Eagle-eyed Cinema Review-鷲の目映画評- -28ページ目

Eagle-eyed Cinema Review-鷲の目映画評-

イーグルドライバーの観た映像作品について、あれこれ書いて行きます。
主に「洋画」ですが、ジャンルにはあまりこだわらず、インスピレーションで拝見する作品を選んでいます。
海外の「ドラマ」も最近は気になります。

『ファインド・アウト』(原題:Gone /2012年アメリカ/94分)

監督:エイトール・ダリア

脚本:アリソン・バーネット

製作:トム・ローゼンバーグ、ゲイリー・ルチェッシ、シドニー・キンメル、ダン・エイブラムス、クリス・サルヴァテッラ

製作総指揮:アンドレ・ラマル、エリック・リード、テッド・ギドロウ、ブルース・トール、ジム・タウバー、マット・ベレンソン

音楽:デヴィッド・バックリー

撮影:マイケル・グレイディ

編集:ジョン・アクセルラッド

出演者:アマンダ・セイフライド、ダニエル・サンジャタ、 ジェニファー・カーペンター、 セバスチャン・スタン、ウェス・ベントリー、ニック・サーシー、 ソクラティス・オットー、エミリー・ウィッカーシャム、ジョエル・デヴィッド・ムーア、キャサリン・メーニッヒ、マイケル・パレ、 テッド・ルーニー、エイミー・ロウホーン、スーザン・ヘスら

100点満点中75点




 10代から20代の女性を狙った連続誘拐監禁殺人事件の不条理を描くサスペンススリラー。

 全米で社会問題化する「ミッシング・パーソン」現象を扱った作品で、アマンダ・セーフライド以外、メジャーな俳優がほとんど出演していない地味な作品ですが、主人公が独特の嗅覚で犯人の実像に肉迫していく姿が痛々しい快作です。




 主演のアマンダ・セーフライドは「ジル」を演じます。この役は、数年前に拉致監禁され、殺される寸前で魔の手から脱出した体験をもつ独身女性で、早くに両親を失ったせいもあり、やや激しい気性が災いして、周囲の人物からは情緒不安定な人間と思われています。警察から以前の拉致監禁事件を本人の自作自演と判断され、カウンセリングに看てもらうはめとなり、恋愛もできない空虚な生活をしています。仕事も深夜のカフェで朝方まで給仕するだけの単純な繰り返しです。彼女には妹がいて、今回この妹がターゲットとなります。




 妹「モリー」はエミリー・ウィッカーシャム(↑右)が演じます。出演シーンはあまり多くはありませんが、(ほとんどセーフライドが出っ放しなので・・・)なかなかの美人さんなので、存在感があります。調べますと、彼女はニューヨーク州ママロネック生まれで、TVシリーズの出演が多かったですが、2011年7公開の『アイアム・ナンバー4』に出演しているとのことです。今作ではやや知的なムードを活かして大学生という設定です。

(あらすじ)

 「ジル」は鬱蒼たる森の中を何かを探すように歩いている。時折休んでは持参した地図にマーキンングしたり、斜線を引いたりしている。

 自宅に帰ると、妹の「モリー」がリビングで試験勉強をしている。学期試験が翌日に迫っているからであるが、「ジル」が、なぜ森林公園の探索を辞めないか、「モリー」は詰問せざるを得なかった。

 数年前、「ジル」は深夜、就寝中に何者かに拉致監禁され、深い穴に落とされた上、殺されそうになった体験がある。その時は、すでに白骨化していた遺体から、折れた大腿骨を武器に抵抗し、犯人の手にかかる前に脱出できたのであったが、警察やマスコミからは、妄想による自作自演として扱われ、定期的にカウンセリングにまで通う生活をしている。ただし、犯人が再び自分を狙ってくるだろうと考え、護身術を教えるジムにはほぼ毎日のように通っている。

 この日も「ジル」は、深夜のカフェでウェイトレスの仕事があり、夜出かけ翌朝帰るという勤務である。以前、拉致監禁された体験をしている「ジル」には、まだ暗い早朝の帰宅は、心の休まらない時間である。

 帰宅すると、同居している「モーリー」の姿がないことに気づく、明るくなってから、以前自分を担当してくれていた「パワーズ刑事」に、妹「モリー」の失踪を伝えると共に、これは、あの拉致犯が戻ってきて、自分の代わりに妹を拉致監禁したのだと主張する。しかし、警察署内では、誰一人彼女の主張に耳を貸す者はいなかった。



 彼女は、自分以外には、妹「モリー」を助けることはできないと覚悟を決め、自分が不在中の時間帯に、不審な人物、車両がなかったか、近所の住人達に聞き込みを始めるが、ここでも彼女は大きな疎外感を味わうこととなる。ただ、水道工事会社の作業車が「ジル」の自宅前に駐車していたという重要な情報を得る。彼女は、違法で手に入れた拳銃を持ち出し独自の捜索を続行するのだが・・・










『テッド』(原題:Ted /2012年アメリカ/106分/P-15)

監督:セス・マクファーレン

脚本:セス・マクファーレン、アレック・サルキン、ウェルズリー・ワイルド

原案:セス・マクファーレン
製作:スコット・ステューバー、セス・マクファーレン、ジョン・ジェイコブス、ジェイソン・クラーク
製作総指揮:ジョナサン・モーン

ナレーター:パトリック・スチュワート

音楽:ウォルター・マーフィー

撮影:マイケル・バレット

編集:ジェフ・フリーマン

出演者:マーク・ウォールバーグ、ミラ・キュニス、セス・マクファーレン、ジョエル・マクヘイル、ジョヴァンニ・リビシ、パトリック・ウォーバートンら

100点満点中89




 非常にナンセンスで、超お下劣なセリフ満載のロー・ファンタジーコメディ。特に日本語吹き替えは、相当にひどい内容です。

 少年期に人間関係構築に問題を抱えた少年が、あるクリスマスのプレゼントに熊のぬいぐるみを貰い、この熊に「テディ」と名付け生涯の親友になることを願がった結果、この熊のぬいぐるみが自分で考えて話すようになるというファンタジーでありながら、この“熊”が野放しで時を過ごして、中年の手前に差し掛かり、 “毒”を吐きながら自由奔放に振る舞うことで、次々に問題が起きる展開です。


 あまりに、「テッド」が私に似ているので、拝見するするのをためらっていた作品です。・・・でも、ぶっ飛んで面白い作品です。


 監督のセス・マクファーレン(私も...↑こんな感じ)は脚本にも名を連ねています。もともと俳優、声優として活躍していました。本作でも主役?の「テッド」の声を当てています。(ご本人も...やはり熊っぽいですね。)

 2001年9月11日、ロードアイランドの母校での講演を終え、ロサンゼルスに帰る飛行機として、アメリカ同時多発テロ事件でワールドトレードセンター北棟に突入したアメリカン航空11便に乗る予定でしたが、旅行会社の手違いで出発時刻を30分遅い時刻で教えられていたために乗り遅れ、事件に巻き込まれず、九死に一生を得たということです。


 その「テッド」は、持ち主の少年のクリスマスの願い事が成就し、普通の熊のぬいぐるみから“奇跡のテディベア”となって、マスコミの引っ張りだこの人気者なった設定です。ただし、その後の27年間は無職?(人間でないので・・・)でだらだら過ごし、酒と女とマリファナに溺れる日々を送っています。

 

 「テッド」の親友で8歳の頃から一緒にいる成人した「ジョン・ベネット」は、マーク・ウォールバーグが演じます。幼少期は内弁慶で友達はいなかったが、「テッド」が動き出すようになり、少しづつ外交的になり、35歳の現在は、エキゾチックな恋人「ロリー」がいます。




 その「ロリー」はミラ・キュニス(↑右)が演じます。広告代理店勤務のキャリアウーマンで、レンタカー店勤務の「ジョン」より年収は当然多いようです。しかも超美人です。


(あらすじ)

 1985年のボストンの住宅街。「ジョン・ベネット」少年は、引っ込み思案が高じてなかなか友達ができないでいる。8歳の誕生日にテディベアの「テッド」をプレゼントされた「ジョン」はこの「テッド」が大のお気に入りとなり、「テッド」に命が宿るようにと祈るとそれが叶うのであった。




 以後、2人は親友の約束を交わし、これ以降2012年になっても「ジョン」と「テッド」は一緒に暮らしていた。




 かつて「生きているぬいぐるみ」として一世を風靡したテッドも今や落ちぶれ、酒と女とマリファナ漬けの日々を送っていた。一方35歳になった「ジョン」はレンタカー屋で働いているが、今一つ仕事に身が入らない。休日には「テッド」と共にマリファナを回し、子供の頃のように『フラッシュ・ゴードン』のビデオを見てダラダラと過ごし、雷が鳴るといまだにテッドが一緒じゃないと眠れないという自堕落な生活を送っている。同棲しているローリーとはもうすぐ交際4年になるのにいまだに結婚する決意もできない。




 交際4年目の記念日の晩、二人が食事を終え自宅に帰ると、何人もの売春婦を呼んで乱痴気騒ぎをしている「テッド」に「ローリー」の怒りが爆発。「ローリー」に促され、「ジョン」は「テッド」に家を出るよう説得する。こうして二人は初めて離れ離れの生活を始め、「テッド」は初めての就活をすることとなるが・・・














『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』(原題:The Place Beyond the Pines /2012年アメリカ)

監督:デレク・シアンフランス

脚本:デレク・シアンフランス、ベン・コッチオ、ダリウス・マーダー

製作:リネット・ハウエル、シドニー・キンメル、アレックス・オルロフスキー、ジェイミー・パトリコフ

製作総指揮:マット・ベレンソン、ジム・タウバー

音楽:マイク・パットン

撮影:ジョーン・ボビット

編集:ジム・ヘルトン、ロン・パティン

出演者:ライアン・ゴズリング、ブラッドレイ・クーパー、エヴァ・メンデス、レイ・リオッタ、ベン・メンデルソーン、ローズ・バーン、マハーシャラ・アリ、ブルース・グリーンウッド、ハリス・ユーリンら

100満点中78点




 ニューヨーク州の地方都市スケネクタディを舞台に、警察汚職を題材にしたクライム・スリラーの形を借りたヒューマン作品。

 このスケネクタディという都市の名前の由来は、モホーク族がこの地を「ショー・ノー・タ・ダ(Schau-naugh-ta-da)」と呼びでいたことであり、「松の木々の向こう側(The Place Beyond the Pines )」という意味で、この作品のタイトルとなっています。

  デンゼル・ワシントン主演の『トレーニング デイ』のように、裏切りや不正そのものをクローズアップしたクライムスリラーではなく、むしろ、人や組織の暗部を描きながらも、その中にある人間性や浄化性、そして自己矛盾に焦点を当てています。・・・なので、犯罪そのものより、そこに至った心的苦悩や葛藤、その後の心的解放がメインテーマです。


 監督のデレク・シアンフランスはコロラド大学で映画製作の学位を得、1998年に『Brother Tied』で監督デビューしました。今作は、2010年公開の長編映画2作目『ブルーバレンタイン』の次の作品です。




 主演のブラドレイ・クーパーは、巡査からニューヨーク州司法長官にまで成り上がる野心家「エイヴリー・クロス」を演じます。正義感に燃えた青年期から、不正をもみ消そうとする中年へと“悲しい”成長をします。




 冒頭重要な役割を演じるライアン・ゴズリングは、巡回遊園地のバイクスタントマン「ルーク・グラントン」役で、1年前に別れた女性が密かに自分の息子を生んで育てていたことを知り、ねじ曲がった責任感から銀行強盗に手を染めます。

当然、その最期は悲惨です。


 この「ルーク」の息子を生むのは、エヴァ・メンデス演じる「ロミーナ」ですが、もうすでに、アフリカ系男性と新しい生活を始めています。貧しいながらもまじめに働き、少しでも生活レベルを向上させようとする良き母親です。今回は、セクシーな部分を全く見せず地味な演技に徹しています。・・・でも、美人であることには変わりないですね。







 「ルーク」の息子「ジェイソン」はデイン・デハーンが演じます。この役も薬物に溺れる高校生ですが、自分の父親の悲惨な最期を知ると、まともな人間に戻ろうと必死にもがき始めます。父親の姿を求めて、逆に更生の道に進みます。デハーン自身は、数々のTVシリーズに出演後、モキュメント作品「クロニクル」(2012年)で街を大混乱に陥れるエスパー役を演じました。今後、活躍が期待できる新人です。






(あらすじ)

 「ルーク・グラントン」は、巡回遊園地でバイクスタントの仕事をしながら、様々な街を訪れては、その日暮らしのような生活をしている。一年ぶりに再訪したスケネクタディで、「ロミーナ」に再開する。また、一夜の相手をしてもらおうと彼女の自宅を尋ねると、「ルーク」との息子を育てていることが分かる。彼は、ここで初めて父親としての責任感に目覚める。何とか、彼女の生活を助けようと、また、息子と一緒に生活したいと考えるが、今の職ではそれも難しい。また、「ロミーナ」も新しい男性と新しい生活をしている。



 「ルーク」は巡回遊園地のスタントマンを辞め、個人経営の自動車修理屋に就職する。そこの店主から銀行強盗をやらないかと持ちかけられる。彼のバイクテクニックに目を付けてのことである。

 何回かの銀行強盗に成功し、大金を手にした「ルーク」は、早速、「ロミーナ」にベビーベッドなどをプレゼントしようと、彼女の家を訪れるが、現在のパートナー「コフィ」に邪魔をされたため、彼を殴打する。このことで、彼は暴行罪に問われ、警察に捕まってしまう。

 修理屋の社長に保釈金を払ってもらい保釈の身となる「ルーク」ではあるが、もう、銀行強盗は止めようと社長に言われる。

 「ルーク」は自暴自棄となり、単独で銀行強盗を実行する。今回は、段取りが悪く、警察の追跡が振り切れず、ある民家に立てこもる。そこに突入してきたのは、新人の巡査「エイヴリー・クロス」であった。