

編集:ピーター・アマンドソン

出演者:ロン・パールマン、ジョン・ハート、セルマ・ブレア、ダグ・ジョーンズ、ルパート・エヴァンス、ジェフリー・タンバー、カレル・ローデン、ラディスラヴ・ベランら

100点満点中83




 マイク・ミニョーラ作のアメリカンコミック『ヘルボーイ』の映像化作品で、近過去から現代にいたるSF怪奇アクション。



 原作のコミック『ヘルボーイ』は、1994年アメリカのダークホースコミックから刊行されました。第二次世界大戦末期、敗色濃厚な戦況の逆転を目論むナチス・ドイツは、復活した怪僧ラスプーチン主動により、科学技術と魔術の融合した儀式により、魔界から魔物を召喚するための“窓口”を開けることに成功。結果、真っ赤で小さな悪魔の赤ん坊のような生物が現世に召喚されていたという設定です。




 原作者のマイク・ミ二ョーラはマーベル・コミック社の『デアデビル』や『ハルク』などの作画を担当し、『ダーク・ナイト、ダーク・シティ』など、いくつかのバットマン・シリーズの表紙も手掛けました。1993年にダークホースコミックスに移籍したミニョーラは、1994年に初のオリジナル作品『ヘルボーイ』の第一作「破滅の種子」をジョン・バーンの脚本で刊行しました。今作では、キャラクターデザインの全ても担当しました。




監督のギレルモ・デル・トロは、2013年の『パシフィック・リム』でもメガホンを執りました。メキシコ出身ながら日本のアニメと怪獣映画をこよなく愛し、手塚治虫と円谷英二を尊敬しているそうです。今作では、 「ヘルボーイ」に扮する主演には、あくまでもロン・パールマンでとこだわり、ジョン・トラボルタ等の有名俳優を押すコロンビア映画側と対立したため、製作費を削られたばかりか、公開が大幅に遅れました。今作は大ヒットしたため、続編『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』が製作されましたが、これはユニバーサル・スタジオに移って製作されました。



 さて、主演のロン・パールマンというと、こんな風貌(↑)のバイプレーヤーですが、彼が出演している作品で、私の中で印象が強いのは、2001年の『スターリングラード』です。この作品は、ジュード・ロウ主演で第二次大戦中の独ソのスターリングラード攻防戦とソ連のプロパガンダの在り様を描いた戦争作品で、パールマンが演じるのは元ナチス・ドイツの兵士でしたが、ソ連に亡命した狙撃兵」クリコフ」役です。この作品でもその存在感は強烈で、パールマンの“アクの強さ”を感じます。デル・トロ監督は、彼を大変気に入っているようで、2002年の『ブレイド2』と2013年の『パシフィック・リム』にも、重要な役で起用しています。


 主人公が「ヘルボーイ」という召喚された悪魔であるのも独特な世界観ですが・・・その他、得意なキャラクターが多数登場します。




半魚人「エイブ・サピエン」(↑)




ナチスの殺し屋「カール・ルプレクト・クロエネン」(↑)




念動発火能力をもつ美女「エリザベス・シャーマン」(↑)


(あらすじ)

 1944年、第二次世界大戦で敗色濃厚であったナチスドイツは、形勢逆転のため、最新テクノロジーと妖術を融合させた「ラグナロク計画」を実行に移す。しかし「ブルーム教授」を含むアメリカ軍がこれを妨害し阻止する。計画の中心人物であった「ラスプーチン」は魔界への入り口に吸い込まれ消滅する。だが、長時間に渡って魔界への入り口を開けていた結果、地上に悪魔の赤ん坊が迷い込む。「ブルーム教授」は全身が真っ赤なこの赤ん坊を「ヘルボーイ」と名付け、育てる事を決意する。

 その60年後、「ヘルボーイ」は超常現象調査防衛局(BRPD)のエージェントとして超自然的な存在と戦い続けている。 ある日、博物館に強力な魔物「サマエル」が出現。「ヘルボーイ」は苦戦するもこれを撃退する。 その直後、「ブルーム教授」は半魚人「エイブ・サピエン」が持つサイコメトリー能力により、「カール・ルプレクト・クロエネン」らナチス・ドイツの残党らにより「ラスプーチン」が復活させられた事を知る。また、「ヘルボーイ」は事件を調べるうち、自身の出生の秘密と、巨大な右腕の意味を知る事となる。













『マン・オブ・スティール』(原題:Nan of Steel /2013年アメリカ/143分)

監督:ザック・スナイダー

脚本:デヴィッド・S・ゴイヤー

原案:デヴィッド・S・ゴイヤー、クリストファー・ノーラン

原作・キャラクター創造:ジェリー・シーゲル、ジョー・シャスター

製作:クリストファー・ノーラン、エマ・トーマス、チャールズ・ローヴェン、デボラ・スナイダー

製作総指揮:ロイド・フィリップス、トーマス・タル

音楽:ハンス・ジマー

撮影:アミール・M・モクリ

編集:デヴィッド・ブレナー

出演者:ヘンリー・カヴィル、エイミー・アダムス、マイケル・シャノン、ケビン・コスナー、ダイアン・レイン、ローレンス・フィッシュバーン、アンチュ・トラウェ、アイェレット・ゾラー、クリストファー・メローニ、ラッセル・クロウら

100点満点中93点(前回よりも点数を上げています。)




 言わずと知れたアメコミヒーロー「スーパーマン」を主人公にしたSFアクション大作です。今作は全く仕切りし直した、新しいスーパーマン・ワールドを描いています。

 私は劇場でも拝見いたしましたが、3D版ソフトが発売になったのを機に再見いたしました。劇場で観るより、家庭で拝見した方が3Dのメリットが活かせるなーという印象です。何と言っても、劇場での3D鑑賞は、画面がやや暗くなるのに対し、家庭でのモニター鑑賞は画面が明るいのでストレス無く全編楽しめるなーというのが素直な感想です。


 前回のブログと重複するコメントは控えたいので、監督や出演者の部分は割愛させていただき、また、ソフト化されたので、ネタバレを含むやや突っ込んだ記事にいたします。


 冒頭からCG画像がとにかく美麗で、クリプトン星の崩壊シーンは圧巻です。クリプトン星は、惑星自体の寿命が来たせいで危機に瀕しているという設定です。彼らは、今の地球人のような自然分娩をせず、独特の生殖方法を採っていて、まるで、果実を収穫するかのように、後継者となる新生児をオートメーションで栽培しています。生まれてくる新生児の将来は、遺伝子操作でその適性が限定されているので、規定通りの人生が決まっていて、職業の選択の自由(余地)がありません。また、数十億年に渡る外宇宙への開拓で、まだホモ・サピエンスが出現していない地球にも探査船を到達させたという超文明を誇ってきました。しかしながら、惑星自体、または、彼らの種族・文明自体の本質的な疲弊が、拡大政策へ物理的なブレーキとなり、外宇宙に展開した無限に近い数の探査計画の中止・中断を余儀なくされたようです。したがって、本星クリプトンと各探査チームの様々なつながりが切断され、外宇宙に向かった探査チームは散り散りになってしまったというクリプトン星の歴史的設定があります。

 この不幸が、「カル=エル」(スーパーマン)VS「ゾッド将軍」一派が地球上で激突することとなる根源的な原因となるのです。

 戦闘シーンは、過激でありスピード感は抜群です。緩慢な動きは全くなく、この戦いでメトロポリスは大混乱に陥ります。


(あらすじ)

 クリプトン星は崩壊に危機に瀕している。中央政府で働く科学者「ジョー=エル」はある計画を進めていた。それは、長らく自然分娩での生殖を禁止していたこの星の規律を破って、妻「ララ」を妊娠させ自然分娩で出産させようというのだ。



 クリプトン星崩壊の原因は、地下資源の大規模な掘削・採取が続いたためで、「ジョー=エル」はこれを直ちに中止させようと元老院に働き掛けるが、推進派の元老院はこれに耳を貸さず、さらに星の寿命は尽きようとしている。

 この元老院に嫌気がさした軍部の「ゾッド将軍」はクーデターを画策し実行。盟友である「ジョー=エル」にも協力を要請するが、彼は拒否する。



 「ララ」は無事男児を出産し、この子を「カル=エル」と命名する。「ジョー=エル」は、星の運命もこれまでと判断し、クリプトン人の全DNAデータが蓄積されたゴデックスを盗み出し、自分の息子「カル=エル」に投影・同化させ、小型宇宙船に乗せ、まだ見ぬ地球へ送り出そうとする。



 これを見た「ゾッド将軍」は、「ジョー=エル」邸を襲撃し、「ジョー=エル」を殺害するが、このクーデターは失敗する。元老院の一方的な裁判により、「ゾッド将軍」一派は、亜空間流刑地「ファントム・ゾーン」に幽閉される。そして、ゴデックスを失ったクリプトン星は、「ジョー=エル」の示唆した通り崩壊し、クリプトンの文明は消滅する。





 「カル=エル」は無事地球に到達。カンザス州の「ジョナサン・ケント」と「マーサ・ケント」という夫婦に普通の地球人として育てられる。彼の地球名は「クラーク・ケント」である。早い時期から、自分には特殊な能力があるとわかっていた「クラーク」は、ある事故で、養父「ジョナサン」を無くす。これを機に、世間とのつながりを絶った「クラーク」は一人旅に出る。これは単なる放浪ではなく、自分探しの旅でもあった。極寒の地で海底油田の作業員として働いたり、山間のドライブインで調理人として働いたりして生活する。そんな時、北極圏で「クラーク」が地球に訪れる遥か昔に地球に漂着した異星の探査船が発見される。彼は調査隊の一員になりすまして現場に向かい、探査船に乗り込んだ際にガードロボットによって負傷させられたジャーナリストの「ロイス・レイン」を助ける。



 彼は探査船へ乗り込むと、そこで起動したコンピューターによって、実の父である「ジョー=エル」の意識プログラムとの邂逅を果たす。この船はクリプトン星のものであり、自分はクリプトン人であることを知る。ここで自分の力は地球の人々のために使うべきと決心した「クラーク」は、流浪の旅を終えて養母「マーサ」の元へと戻るが、その直後に地球の衛星軌道に謎の宇宙船が飛来する。これは、「ゾッド将軍」一派の乗った環境リフォーム船であった。





 「ゾッド将軍」一派は、この船を用いて地球の環境をクリプトン化し、宇宙中に散らばったクリプトンの探査船を集め、クリプトンの再興を企んでいるのだ、当然これは、人類の滅亡を意味している。














 

『ドミノ』(原題:Domino  /2005年アメリカ、フランス/127分)

監督:トニー・スコット

脚本:リチャード・ケリー

製作:トニー・スコット、リドリー・スコット、サミュエル・ハディダ

製作総指揮:リサ・エルジー、トビー・エメリッヒ、ヴィクター・ハディダ、バリー・ウォルドマン

音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ

撮影:ダニエル・ミンデル

編集:ウィリアム・ゴールデンバーグ

出演者:キーラ・ナイトレイ、ミッキー・ローク、エドガー・ラミレス、クリストファー・ウォーケン、ミーナ・スヴァーリ、 ルーシー・リュー、ジャクリーン・ビセット、デルロイ・リンドー、ブライアン・オースティン・グリーン、イアン・ジーリングら

100点満点中81




豪華俳優陣を配しながら、主演のキーラ・ナイトレイをその中心に据え、彼女の魅力を十二分に引き出した犯罪アクション作品。実在の人物ドミノ・ハーヴェイの半生を描いた自伝的作品でもあります。


 監督のトニー・スコットは、『トップガン』(1986年)、『エネミー・オブ・アメリカ』(1998年)や『アンストッパブル』(2010年)でメガホンを執り、2012年8月19日に亡くなっています。リドリー・スコットは彼のお兄さんですね。



ドミノ・ハーヴェイ・・・1969年8月9日、イングランド・ロンドンにて、俳優のローレンス・ハーヴェイとモデルのポーリーン・ストーンの娘として生まれる。名前のドミノはフランスの女優ドミニク・サンダに由来する。ソフィーという異父姉がいる。1973年にローレンスが亡くなる。15歳の時にフォード・モデルズに所属し、モデルとしてキャリアを始める。また、ロンドンのナイトクラブの経営もしていたといわれている。19歳または20歳の時にアメリカ合衆国ロサンゼルス市内のビバリーヒルズに移住。モデルを辞め、様々な職業に就く。新聞に掲載された「バウンティ・ハンター募集」を見て、賞金稼ぎとなる。モデル時代から麻薬中毒であり、リハビリ施設にいたこともあった。(↓左は母「ポーリーン」)

(本作撮影中の本人↑)
 2005年6月27日、ウェスト・ハリウッドにある自宅の浴槽で亡くなった。死因は薬物のオーバードースとみられている。(WIKIより)






 上記の通り、キーラ・ナイトレイが、主人公「ドミノ・ハーヴェイ」を演じます。実際の「ドミノ」本人よりかなり垢ぬけていて、(当たり前かもしれませんが・・・)美人ですし、外見的にもキーラの方がむしろ“賞金稼ぎ”の雰囲気を十分醸し出しているように感じます。彼女は『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003年)で大注目されましたが、それ以前の、1999年『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』で、でナタリー・ポートマン演じる「アミダラ女王」の影武者役の侍女を演じていましたね。今作では、髪を金髪に染めたショートカットにし、ナイフやヌンチャク、拳銃、ショットガン、そしてその“お色気”を武器にお尋ね者を連行する男まさりの役です。



 ミッキー・ロークはバウンティ・ハンターのボス「エド」を演じます。この役は服役経験のあるベテランで、体中に刺青を施し、額や頬に目立つ傷を持つ“猛者”です。「ドミノ」との最初の出会いは・・・あまり良くありません。



 エドガー・ラミレスは「エド」の片腕「チョコ」を演じます。この役は家庭を知らず大人になったエクアドル出身の男で、英語はもちろん喋れますが、いい女が目の前に来ると・・・いきなりスペイン語しか話さなくなる、変わった性格です。スペイン語を話すことで、女性に対して自分の“ポーズ”が決まると思い込んでいる節がありますが、「ドミノ」は簡単に“体をゆるし”たりしません。ラミレス自身は、この作品で注目されるようになり、2007年には『ボーン・アルティメイタム』、2012年には『タイタンの逆襲』と『ゼロ・ダーク・サーティ』にも出演し、活躍の場を広げています。



 デルロイ・リンドーは、保釈金保証人「クレアモント」を演じます。この役は、いくらかの手数料を受けとり、逮捕された被疑者の保釈金を立て替える業者で、被告人が出廷を拒んだ時や逃亡した時に、連行できなければ、保釈金を全額保証返金されなくなるため、保釈金の数十パーセントの報酬で、バウンティ・ハンターを手配する仕事もします。



 ジャクリーン・ビセットは、「ドミノ」の母親「ポーリーン・ストーン」を演じます。この役も実在の人物で元モデルです。英国俳優のローレンス・ハーヴェイと結婚し、「ドミノ(ドミニク)」を生みました。彼女が4歳の時ローレンスは死去、その後、ビバリーヒルズに移住、富豪と結婚しセレブな生活を送っているという設定です。性格は派手なようです。


(あらすじ)

 バウンティ・ハンター「ドミノ」は手錠をはめられ、FBI捜査官「タリン」の尋問を受けている。二日前に起きた1000万ドル強奪事件とタワーホテル最上階で起きた銃撃戦に関しての事情聴取である。



 「ドミノ」は、有名俳優「ローレンス・ハーヴェイ」とモデル「ポーリーン・ストーン」との間に生まれ、何不自由の無い生活を送れるはずであったが、4歳の時、父は他界。母は彼女を寄宿学校に預け、家庭の温かみを知らずに成人する。彼女の興味と言えば、ナイフやヌンチャク、手裏剣などの格闘武器や拳銃と使いこなすことであり、ハイソな女子大に入学しても中退、モデル業に入っても水が合わず、他のモデルと掴み合いの喧嘩をするなど、社会的適合性は全く“0”。



 そんな、「ドミノ」ではあったが、ある日の新聞広告で、「賞金稼ぎ入門講座」の案内を見る。自分にはこれしかないと、この世界に飛び込んだのである。



 入社?の翌日、さっそくボスの「エド」と片腕の「チョコ」に連れられ、ショットガンを携え、ヒスパニック系移民が住む住宅街へと出かける。連行すべき青年のたむろする住宅に踏み込んだ瞬間、一触即発の事態となる。仲間の女からの連絡を受けて、ヒスパニック系ストリートギャングたちが手ぐすね引いて待っていたので、お互い拳銃やショットガンを構えてにらみ合いとなったのだ。この窮状を打開するため、「ドミノ」はこれら青年ギャングの前で、下着姿となり“腰ふりダンス”を踊って見せて“場”を和ませ、難なくターゲットを連行することに成功する。「ドミノ」らは、この後、破竹の進撃でこの業界を制し、「最優秀賞金稼ぎ大賞」に選ばれるのだった。



 そんな彼女らに、あるTV局から密着取材の依頼が舞い込む。有名TV俳優二人をレポーターに起用し、“賞金稼ぎ部隊”として特番を組もうというのだ。時を同じくして、保釈金保証人「クレアモント」の孫娘の手術費捻出のために、ある富豪が行っている事業の現金輸送車を狙う計画が持ち上がる。この事件が、あらぬ方向に向かい彼らは大きな危機へと直面するのだった。