謎怪人 | キャプテンニッポンのソウル温泉

キャプテンニッポンのソウル温泉

ウォンチュー,スリー,フォー,ファイブ,セックス,ヘブン!


フジファブリックはファーストが好き。そのファーストを
プロデュースしたのが片寄明人。直接面識はないけど
モッズの頃ちょっと目を引く存在で、ブルーハーツの
青心会を切り盛りしたりしてたはず。のちのロッテンハッツ
→GREAT3。まあはっきり言ってアーティストとして
よりもプロデュースの方が向いてたんじゃ、この人はさ。
グラスゴーのひとりビーチボーイズ、クリス・レインボウの
リイシュー盤に関わってたり色々暗躍してたからね。


プロデューサーとしてはまだ駆け出しだった片寄の
ギクシャクした力業のスタジオワークのせいで
フジファブリックの記念すべきデビュー盤は
「誰が買うんだ犬か?」
的な、異形の問題作となった。凛としてて文芸作品
のようにリリカルでみずみずしいがポップのポの字も
ねえ。これからバンド売ろうとしてたレーベルは
頭抱えちゃったんじゃないか。でも彼の起用もこの
アルバムの当時から現在までの評価位置付けも、すべて
志村のマスタープランだったと思う。見えてたはず。


だって志村正彦は


仮説
①宇宙人
②未来から来た
③そもそも架空の人物
のどれかにちがいない。

でないと説明がつかないんだもろもろがもろもろ。
そもそも得体が知れなさすぎるパーソナリティーに加え
自らの行く末をすべて悟っていたの?預言めいた歌たちを
矢継ぎ早に吐き出してどっかへドロンしちまった…


片寄による、そのレコーディング日記と後日談みたいな
これが猛烈に面白い。読んでて興奮する。そして泣く。



こんな奇怪盤…

臆することなく世に知らしめてくれてありがとう。
謎怪人ふたり。そしてレーベル及び関係各位。