主演が気に入らないですが『エンド・オブ・ホワイトハウス』(アントワーン・フークア監督作品) | Eagle-eyed Cinema Review-鷲の目映画評-

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イーグルドライバーの観た映像作品について、あれこれ書いて行きます。
主に「洋画」ですが、ジャンルにはあまりこだわらず、インスピレーションで拝見する作品を選んでいます。
海外の「ドラマ」も最近は気になります。

『エンド・オブ・ホワイトハウス』(原題:Olynpus Has Fallen /2013年アメリカ/120分)

監督:アントワーン・フークア

脚本:クレイトン・ローテンベルガー、カトリン・ベネディクト

製作:ジェラルド・バトラー、エド・カゼル三世、アラン・シーゲル、マーク・ギル

製作総指揮:ボアズ・デヴィッドソン、マーク・ギル、アヴィ・ラーナー、ハイディ・ジョー・マーケル、ピーター・シュレッセル、トレヴァー・ショート

音楽:トレヴァー・モリス

撮影:コンラッド・W・ホール

編集:ジョン・ルフーア

出演者:ジェラルド・バトラー、アーロン・エッカート、モーガン・フリーマン、リック・ユーン、アンジェラ・バセット、アシュレイ・ジャッドら

100点満点中78点


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 ジェラルド・バトラー主演兼・製作のアクション作品。ちょっと現実離れしている展開ですが、アクションとしては、なかなかよくできた作品です。

 原題のOlynpus(オリンポス)とは、ホワイトハウスの大統領専用の退避壕と言うか、一時避難のためのパニック・ルームのことで、核攻撃にも耐えうるシェルターのことのようです。大統領が入って、初めてこの名称で呼ぶようです。


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 主演のジェラルド・バトラーと言えば、『300 〈スリーハンドレッド〉』のスパルタの王「レオニダス」で有名ですが、SF作品『GAMER』での「ジョン・ティルマン “ケーブル”」役が、私にとってはあまりにも悪い印象だったので、全く期待していませんでしたが、私以外の方々には、それなりに楽しめるのではないかと思います。

 アントワーン・フークワ監督と言えば、『トレーニング デイ』(2001年)、『ティアーズ・オブ・ザ・サン』(2003年)、『ザ・シューター/最大射程』(2006年)、『クロッシング』(2009年)など、地味な犯罪作品も派手な戦闘作品も得意な巨匠ですが、今作では、AC-130とF-22の空戦で火ぶたを切る、大規模な戦闘シーンで前半を覆い尽くしながらも、バトラー演じる主人公「マイク・バニング」が背負うこととなる過去の痛手を、冒頭のエピソードに織り込むことで、大根役者のバトラーでも、観客の共感を引き寄せることができるよう、監督なりに苦心した姿がうかがえます。まあ・・・製作側にバトラーがいて、フークワ監督を“雇った感”が見え隠れする作品なので、バトラーには最大級に配慮したように感じましたね。


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 共演のアーロン・エッカートは、若き大統領「ベンジャミン・アッシャー」を演じます。不器用なようですが、実直な印象を与えるだけでなく、根性のある米国大統領として“はまり役”でした。なかなか良いですよ。彼は。


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 下院議長「アラン・トランブル 」を演じるのは、モーガン・フリーマンです。大統領と副大統領を人質に取られたため、大統領代理として重責を担うという役割ですが、沈着冷静にふるまう安定した演技でした。

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 あと、「マイク・バニング」の妻「リア・バニング」を演じるのは、ラダ・ミッチェル。あまり理知的なチャラではないのに医師の役です。ホワイトハウスで多くの負傷者が出たため、てんやわんやします。私は好きな女優さんですが、今作ではミスキャストですね。



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 あとあと、今作で光っていたのはシークレットサービス長官「リン・ジェイコブス」役のアンジェラ・バセットです。女性でありながら、SSの責任者であり、理知的でありながら尊大な感じはなく、女性上司特有のヒステリックさの全くない高潔な人物を演じています。しかも、美人ですよね。


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 北朝鮮が主動する、米国本土でのテロ事件なので・・・はなはだ現実身がないですが・・・とにかく、アクションは見事で、単純に“スカッと”したい方々にはお薦めの作品です。



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(*公開中のため、あらすじは控えます。)