引っ越しをしていた頃の話
おれはかなりいろんな準備に追われてました。
最後の3日間は、毎日誰かしらが家にやってきて、家からいろんなものを持っていっていた。
まずやってきたのはヤクザ
正確にはヤクザのような人
いや、不要品の買取業者の方なのですが、もう見た目がヤクザにしか見えなかったし、言ってることもヤクザみたいだった。
おれはとにかくなんでも良いから買い取って欲しかったのですが、もう恐かったので言いなりです。
査定結果は、テーブル台、冷蔵庫、電子レンジ、整理棚を0円で買取
おかしい!
0円ってどういうことだ!!
買い取りのはずなのに0円ってどういうことだ!
ヤクザにおそるおそる詳しく訊ねてみると、逆に金を払わないと持ってってくれないものがあるらしく、それでプラマイ0らしい。
じゃぁそのマイナスを抜いたらいくらになるのか。
お金を払って不要品の回収をしてくれる業者にも電話する予定ですし、おれの住んでた府中では、わりと安く粗大ゴミを回収してくれます。
だから値段しだいでは市に回収してもらった方が安上がりになり、マイナスが無くなれば金も手に入る。
そう思ったのですが…
「いや、そういうことじゃないんですよ!」
いや、どういうことだ!
プラスのだけだといくらになるか訊ねただけじゃないか。
それがそういうことじゃないって、どういうことだ
「これだけだととかじゃなくて、全部で0円って値段をつけさせてもらってる!」
恐い…
なんでそんな威圧的に言われなきゃならんのだ…
それに全部で0円って意味がわからないじゃないか!
そんなアバウトな値段のつけ方あるか!
しかし相手はヤクザなのです。
結局、何も言えず、まぁ金かからないだけ良いかと、0円でそれらを持っていってもらいました。
だって本当に恐かったんだもの…
しかし地獄の引越し作業は、まだ始まりに過ぎなかった。
続く